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税理士事務所の仕事は、会計や税法に関する難しい実務知識が要求されます。

もちろん、入社時点では実務知識なんてないのが当たり前ですから、最初は事務所内部で研修を受けたり、先輩の手伝いをしたりしながら仕事を覚えていくことになります。

今回は、税理士事務所の仕事は具体的にどういった点が難しいのか?について解説させていただきます。

税理士事務所の仕事は難しい?

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税理士事務所の仕事とは、一言でいうと「お客さん企業の経理の代行」です。

税理士事務所のお客さんというのは中小企業(社員数人~100人ぐらいの企業)であることがほとんどなのですが、中小企業では経理作業を自社内で完璧にはできないというのが現状です。

なので、税理士事務所と顧問契約を結んで支援を受けながら会計や税務についての処理をしている企業がほとんどなのです(会計や税務は日本国内のすべての企業がやらないといけない仕事です)

大企業であれば高額のお給料を払って税務申告まで完結できる経理スタッフを雇いますが、中小企業の場合はそれをやるより税理士事務所に外注したほうが安上がりというわけですね。

お客さんとしては、できる限り経理や税務についての処理をお任せできないとわざわざ顧問契約を結ぶ意味がありませんから、税理士事務所の仕事は経理や税務についての難しい実務知識が求められることになります。

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お客さんから「先生」扱いをされる難しさ

それに加えて、お客さんの企業からすると税理士事務所の職員は「先生」としてみられます(あなたの年齢や経験年数は関係ありません)

だれでもわかるような簡単な問題について「わからないのでちょっと事務所に帰って調べてみます」といった対応をしてしまったり、単純な計算ミスなどが続いてしまったりすると信頼関係を大きく損ねてしまいます。

最悪の場合にはお客さん企業の経営者から「この人はうちの担当から変えてほしい」といったように求められるケースはあります(私も経験があります…)

最初のうちは「先生なんて呼ばれるほど実力なんてないのに…」と苦しむこともあるかと思いますが、こればかりはときどき恥をかきながらも仕事を覚えていくほかありません。

どの程度のレベルで税理士事務所に就職できる?

これから税理士事務所への転職を目指す人の中には、まだ務は未経験で資格(科目合格)もなし…という方もいらっしゃるでしょう。

上で説明させていただいたようにお客さんからは「先生」扱いされますから、こんな状況で入社しても大丈夫かな…と不安な方もおられるのではないでしょうか(私もそうでした)

ただ、結論から言うと問題はありません。

税理士事務所は未経験の資格なしの人(第二新卒の人など)も積極的に採用を行っていますし、仕事については税理士試験の勉強をしながら実務を覚えていけばすぐに慣れることができるでしょう。

※税理士試験を目指す地頭の良さがある人なら、実務上理解できないような問題は生じることはあまりないと思います。

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税理士事務所は基本的に同じ仕事の繰り返し

税理士事務所は基本的に毎年同じスケジュールで仕事をしていますし、会計処理の仕方は基本的に「過去と同じやり方で行う」のが会計のルールです(継続性の原則)

なので、自分が担当する顧問先について2回か3回決算を組めば(つまり働き始めて3年目ぐらいには)だいたいのことは理解できる状態になっていると思います。

責任感の強い人ほど仕事を始めて最初のうちは理想と現実のギャップに悩むものですが、ひとつひとつ確実に仕事の意味を覚えていけばちゃんと仕事はできるようになります。

コミュニケーション能力がないと難しい?

税理士事務所の職員が毎日やり取りする相手は、顧問先企業の経営者や経理スタッフさんです(自分が所属する税理士事務所の外部で仕事をすることが多いです)

会計や税務の仕事というと、オフィスにこもって電卓をたたいているイメージがあるかもしれませんが、税理士事務所職員の場合には必ずしもそうではありません。

日中は基本的に月次監査で得意先を訪問していることが多いですし、年次決算の作業も顧問先の経理スタッフさんと連携しながらやっていく必要があります(顧問先の規模が大きくなるほど、協力してもらう必要があります)

顧問先企業の経営者に対して節税対策や資金繰りのアドバイスを行うことも求められますから、ある程度のコミュニケーション能力がないと難しいというのが実際のところでしょう。

ただし、営業マンのように自分でお客さんをみつけて商品を売ってくるというようなことはする必要がありませんから、社会人として普通にコミュニケーションができる人であればそんなに問題はありません。

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税理士事務所内部の人間関係は難しい?

事務所内部の人間関係については実はそれほど悩むことはないと思います(基本的に一匹オオカミで仕事をすることになります)

もちろん、入社してすぐのころは事務所内部で研修を受けたり、先輩の手伝いをすることが多いですから、この時期には事務所内部での人間関係も大切です。

ただ、一人前に仕事ができるようになると仕事は自己完結なことが多いですし、みんな外出していて職員同士で顔を合わせるのが少ないんですよね。

税理士事務所はそもそも従業員数人~10人程度の小さな組織ですから、社内の人間関係にはそれほど悩むことはないと思います(自分のボスである所長税理士から嫌われなければなんとかなったりする)

簿記がないと税理士事務所の仕事は難しい?

これもよく質問をいただく件ですが、簿記については日商簿記2級の商業簿記程度の知識があれば税理士事務所の仕事にはとりあえず対応できます。

ただ、簿記では税務についてはほとんど勉強しないと思いますので、経理初心者向けの実務用テキストを買ってきて勉強するか、FP3級のタックスプランニングあたりから勉強してみると良いでしょう(所得税・消費税・法人税の3つが重要です)

いきなり難しい実務書などを買ってきても挫折する可能性が高いので、できるだけ内容的にやさしいものから始めてみましょう。

↓ ※通勤時間を利用して勉強するならこちらがおすすめ。

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税理士試験と仕事の両立は難しい?

税理士事務所の仕事をしながら税理士試験を目指すのは難しいですか?という質問も多いです。

これについてはお答えは1つ。

「実際に税理士試験に5科目合格している人のほとんどが、税理士事務所で仕事をしながら合格している」ということです。

「実際に達成している人がたくさんいる」という事実を前にしたとき、「じゃあ自分にもできるか?」についてどう考えるかは人それぞれだと思います。

私自身もあと法人税1科目なのですが、私のまわりには20代前半でも仕事をしながら5科目合格を達成している人はたくさんいます。

むしろ若い人ほど税理士試験は合格しやすい(暗記が重要な試験なので)ですから、始めるなら早いほうが良いですね。

また、税理士事務所の仕事は税理士試験の内容ととてもリンクしていますから、勉強した内容が実務ででてきたり、逆に実務で調べたことがそのまま試験問題になっていたりということがよくあります。

こうした点でも働きながら税理士試験の勉強を続ける方には税理士事務所勤務はおすすめです。