会計事務所・経理に転職して働くには?

会計職のキャリア戦略

「経理経験」とはどのような内容?実務経験者転職で必要な年数は?

  • 経理に転職したいけど、求人では「経理経験必須」となっているところばかり…。
  • 経理経験って具体的にどういう内容の経験があればいい?目安になる年数は?
  • 決算業務や税務申告の経験がないと経理の実務経験者とは認めてもらえない?

経理は、実務経験がとても重要視される職種です。

実際の求人情報を見ても、「経理経験2年以上必須」とか、「経理の実務経験者優遇」という書き方になっているケースが多いですよね。

この「経理経験」というのは、会社によって求めているレベルがかなり違うことを理解しておく必要があります。

「経理の実務経験者」というとなんだかハードルが高いように感じてしまいますが、

実際にはそれほど高度な経験がなくても採用してもらえるケースはたくさんありますよ。

この記事では、転職活動における「経理経験」の具体的な内容について解説いたします。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

「経理経験」とは具体的にどのような内容をいうのか?

経理経験

(経理経験者向けの求人例:こちらはMSジャパンに登録されている求人です)

求人サイトで「財務経理経験」や「経理経験者歓迎」といった表記がある場合、

「決算業務の経験があるか?」が問われていることが多いです。

経理という仕事は、基本的には決算業務にむけてすべてが動いていきますから、「決算業務の経験があるか?」は経理経験の有無をはかるバロメーターのような位置づけになっているのです。

MSジャパン

未経験OKの優良求人が多数!

MSジャパンは、会計事務所や経理の求人をメインで扱っています。
特徴は「未経験・資格なし」の人でも応募できる優良求人が多数あることですね(年収400万円〜など)
これから未経験で会計職キャリアをスタートしたい人におすすめです。

経理経験者とみなされるレベルの決算業務の経験とは?

↓決算業務には、大きく分けて「月次決算」と「年次決算」の2つがあります。

決算業務は2種類ある

  1. 月次決算
  2. 年次決算

このうち、「月次決算」の経験がある人は、最低限の経理経験者とみなされる可能性が高いです。

月次決算とは、一カ月の企業の業績を決算作業によって集計していく事です。

この月次決算を一人で出来ることが出来れば、経験者とみなされる決算業務の経験があると考えられます。

月次決算よりももう少し高いレベルの業務として、年次決算があります。

これは1年間の経理業務のそうまとめを行い、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を作成して税金の計算を行う業務です。

経理の日常業務は、この年次決算を正しく行うためのものといっても過言ではありません。

この年次決算の経験があれば、「経理の仕事は一通りできる人」という扱いになる可能性が高いでしょう。

経験者とみなされる「経理の日常業務」の内容とは?

これまでに経理の仕事をした経験がある人の中には、

「経理の日常業務の経験はあるけれど、月次決算や年次決算についてはまだ経験したことがない」

という方もいらっしゃるかと思います。

上では「決算業務の経験があるかどうか?が経理経験者とみなされるかどうかのバロメーター」とお伝えしましたが、

経理の日常業務について豊富な経験がある人であれば、経理経験者として採用してもらえる可能性はあります。

↓ここでいう「経理の日常業務」日常経理の経験においてみなされるレベルとしては、以下のようなことが挙げられます。

経理の日常業務とは?

  • 会計システムへの入力
  • 従業員の経費精算作業
  • 領収書や請求書のファイリング業務
  • 銀行預金の入出金管理
  • 売掛金の管理
  • 買掛金の管理

これまでにご自身が経験されたルーティン業務を、箇条書きにしてみると意外と多くの項目をこなしているということもあると思います。

こうした作業は面接時の自己アピールを考える際にはとても役立ちますので、ぜひやってみてください。

その他でアピールできる経験にはどんなものがある?

経理として求人に応募する際に、アピールになるものとしては、英語力や簿記資格の有無があります。

海外に子会社を持っているような企業では、英語力のある経理は重宝される傾向がありますね。

また、大手企業では、管理職登用の条件としてTOEIC700点以上などの基準を設けているケースもあります。

英語力とは別に、英文経理にも対応できる人材は評価が高くなるでしょう。

英文経理に関する能力を証明する資格としては、BATICなどがあります。

企業側がどのレベルの経理スタッフを求めているのか?を見極めることが大切

経理経験

(企業側が求めている「経理経験」の具体的な内容を理解することが大切)

転職活動で応募する求人を選ぶ際には、

求人を出している企業側が、どのレベルの経理スタッフを求めているか?」を見極めることが重要です。

経理職のレベルというのは、おおまかには以下の3つに分けられます。

経理職の3つのレベル

  1. スタッフレベル
  2. 管理職候補レベル
  3. 管理職レベル(マネジメント経験者)

それぞれのレベルの経理職でどの程度の実務経験が求められるのかについて、順番に見ていきましょう。

1.スタッフレベルの経理に求められる経験

↓スタッフレベルの経理が実際に担当する仕事内容は、以下のようなものです。

  • 預金関連の出納業務
  • 経費処理・支払業務
  • 会計伝票の作成や会計ソフトの入力
  • 月次決算の補助業務
  • 年次決算の補助業務

経理の経験がまだない未経験者の方も、このスタッフレベルの経理として応募することになります。

平均年収は経理の実務経験が既にある人で400万円~500万円、未経験者であれば300万円〜400万円程度からスタートのことが多いでしょう。

なお、未経験者の中途採用を行っているのは主に中小企業やベンチャー企業です。

大手企業は経理未経験者の採用は基本的に新卒採用で行いますので、「未経験者がいきなり大手企業の経理として中途採用される」というのはあまり現実的ではないです。

2.管理職候補レベルの経理に求められる経験

管理職候補レベルは、スタッフレベルの経理の仕事に加えて、以下のような業務についても担当することが多いです。

  • スタッフレベルの経理職の監督・指導
  • 給与計算など高度な日常経理業務の担当
  • 月次決算・年次決算の取りまとめ(実際に決算書を作るところまでを担当し、最終決済は管理職が行うケースが多い)
  • 管理会計を用いた各種経営資料の作成

管理職候補となるためには、大前提として経理の実務経験者であることが求められます。

また、少数でも良いのでマネジメント経験があることが望ましいです。

部下や後輩のOJTをしたことがあるとか、チームのリーダーとして仕事をしてきた人が重宝されるでしょう。

管理職候補の経理の平均年収としては、500万円~600万円が考えられます。

3.管理職レベル(マネジメント経験者)の経理に求められる経験

「経理部長を募集」「CFO人材の募集」「経理セクションのコントローラー職を募集」といったような表記になっている求人では、経理の管理職が求められています。

社内での肩書としては経理課長や経理部長といった扱いになるでしょう。

上で見た「管理職候補の経理」との違いは、採用した直後から経理部者の長として仕事ができるかどうかです。

当然ながら、すでにマネジメント経験が豊富にある人が求められます。

↓また、以下のような業務も管理職レベルの経理職の仕事内容になります。

  • 経理セクションに属するスタッフ全員の管理・人事評価
  • 月次決算書・年次決算書の作成(作成の責任者)
  • 法人税・消費税など各種税務申告書類の作成
  • 事業予算計画の策定など、経営者への経営判断資料提案
  • 金融機関との融資折衝
  • 税務調査の対応
  • 公認会計士監査への対応(上場企業の場合)
  • IPO準備企業における内部管理体制の構築

経理の仕事は、決算業務と税務申告が業務の中核ですが、その他にもいろいろな仕事があります。

上場企業の場合は、上場企業での上記の経験が必須になることもあります。

平均年収としては700万円~1000万円が想定されます。

高い年収を得られる一方で、強い責任感と豊富な実務経験が求められるレベルです。

実務経験者として転職成功するために必要な経験年数は?

↓経理経験者としてみなされるための実務経験年数としては、「2年以上」や「3年以上」という表記がされている求人が多いですね。

経理経験

(経理経験の目安として「3年以上」が求められている求人」こちらはMSジャパンに登録されている求人です)

ただし、こういう年数はあくまでも「目安」に過ぎないことを理解しておく必要があります。

採用を行う企業側が見ているのは、あくまでも「実際にどういう業務を経験してきた人なのか」です。

具体的には、上で見てきたように決算業務の経験がどの程度あるか?が問われています。

年数によってしぼりをかければ、ある程度は採用側がイメージしている人が応募してきてくれるだろう、という思惑があってこのような表記をするケースが多いのです。

「事業会社での経理経験」とは?

「事業会社での経理経験」という表現もよく見かけるかと思います。

ここでいう「事業会社」というのは、普通の意味で言う会社のことですね。

↓なんで会社といわずにわざわざ事業会社と呼ぶのかというと、以下の2つの理由があります。

「事業会社」と表記する理由

  • NPO団体など非営利団体との経験と区別するため
  • 会計事務所の経験者と区別するため

NPO団体や一般社団法人といった組織は、営利を目的としない非営利組織です。

これらの組織でも経理の仕事が必要であるのは一般の企業と同じですが、営利を目的としていませんから、当然ながら経理業務の内容がかなり異なります。

あくまでも「営利企業での経理経験者に応募してきてほしい」という採用ニーズの場合には、あえて「事業会社での経験」という表記の仕方をすることが多いのです。

会計事務所経験者は経理としても転職できる

また、「事業会社」という表記をする場合、「会計事務所経験者と経理経験者を分けて扱いたい」と考えているケースもあります。

会計事務所というのは税理士の事務所のことですが、会計事務所経験者は高度な決算や税務の経験がある一方で、経理の基本的な業務(銀行振込や手形の扱いなど)は経験していない人が多いです。

純粋に「経理スタッフ」を採用したい場合には、会計事務所経験者はややマッチしませんから、「事業会社での経理経験」という表記の仕方をすることがあるのです。

一方で、「将来的に経理の管理職を目指してほしい」という長期的な視野に立って経理人材を募集している企業では、会計事務所経験者はむしろ歓迎される傾向があります。

↓そのような企業では、あえて「会計事務所経験者は優遇」といったような書き方をしているケースが多いですね。

経理経験

(会計事務所経験者歓迎の経理求人の例:こちらはジャスネットキャリアに掲載されている求人です)

会計事務所経験者は、経理職への転職でも有利です。

会計事務所で働く人の多くは、将来的に税理士として独立して自分の事務所を持つことを目指しますが、税理士試験は必ずしもすべての人が合格できる試験ではないです。

「会計事務所から経理」という形でキャリアを積んでいいっている人は少なくないですよ。




Sponsored Links

Copyright© 会計職のキャリア戦略 , 2020 All Rights Reserved.