- 税理士事務所に未経験で入社した場合の平均年収は?
- 有資格者(科目合格者)と資格なしでは年収はやっぱり違う?
- 税理士事務所で高給取りになるにはどうしたらいい?
税理士事務所への転職を目指す人の多くが「将来は独立!」という目標を持っていると思います。
「どうせ独立するんだから、サラリーマン職員である間の年収はあまり気にしない」と言う人もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、職員として実務経験を積んでいるうちに、どのぐらいの年収を稼げるか?は、
独立時の開業資金がどのぐらい準備できるかに影響を与えます。
「将来は独立」という夢を現実のものにするなら、職員として働いている間の年収にもこだわりましょう。
この記事では、税理士事務所へ未経験で転職した場合の平均年収の実態について解説いたします。
税理士事務所で高年収になれる人と、いつまでたっても低年収のまま…の人の働き方の違いについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
未経験入社の場合、平均年収は300万円〜350万円が相場

(未経験入社の場合の平均年収は300万円〜350万円が相場)
結論から言うと、税理士事務所に未経験・資格なしで入社する場合の平均年収は、300万円〜350万円が相場でしょう。
なお、個人事務所レベルの税理士事務所の場合、資格の有無(科目合格の有無)は年収にあまり影響がありません。
(採用の可否には影響がある程度ありますが)
-
-
会計事務所(税理士事務所)は未経験・資格なしで転職できる?
「会計事務所は未経験・資格なしでも転職できる?」この記事では、これから税理士業界に未経験で挑戦する!という方向けに、会計事務所の採用事情について解説します。結論から言うと、実務未経験で簿記や科目合格もまだ…と言う方でも、会計事務所で正社員として採用される可能性は普通にありますよ。
続きを見る
税理士事務所の職員としての評価(給料)は、実務ができるかどうかによって90%以上決まると思っておいてまず間違い無いでしょう。
未経験で入社後、実務経験3年〜5年で年収400万円〜450万円までいければ良い方です。
未経験者の場合、最初から高い年収を得られる仕事ではないことは覚悟しておく必要があります。
企業経理に転職して年収アップしていく人も多い
税理士事務所で働く人の多くが、働きながら税理士試験に合格し、将来的には独立して自分の事務所を持つことを目指しています。
もし税理士試験に合格できなかった場合には、企業経理に転職するというキャリアもありますね。
(大手企業の経理幹部職なら年収1000万円も普通にあります)
税理士事務所で得ることができる実務経験は、会計分野でキャリアを積んでいく上で非常に有利ですから、
キャリアスタート時の低い年収については「修行と思ってがまんする」という人が多いのが実情です。
-
-
会計事務所(税理士事務所)から経理に転職できる?平均年収はいくら?
「会計事務所から経理に転職は可能?」この記事では、会計事務所(税理士事務所)から一般企業への転職を検討している方向けに、転職活動のポイントやキャリアアップの方法について解説いたします。志望動機や退職理由の例文も紹介しますので、参考にしてみてください。
続きを見る
税理士事務所で高年収になれる人と、いつまで経っても低年収な人の違い

(税理士事務所で高年収になれる人は何が違う?)
このように、税理士事務所の職員というのは決して給料の良い仕事ではないのですが、中には「爆発的にお金を稼ぐ税理士事務所の職員」もいます。
これはどういうことかというと、固定給以外のボーナスを自分で稼げる人です。
↓具体的には、税理士事務所で働いていると、以下のような臨時ボーナスをもらえることがあります。
税理士事務所職員の臨時ボーナス
- 顧問先の新規開拓
- 顧問先への生命保険加入提案などによる代理店報酬
- その他の提案によるキックバックなど
税理士事務所の顧問先というのは中小企業経営者ですので、いわば「たくさんお金を持っている人たち」です。
節税対策の提案や、新しい設備導入で業者を紹介したような場合には、
その紹介先の業者から「お客さんを紹介してくれてありがとうございました」ということでいろいろ謝礼金がもらえるのです。
例えば、もっともポピュラーなのは節税対策として生命保険の加入を提案し、結果として保険会社から代理店報酬(仲介手数料)をもらうケースですね。
これは提案する保険の内容にもよるのですが、1件で50万円以上の代理店報酬が発生することもあります。
その他、不動産の購入から新規店舗出店の仲介、金融機関融資の成功まで、顧問先から税理士事務所の職員にお金が落ちてくる場面はいろいろあります。
従業員への分配が大きい事務所なら年収1000万円稼ぐ職員もいる
もちろん、これらの収入はまず自分が所属する税理士事務所の収入になるのですが、そのうちのいくらかの割合は従業員である職員のボーナスとして反映されるのです。
どれぐらいの割合が従業員のボーナスになるかは所長税理士の考え方次第です。
分配の大きい税理士事務所でバシバシ提案を決められる人であれば、年収1000万円を超えるケースもあります。
税理士事務所の職員は決して低年収の人ばかりではなく、こんなふうにしてたくさん稼いでいる人もいることはぜひ知っておいて欲しいですね。
税理士事務所の9割以上は「従業員30名未満の小規模事務所」
ちょっと古いデータですが、総務省が発表している「経済センサス平成24年版」によると職員数が30名を超える税理士事務所というのは、全体の0.57%しかありません。
その他90%以上の税理士事務所というのは従業員数数名数名〜10名程度の規模で運営されているのが実情なのです。
この事実から何が見えてくるかというと、税理士事務所の職員の給料や福利厚生は、
所長税理士の考え方ひとつで決まりやすいということですね。
「従業員の給料をどんどんあげて、少しでも長く事務所で働いてもらう」というスタンスの所長税理士もいれば、
「従業員は基本的に使い捨て」というスタンスの所長税理士もいます。
後者のような事務所は仕事も過酷な「ブラック事務所」になってしまいやすいですから、注意しなくてはなりません。