税理士試験は会計科目2科目、税法科目3科目(合計5科目)の合格が必要な試験ですが、様々な方法で科目免除が認められるのも特徴です。

科目免除を受ける方法は大きく分けて①大学院に行く方法と、②公務員として実務経験を積む方法の2つがあります。

今回は、②の公務員として実務経験を積んで税理士試験の科目免除を受ける際の条件について解説させていただきます。

税理士試験の免除:公務員の場合

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公務員経験によって税理士試験の免除を受けられるケースとしては大きく分けて次の3つのケースが考えられます(税理士試験科目免除の要件は、税理士法という法律の7条~8条でルールが決まっています)

税理士試験免除の条件:公務員としての実務経験による免除

  • ①国税科目を免除してもらえるケース
  • ②地方税科目を免除してもらえるケース
  • ③全科目を免除してもらえるケース

以下、順番に解説させていただきます。

①国税科目を免除してもらえるケース

国家公務員として10年以上、または15年以上(後で説明する職業区分によって必要年数が違います)の経験がある人は、税理士試験の国税科目の免除を受けることができます。

ここでいう「国税科目」というのは、簡単に言えば「税法科目3科目すべての免除」という意味です。

税法科目のうち、所得税法・法人税法・相続税法は国が課税主体となっている「国税」だからです。

この場合免除されるのは税法科目3科目だけですから、会計科目2科目(簿記論・財務諸表論)については自力で勉強して合格する必要があります。

国家公務員の10年と15年の区別について

国家公務員の場合、いいまわしがやや難しくなりますが、「国税の賦課または立法に関する事務」10年以上の経験で国税科目の免除(つまり税法3科目すべての免除)を受けることが可能になります。

一方で、「それ以外の国税の事務」の経験がある人の場合は、通算15年以上の経験で国税科目の免除(税法3科目の免除)が受けられます。

前者は具体的には国税調査官(いわゆるマルサ)のことですね。

国税調査官以外の税務署職員としての経験がある人は後者に該当することになるでしょう。

②地方税科目を免除してもらえるケース

地方税科目を免除してもらえるのは、地方公務員としての経験年数(後で説明させていただく区分に従って10年または15年以上)が一定以上ある人の場合です。

地方公務員の場合、免除されるのはあくまでも地方税科目2科目だけです。

なので、選択必須となる所得税と法人税のどちらか1科目と、会計科目(簿記論と財務諸表論)は自力で勉強して合格しなくてはなりません。

これらは税理士試験の中でももっともボリュームの多い試験科目ですから、やや負担は軽くなるとはいえ、一定期間は本腰を入れて試験勉強をする必要があるでしょう。

地方公務員の10年と15年の区別について

ごく簡単にいうと、課税関連のより専門性の高い実務経験がある人は10年でOK、やや専門性の下がる業務の経験がある方は15年が必要、ということになるかと思います。

具体的には、住民税や固定資産税といった地方税に関する課税事務を10年以上経験した場合には、地方税科目を免除してもらえます。

一方で、地方公務員としてやや業務レベルの下がる徴収事務を15年以上経験した場合にも同様に地方税科目の免除を受けられます。

③税理士試験全科目を免除してもらえるケース

最後に税理士試験5科目すべてを免除してもらえるケースについてですが、これは国税職員として23年間の経験がある場合が該当します。

「元税務署職員の税理士」として売り出している税理士の多くがこのルートで開業税理士となっていますね。

法律上は指定研修の受講が必要となっていますが、実質的には無試験で税理士試験5科目すべての合格の扱いをしてもらえることになります。

公務員要件での免除はあくまでも特典

このように書くと身もふたもないかもしれませんが、最初から将来的に税理士となることを目指して公務員になる…という人は普通いません(国税職員はそれ自体が社会的な意義もステータスもある仕事です)

あくまでも公務員としてやりたいことがあって国税専門官などになり、老後の特典というか現役リタイア後のおまけのようなかたちで税理士資格をあげますよという雰囲気ですね。

これから税理士業界で働くことを目指す若い方は、公務員としての科目免除を期待するよりも、税理士事務所で仕事をしながら地道に科目合格を積み重ねていくのが近道です。

あるいは、会計科目2科目と税法科目1科目に仕事をしながら合格して、残りの税法2科目は大学院修了で免除してもらうというのが現実的なルートといえるでしょう。

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