- 第二新卒として経理に転職したい。
- 新卒の就活では営業の仕事しか選べなかったけど、第二新卒なら経理職も狙える?
- 簿記資格は取っておかないとダメ?
- 実務未経験者が第二新卒として経理に採用されるためにはどういう転職活動のしかたをすればいい?
経理は実務経験がとても重要視される職業ですが、第二新卒枠なら未経験者OKの求人が出てくることがあります。
新卒の就活では大手企業に採用されなかった…という人も、第二新卒なら採用される可能性は十分にありますよ。
↓この記事では、第二新卒で経理へ転職することを目指している方向けに、以下のような内容を解説しています。
- 第二新卒枠の経理求人に応募する時の必須要件
- 経理の平均年収
- 簿記資格の必要性
- 経理の将来的なキャリアパス
- 実務未経験者が正社員されるために知っておくべきポイント
これから未経験で経理の仕事に転職したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
第二新卒で経理転職に挑戦しよう!
まずは第二新卒に該当する人は、どういう人なのか?について確認しておきましょう。
第二新卒とは、「大学を卒業してから3年以内の人」のことをいいます。
ただし、実際には「3年以内じゃないと絶対にダメ」というケースはまれです。
企業によっては20代であれば、卒業後の年数は気にせず第二新卒として扱うところもありますね。
実務未経験社が経理に採用されるための必須条件
それでは、第二新卒として経理に転職するためには、どのような必須条件が求められているでしょうか。
↓実際に求人を探してみると、以下のような経験やスキルが必須条件となっていることが多いです。
ポイント
- 簿記3級以上の知識
- 社会人経験1年以上
- Excelの知識(VLOOKUP関数、SUMIFS関数程度)
企業側が第二新卒を採用するのは、社会人としての最低限のマナー研修などを省けるというメリットがあるからです。
また、経理職は専門知識が必要な仕事ですので、最低限簿記3級の勉強はスタートしていることが求められることが多いです。
もっとも、検定試験にまだ合格していなくても応募は可能ですので、
履歴書には「次回◎月の検定試験に合格する予定です」といった書き方をしておくのが良いでしょう。
なお、経理職というのはエクセルをよく使う職種です。
基本業務は専門の会計ソフトを使いますが、補助的な帳簿を作るためによくエクセルを使うためですね。
エクセルについて資格を持っているとか、前職でよく使っていたという経験のある方はアピール材料になりますので、履歴書や職歴書には必ず記載するようにしましょう。
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経理の平均年収はいくらぐらい?
経理は年収300~500万円が相場で、一般事務に比べると年収が高いことが多いです。
ただし、経理の経験有無や所有している資格、仕事内容によって年収に差が出るでしょう。
第二新卒でも経理経験者で、上級資格を持っている人であれば、前職より年収が上がることもあります。
しかし、第二新卒全体での平均年収は300~350万円となっており、経理未経験の場合は、このあたりの年収になることが予想されます。
前職より一時的に年収がダウンすることも考えておきましょう。
第二新卒で経理に採用されるには?
経理求人の応募必須条件に、簿記の資格やExcelの知識が記載されている場合が多いことには理由があります。
経理職は専門性が高く、独自のルールが存在する仕事です。
さらに簿記の知識に加え、経理の実務経験が、より重要視されます。
なぜかというと、簿記の知識を元に、会社の取引ごとに
経験に基づいて考え判断する必要があるからです。
また、経理は少人数でそれぞれ担当業務が異なることも多く、
全くの新人にイチから教える時間がない会社が多い、というのも現状です。
未経験者を採用希望している企業もある
ただし、未経験者の方が余計な知識や経験がなく、イチから自社の流れを覚えられるため、
簿記の知識さえあれば未経験でも採用したいと考える会社もあります。
これは、会社の取引が業種や契約などによって大きく異なるためです。
そういった会社の場合は、即戦力を求められている場合よりも丁寧な指導が受けられる可能性が高いでしょう。
【3つのキャリアパス】第二新卒で経理に転職した後の出世コースは?
経理として就職した後、将来のキャリアパスとしては大きく3つの道があります。
経理のスペシャリストになる
1つめは、経理の人材をマネジメントする立場に立つことです。
この場合、経理のあらゆる業務を経験しながら職位を上げる(係長→課長→部長など)ことが必要となります。
一口に経理といっても、消耗品購入の現金取扱など少額の業務や、単なる伝票入力業務など、比較的、簡易な業務もあります。
一方、請求したのに未払い状態の取引先への督促や、決算に関わる業務といった重要な業務もあります。
それぞれ着実にこなし、着実にスキルをアップさせていきましょう。
経営に深く関わる
2つめは、経理の経験を活かして、会社の経営計画や経営分析を行う、経営管理へ進むことです。
経理の知識向上はもちろん、会社全体の業務を理解することも必要で、会社の経営陣とのやり取りが増えます。
このキャリアパスを目指す場合は、オフィスの中だけでひたすら経理の仕事に没頭するのでなく、経営方針の理解や業界動向の把握、現場の管理職との人間関係の構築などを行ったほうが望ましいでしょう。
さらなる転職でのステップアップにつなげる
経理は実務経験が転職の際に大変有利なことから、経理の経験を十分に積んでから、自分が興味のある業種の会社へ再転職するという道もあります。
特に中小企業と、財務諸表(決算)を社会に正しく公開する必要がある上場企業とでは、経理の重要性は大きく異なります。
当然、上場企業での経理のほうが年収は多い傾向にあります。
ただし、あまりにも転職回数が多いと選考に不利になる場合もありますので、慎重に検討してください。
【具体的なステップで解説!】第二新卒で経理に転職する方法
経理に転職するために一番必要なことは、経理の知識と実務経験があるかどうかです。
(ただし既に記載したように未経験でも採用の場合もあります)
求人の内容を見ると、応募条件に
簿記の資格が必ずと言っていいほど記載されています。
それだけ経理の仕事をするには専門知識が必要になるのです。
以下では経理の仕事に役立つ簿記の資格取得について解説します。
簿記3級は高校生レベル
3級はテキストと問題集で1冊になっているものもあり、独学でも合格できるレベルです。
テキストと問題集が分かれて2冊になっているものを使えば、より安心でしょう。
高校の商業科や商業高校であれば1年生で取得する場合が多いです。
簿記2級は工業簿記が加わる
2級の合格率は30%前後ですが、高校生などの受験が含まれるため、社会人の合格率はより高いと思われます。
出題は3級の商業簿記に加え、工業簿記も試験範囲となります。
また3級ほどではないにせよ、高校の商業科や商業高校であれば1年生で合格する人もいます。
テキスト、問題集とも商業簿記と工業簿記の各2冊、計4冊となっているものが多いです。
過去問題を繰り返し解いたり、短期で学校やセミナーに参加すれば合格できるでしょう。
とにかく簿記の資格を持っていない人は、まずは簿記3級の合格、できれば2級合格を目指しましょう。
簿記1級はスペシャリストレベル
1級は、国家試験の公認会計士試験を少しだけ下回るほどの高い難易度です。
テキスト、問題集を合わせて10冊以上になっていることが多く、刊行している出版社も限られています。
独学では難しい場合が多いでしょう。
第二新卒で無理に取得する必要はありません。
簿記資格は取ってないと応募できない?
資格を取っている方が採用される確率は上がるでしょう。
仕事をしながら簿記の勉強をすることもできます。
しかし以下の通り、資格を持っていなくても合格を目指して勉強中であることをアピールすれば応募が可能な場合もあります。
未経験であることを強みにするには?
経理の求人は基本的に実務経験者を求めています。
ですから経理未経験の場合は必ず
「未経験者歓迎」又は「未経験者応募可」ということをしっかり明記している求人を選びましょう。
未経験者応募可でも、本当は実務経験者を欲しがっていることも多いのが現状です。
中途採用の実務経験者という強者に未経験者が勝つためには、以下のようなことを心掛けましょう。
ポイント
- 前職での社会人経験を活かすことができる部分をアピールしましょう
- 簿記資格を未取得でも経理を目指して頑張っていることをアピールしましょう
前職での社会人経験を活かすことができる部分をアピールしましょう
今の職場(退職している場合は以前の職場)でどのような経験をし、転職先の会社で何を活かせるかをアピールしましょう。
経理は専門職ですので「営業で売上を伸ばした」といった経理とあまり関係がないことよりは、どのような困難に直面してどう解決したかといったことのほうが良いかもしれません。
経費や棚卸、取引先の未払などは、特に経理が関わっている部分ですので、何かエピソードがあれば加えると良いでしょう。
また「本当は経理を希望していたが配属が営業になった」といった理由は、経理の勉強を伴っていれば説得力があるでしょう。
逆に、嘘の理由を言ったり、経理について全く勉強せず応募したのでは採用は難しいと思われます。
簿記資格を未取得でも経理を目指して頑張っていることをアピールしましょう
簿記検定は1級は年に1回、2級と3級は年に3回の実施となっています。
勉強して十分な知識があっても、応募時点では未受験だったり、合格が未発表の場合もあるでしょう。
また自然災害や2020年の新型コロナウイルス(COVID-19)感染流行のような事情で試験自体が中止となることもあり得ます。
このような場合は、応募条件に簿記の資格の記載があっても、現状で資格取得に向けて勉強中であること、次回の検定試験にトライすること等を前面にアピールすれば、応募できることがありますので、あきらめないようにしましょう。
日本の新卒採用は職種が未定の総合職採用が多く、どの部署への配属になるかは運次第です。
それは転職応募先の採用担当者も十分に分かっています。
経理の仕事がしたいこと、そのための努力をしていることをしっかりとアピールしましょう。