簿記は必要なくなる?経理の資格取得や実務経験は将来的に無駄になる?

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  • 簿記はAI化が進んだ世の中では必要なくなる?
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簿記 必要なくなる

(AI化で簿記は必要なくなる?経理は仕事がなくなるって本当?)

 

経理の仕事をしたい人にとって、簿記は必須の知識と言われることが多いですよね。

しかし、AI化や会計ソフトの発展によって「経理の仕事はなくなる」とか「簿記なんて必要なくなる」という話もちらほら聞かれるようになりました。

これから経理事務など会計関連のキャリアをスタートしようと考えている方にとって、こうした話はとても気になるポイントですよね。

ただ、実際に10年以上会計関連の仕事をしている立場としては、

こういう話は「経理という仕事をよくわからない人が言っている話」という感じがしています。

そもそも、会計ソフトが世の中に出だした15年ぐらい前から、

  • 経理の仕事は終わった
  • 経理事務の仕事をしている人たちは全員リストラ
  • 会計関連の仕事は人間でなくて機械がやる時代が来る

↑こういうことを言っている人たちはいたんですよね。

(15年以上も同じことを言っている…。その時代、いつ来るの?ほんとに来るの?っていう感じです)

結論から言うと、簿記知識の必要性というのは今後もなくならないと思っています。

というか、今も昔も将来も、簿記の知識は「必要な人は必要だし、いらない人にはいらない」ものなんです。

具体的にいうと、経理や税理士など会計や税務の仕事を専門でやっている人にとって「簿記は必須」ですが、

それ以外の仕事をしている人には簿記の知識は今も昔も将来も必要ありません。

なぜかというと、簿記は財務諸表を「作る」ためのもので、これはかなり特殊な仕事をしている人だけが必要な知識だからです。

むしろ経理以外の仕事をする人にとっては、財務諸表を「読む」力が必要になりますよ。

どういうことなのか?くわしく説明していきますね。

簿記の知識が今後も必要な人=経理の仕事をする人

経理の仕事をする人には、簿記の知識は今後も必須です。

なぜなら、簿記の知識は、仕事をする上での共通言語であり、簿記の考え方がわかってないいと仕事を滞りなく行うことができません。

これからの時代、伝票の計上といった単純作業は、会計ソフトやAIがどんどん行うことになるとは思いますが、

・AIが行ったものが本当に正しいのか?
・より効率よくAIに作業してもらうにはどうしたらいいか?
・ソフトに何かしらのトラブルが発生したときにどう修復したらいいか?

といったことを判断するのは、人間であり、その前提知識として簿記が必要となります。

では、経理として簿記が必要だと感じる場面とは、具体的にどんな時でしょうか?

一言でいうと、「人間による説明」が必要になる場面です。

人に説明する場面では、わかりやすくかみ砕いて、人に理解してもらう必要があり、その考え方の基礎として簿記が重要となるからです。

簿記の考え方が必要となる場面3つ

具体的に簿記の考え方が必要となる場面としては、以下の3つを挙げることができます。

  1. 経営者や社内他部署への会計数値の報告・資料提供
  2. 会計監査や税務調査への対応
  3. 金融機関との融資交渉

それぞれの場面について、順番にみていきましょう。

1.経営者や社内他部署への会計数値の報告・資料提供

経営者や社内の他部署に対して、会社の状況を説明し、利益を達成するための方法を考えるという業務も経理の重要な仕事の一つです。

会社が目標とする利益を達成していくためには、様々な人を巻き込んで、コミュニケーションをとっていかなくてはなりません。

その際、数字がどのような内容のものなのか?その数字が前年や予算と比べて、なぜ良いのか悪いのか?等を分かりやすく説明していく力が求められます。

簿記は説明をする上での「考え方の基礎」となるものであるため、人に理解してもらうときに非常に役に立ちます。

簿記の知識を生かして、人に自分の伝えたいことがうまく伝われば、仕事をスムーズに進めることができますよね。

2.会計監査や税務調査への対応

経理というと、なんか堅い仕事だし、「ルールに定められた通りにきっちり行う仕事」というイメージがあるかもしれません。

しかし、実務上のルールには、一定の幅があり、企業側が任意に選択できる場面があります。

例えば、固定資産を費用にする方法、在庫の価値を評価する方法などはいくつかの選択肢がある中で、企業がメリット・デメリットを判断し、選ぶことができます。

したがって、会社にとってどの方法が一番得か?というのを判断する上でも、簿記の知識が必須となります。

また、会計よりもさらにきっちりしていそうな税務に関しても、法令の解釈にはグレーな部分があるため、税務調査でも調査官との交渉で進む場面があります。

身近な例として、会社の福利厚生費を挙げてみたいと思います。

福利厚生として認められるには、

  • もっぱら従業員の慰安のために行われる
  • 運動会、演芸会、旅行などのために
  • 通常要する費用

であることが必要なのですが、どれもあいまいな表現ですよね。

つまり、人によって解釈の余地を意図的に認めているルールなのです。

税務調査では、調査官はこうしたルールをきびしめに解釈して「交際費ではないですか?」として課税しようとしてきます。

一方、会社側としてはルールをゆるめに解釈して「福利厚生費です」と主張することが考えられます。

このようにルールの解釈をめぐっては交渉が必要になることもあります。

簿記や税務の知識をもった人が交渉し、結果的に処理の仕方に問題がないなれば、余計な税金を払わずに済むでしょう。

経理の知識が必要になる場面と言えますよね。

3.金融機関との融資交渉

金融機関との融資交渉においても、人による説明が必要です。

銀行の融資担当者は、決算書を見て「この処理はどういうこと?」とつっこんできます。

これに対して、経理担当者は「その数字が何によって生じたものか?」について説明できなければなりません。

お金を借りるには、融資担当者に「この会社にお金を貸したら、たくさん稼いでくれそうだ!」と思ってもらう必要があるのです。

融資担当者にそのように思ってもらうためには、資料として渡す会計資料の説明がきちんとできなくてはいけないわけですね。

いうまでもなく、こうした説明をきちんと行うためには簿記の知識が必要になります。

簿記の知識というのは、融資担当者も含めてお金にかかわる仕事をしている人にとって「共通言語」のようなものです。

お互いに簿記の知識のある者どうしが話をすることで、スムーズに交渉が進むことがあるのです。

金融機関との交渉がうまくいけば、より安い金利でお金を借りることができますから、場合によっては数千万円〜数億円ものお金が節約できることがあります。




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