- 会計事務所の仕事って難しい?
- 未経験で正社員採用されるために必要なスキルは?
- コミュニケーション能力は必要?
- 科目合格以上はないと仕事についていけない?
会計事務所の仕事は、お客さんの代わりに税金の申告をすることです。
銀行融資や節税対策についての相談をされることも多いですから、
会計や税法に関する実務知識が要求されます。
もっとも、だれでも入社時点では
会計や税法の実務知識なんてないのが当たり前です。
最初は事務所内部で研修を受けたり、
先輩の手伝いをしたりしながら
仕事を覚えていくことになるでしょう。
この記事では、会計事務所の仕事をしていて「難しい」と感じる場面と対策方法について解説します。
これから未経験で税理士を目指す人にぜひ知っておいてほしい内容をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
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【ブログ管理人の転職体験談】月収16万円のブラック会計事務所勤務から年収600万円超えるまでの話
こんにちは!このブログの管理人です。この記事では、自己紹介をかねて私自身の転職体験談を書いています。私は決して優秀な人間ではありませんが、この業界で年収を上げるためのコツのようなものは実体験ベースで語れます。よければ参考にしてみてくださいね。
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この記事の目次
会計事務所ってそもそも何をしているところ?
そもそも会計事務所(税理士事務所)って何をしているところなのか?を理解しておきましょう。
会計事務所の仕事内容は、お客さんである中小企業経営者のために、税務申告を代行することです。
税務申告は日本国内すべての企業がやらないといけませんが、
中小企業の場合は自社内に税務申告を完結できるスタッフがなかなかいないのが実情です。
そのため、外部の専門家である税理士(会計事務所)と顧問契約を結び、
代わりに税務申告をやってもらうというわけです。
お客さんとしては、できる限り経理や税務についての処理を「丸投げ」できないと、
とわざわざお金を払って顧問契約を結ぶ意味がありません。
なので、会計事務所の職員には、経理や税務についての難しい実務知識が求められることになります。
お客さんから「先生」扱いをされる難しさ
会計事務所は上で見たような仕事をしていますから、
お客さんの企業からすると会計事務所職員は「先生」という扱いです。
これは、あなたの年齢や経験年数は関係ありませんし、資格の有無も関係ありません。
なので、初歩的な会計や税金についての質問に答えられなかったり、
単純な計算ミスなどが続いてしまったりすると、お客さんとの信頼関係を大きく損ねてしまいます。
最悪の場合には「この人はうちの担当から変えてほしい」といったように求められるケースはあります。
最初のうちは「先生なんて呼ばれる実力も経験もないのに…」と苦しむこともあるでしょう。
(これは会計事務所の職員あるあるだったりします)
しかし、こればかりはときどき恥をかきながら仕事を覚えていくほかありません。
ただし、会計事務所の仕事は基本的に「過去と同じやり方で行う」のが大原則です。
会計には継続性の原則があるからです。
(簡単に言えば、過去と同じ内容の取引は、過去と同じ会計仕訳を切って同じ処理をしなさいというルール)
なので、わからないことが出てきたら「前に同じような取引が出てきたときにどういう処理をしたのか?」を参考にすればOKです。
自分が担当する顧問先について2回か3回決算を組めば(つまり働き始めて3年目ぐらいには)
だいたいのことは理解できる状態になっていると思います。
責任感の強い人ほど仕事を始めて最初のうちは理想と現実のギャップに悩むものですが、
ひとつひとつ確実に仕事の意味を覚えていけば、会計事務所の仕事はちゃんとできるようになります。
コミュニケーション能力がないと難しい?
会計事務所の職員が毎日やり取りする相手は、
顧問先企業の経営者や経理スタッフさんです(顧問先の事務所を訪問して仕事をすることが多いです)
会計や税務の仕事というと、オフィスにこもって電卓をたたいているイメージがあるかもしれません。
しかし、会計事務所職員の場合には必ずしもそうではありません。
日中は得意先を訪問していることが多いですし、
年次決算の作業も顧問先の経理スタッフさんと連携しながらやっていく必要があります。
(顧問先の規模が大きくなるほど、協力してもらう必要があります)
顧問先を訪問したときには、顧問先企業経営者から節税対策や資金繰りのアドバイスを行うことも求められますから、
ある程度のコミュニケーション能力がないと難しいというのが実際のところでしょう。
ただし、営業マンのようにお客さんをみつけて商品を売ってくるというようなことはする必要はありません。
いわゆる「コミュ障」というレベルだと
かなりきびしいかもしれませんが、
社会人として普通にコミュニケーションができる人であれば
そんなに問題はないと思いますよ。
会計事務所内部の人間関係は難しい?
会計事務所の職員というのは、基本的に一匹オオカミのようなかたちで仕事をしています。
一人前に仕事ができるようになると仕事は自己完結なことが多いですし、
そもそもみんな外出していて職員同士で顔を合わせるのが少ないんですよね。
会計事務所はたいてい従業員数人~10人程度の小さな組織です。
社内の人間関係にはそれほど悩むことはないと思いますよ。
(自分のボスである所長税理士から嫌われなければなんとかなったりする)
ただし、入社してすぐのころは事務所内部で研修を受けたり、
先輩の手伝いをすることが多いですから、この時期には事務所内部での人間関係も大切です。
簿記の知識がないと会計事務所の仕事は難しい?
簿記については、入社前に日商簿記2級の商業簿記程度の知識までは身につけておきたいところです。
(検定には合格していなくてもOK。工業簿記についてはほぼ必要ありません)
また、会計事務所の仕事では簿記知識のほかに税金や社会保険の知識も必要になります。
簿記では税務や社会保険についてはほとんど勉強しないと思いますので、
経理初心者向けの実務用テキストを買ってきて勉強するか、
FP3級のタックスプランニングあたりから勉強してみると良いでしょう(所得税・消費税・法人税の3つが重要です)
なお、いきなり難しい実務書などを買ってきても挫折する可能性が高いです。
できるだけ内容的にやさしい入門テキストから始めてみましょう。
税理士試験の勉強と仕事の両立は難しい?
会計事務所の仕事をしながら税理士試験を目指すのは難しいですか?という質問をいただくことは多いですね。
これについての私のお答えは1つ。
実際に税理士試験に5科目合格している人の多くは、
会計事務所で仕事をしながら合格している人たちである
ということです。
「実際に目標を達成している人がたくさんいる」という事実を前にしたとき、
「じゃあ自分にもできるか?」についてどう考えるかは人それぞれだと思います。
若い人ほど税理士試験は合格しやすい(暗記が重要な試験なので)ですから、始めるなら早いほうが良いですね。
また、会計事務所の仕事は、税理士試験の内容ととてもリンクしています。
勉強した内容が実務ででてきたり、逆に実務で調べたことがそのまま試験問題になっていたりということがよくあります。
こうした点でも、働きながら税理士試験の勉強を続ける方には会計事務所勤務はおすすめですよ。
税理士試験との両立が必須なら、職員の試験勉強を応援してくれる事務所で働こう
税理士試験というのは、合格できる人と合格できない人がいる試験です。
2年〜3年ぐらいで短期合格をしてしまう人もいれば、
10年以上勉強していてもまだ合格できていない…という人もいます。
重要なのは、短期合格できる人は何が違うのか?ですが、
うまくいっている人ほど「勉強を無理なく継続するために必要な環境を意識的に整えている」ということが言えると思います。
具体的には、
職員の試験勉強を応援してくれる環境の会計事務所
で働くことが大切ですね。
↓※職員の試験勉強を応援している会計事務所の例
人間は環境に影響を受ける生き物です。
毎年合格者が続出する環境で働くのと、所長税理士以外だれも有資格者がいない…
という環境で働くのには大きな違いがありますよ。
給料安くて超激務な「ブラック事務所」で絶対に働きたくない人へ
- 未経験で科目合格もなしだけど、年収400万円は欲しい。
- いずれは税理士として独立目指す。でも今の年収はさすがにキツいのでなんとかしたい…。
- 仕事が忙しすぎて税理士試験全滅…とか絶対避けたい。
- パワハラな所長税理士の下で、江戸時代の丁稚奉公みたいに働くのは絶対嫌…。
↑こんなふうに不満や不安を抱えている方、税理士志望者にはきっと多いと思います。
職員を「使い捨て部品」ぐらいにしか考えず、
安月給で搾取しまくるブラック事務所は2024年現在も残念ながら存在しているので注意してください。
こういうブラックな事務所ほど、
「うちは家庭的でアットホームな職場です!」
…とかアピールしてたりするのでたちが悪いんですよね…。
いま税理士事務所で働いている人もこれから働く人も、
労働環境が悲惨なブラック事務所にまちがえて入社しないよう注意してください。
もちろん、すべての税理士事務所がブラックという意味ではありませんよ。
最近は年収高めで残業も少ないホワイト事務所も増えてますからね。
重要なのは、転職サイト等で求人を見た時に、
ブラックとホワイトを見分けられるようにしておくことです。
ブラック事務所の求人を最初から応募の選択肢に入れないように注意しましょう。
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税理士業界志望者はハロワは使わない方が良い
私は、税理士業界で転職するならハローワークは使わない方が良いと思ってます。
なぜかというと、登録されている求人の「質(年収など)」があまりにも低すぎるからなんですね。
実際、私が1社目に入社した事務所は完全にブラック事務所だったんですが、
この事務所はハローワーク経由で応募しました。
(窓口の職員さんに「こちらは特におすすめですよ」と紹介されました…)
私も後から知ったんですが、ハローワークの相談員って、
彼ら自身が非正規職員だったりするんです。
はっきりいってけっこういい加減なんですよね…。
税理士業界への転職を検討している方は、
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なぜ「最大手のリ●ナビ」をおすすめしないのか?
転職サイトっていろんなところがありますよね。
リク●ビとかの方が「学生時代の就活とかでも使ってなじみがある」と思われる方も多いかもしれません。
ただ、個人的にはこういう転職サイトの選び方はおすすめしません。
なぜかというと、税理士業界は採用側も応募側も、事情がかなり特殊だからです。
採用側(事務所側)は繁忙期と閑散期で採用の難易度をガラッと変えてきたりしますし、
応募側(私たち)も税理士受験生なので仕事と勉強の両立がマストだったり、
社会人から勉強スタートの人が多く、キャリアスタートの年齢が高めだったりと、
一般的な転職活動とは事情がかなり異なるケースが多いんです。
特に未経験者の方は、年収が極端に低い事務所(年収200万円代など)に応募しないように注意しないといけません。
実務経験者はともかく、業界的な年収相場をよく知らない未経験者を狙って、
「うちは勉強しながら働けますよ!(なので年収は低くても我慢してね!)」
みたいな感じで、極端に低い年収で募集をかけているブラックな事務所は本当に多いんです。
↓特に、以下のいずれかに該当する人は、
税理士業界専門の転職サイトを活用しましょう。
- 税理士試験との両立ができる事務所で働きたい人
- 毎年「1年に1科目」などのかたちで、着実に科目合格を積み重ねていきたい人
- 業界相場より低年収の事務所にまちがえて応募する愚を避けたい人
- 将来の独立を見すえて開業資金をちゃんと貯金していきたい人
- 税理士試験に失敗した場合に備えて、企業経理への転職という選択肢も検討している人
「今すぐは転職活動できない」という人も、これだけは今すぐやっておきましょう
「転職したいけど、今すぐは転職活動は始められない。
ひょっとしたら今の勤務先に残るのがベストかもしれないし…。」
↑今の環境にいろいろ不満はあるけれど、
なんとなく不安で動けなくなっちゃってる方も多いでしょう。
転職活動なんて人生でそう何回もやることじゃないですし、
そのわりに人生に与える影響がデカくて不安になっちゃいますよね。
私自身もブラックで働いている時に経験したことなんですが、
今いる職場でストレスがマックスまで溜まると、
まじで何も行動する気がなくなるんですね。
転職って年齢的に若ければ若いほど有利なのが現実ですし、
精神的な疲労が溜まってくると人間って正常な判断が効かなくなってきます。
あと、転職サイトから得られる情報って、
自分で求人検索とかかけて能動的にとってくるものだけでなくて、
受動的に(受け身で)入ってくるものも大事です。
希望年収や勤務地などを転職サイト内で入力しておくと、
マッチする最新のおすすめ求人がメールで送られてくるので便利。
↓以下の画像のような感じで、
あらかじめ自分で入力した年収などの条件にマッチする求人が出たら、
最速でメール通知してくれるので見逃しがなくなります。
↓※ 私のメールBOXに実際に届いたメール。
↑こういう良さげな求人が見つかったらブックマーク保存しておいて、
いざ転職するとなったときに、ロケットスタートを切れるようにしておきましょう。
これやっとくだけで、「どうしてもつらくなったら転職もある」という選択肢を持つことができます。
過労やストレスでぶっ倒れる前に行動を起こすことができますよ。
転職サイトは完全無料で、
気に入らなければ即解除しちゃえばいいんで使うことにリスクは何もないです。
ブラック事務所にまちがえて入りたくない人は、情報リサーチに使い倒しましょう。
よくある質問と回答(Q&A)
転職サイトに関して、
あるあるな疑問とそれに対しての回答を載せておきます。
転職サイトは本当に無料?なぜ無料?
転職サイトは、企業や事務所が払う紹介手数料(広告料)で運営されています。
お金払ってるのは企業側だけなので、
私たち求職者側は最初から最後まで完全無料で使うことができますよ。
後からお金を請求されるとかはいっさいないので、安心して求人リサーチに使い倒しましょう。
転職サイトに登録したら電話セールスとかうるさくない?
転職サイトの登録は基本的にメールアドレスだけでできるので、
電話はかかってこないですね(相手はこちらの電話番号を知らない状態)
定期的に「こういう求人出てきましたけどどうですか?」みたいな連絡はくれますが、基本的にはメールオンリーです。
未経験資格なしでも応募できる事務所ってあるの?
これは実際に求人検索してみるのが早いかもしれませんが、
税理士事務所って未経験OK求人が意外に多いです。
ただ、リクナビとかハロワで探すと年収200万円台…みたいな、
完全ブラックな事務所もわんさか出てきたりするので、くれぐれも注意してください。
未経験無資格でも年収400万円以上の求人ぐらいなら、普通にたくさんありますよ。
複数の転職サイトを同時に使っても問題ない?
これはまったく問題ないです。
むしろ、たくさん使った方がいろんな求人に出会えるチャンスがひろがるので、2社〜3社ぐらいを使い回す方が良いでしょう。
転職サイトには無料のエージェントサービスがつくことが多いですが、
担当してくれるエージェントとの面談に進んだような場合には、
他社のエージェントからも話は聞いてますぐらいに教えてあげると親切かもしれませんね。
(求人リサーチのために転職サイトを使いたい用途の場合には、そもそもエージェントとのやり取りは発生しません)
最後の最後にお伝えしたいこと
↓仕事や転職で成功するために大事なのって、結局はこれです。
転職活動でもっとも重要なのは、能力やスキルより情報収集です。
具体的には、どの転職サイトを使うか?(リクナビなどの「一般向け」を使うか?税理士業界専門か?)で大きな差がつきます。
税理士業界は、能力的にとても優秀なのに、
転職活動のやり方がまずかったのが原因で、
ブラック事務所で働くことを余儀なくされている人…がものすごく多いです。
転職サイトへの登録なんて、実際には1分でできる作業です。
お金もかかりませんし、気に入らなければ即解除できるのでリスクなんて何もありません。
それでもやらない人はやらないですし、やる人はさくっととやります。
↓今から5年後に、あなたはどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、税理士試験もいつまでたっても科目合格ゼロ…。貯金もゼロ…。
- 働きながらスピーディに5科目合格達成。年収高めなので独立資金のめどもある程度ついている。あとは税理士としての実務能力を高めていくだけ…!
↑この前者は実は過去の私の姿そのもので、
今思うと「もっと早く行動しておけばよかった」と後悔しています。
この記事を読んでくださったあなたは、もちろん後者を目指してください。
いまどんな状況にいる人でも、
成功に向かって一歩踏み出すことは可能です。