経理は実務経験がとても重要視される職種です。
求人サイトでは「事業会社での経理経験2年以上の方」とか「年次決算業務の経験がある方」などの書き方で、実務経験者限定の募集となっているのをよく見かけますよね。
これから会計職としてキャリアをスタートしたい未経験者の方の中には、
「経理の経験を積みたいのに積めない…(スタート地点にも立てない)」
「経理の実務経験を積むにはどうしたらいいの?」と、
不満を感じている方もきっと多いでしょう。
ただ、「それじゃ経理の未経験者は絶対に採用されないのか?可能性はゼロなのか?」と言うと、
決してそんなことはありません。
企業は経理の未経験者をあえて採用することもありますし、
実務経験ゼロで簿記資格を持っていないけど、
経理として正社員採用されてきちんと仕事ができている人はたくさんいます。
彼らは何が違ったのか?
それは応募する求人を間違えなかったことです。
経理という職種は、未経験者が応募して採用される可能性が高い求人と、残念ながら可能性がゼロに近い求人があり、この差が激しいのが特徴です。
未経験者として転職活動する際には「未経験者でも採用される可能性が高い求人」をピンポイントで狙って応募していく必要があるのです。
↓具体的には、以下の7つの求人を狙ってみてください。
これらは未経験者でも採用される可能性が十分ある求人です。
- 地元の中小企業の経理求人
- ベンチャー企業の経理求人
- 大手グループ子会社の経理求人
- 第二新卒向けの経理求人
- 税理士事務所の求人(監査担当者)
- 税理士事務所の求人(内勤スタッフ)
- 経理事務派遣の求人
※↓なお、求人はこちらで探せます(実際の年収も見られます)
経理としてオーソドックスに実務経験を積んでいきたい人は、1〜4が良いです。
短期間で一気に経理の実務経験を身につけてしまいたい人は、5.税理士事務所の監査担当者求人がおすすめです。
(この記事を書いている私自身も、こちらを選択しました)
今すぐに生活のためにお金を稼ぐ必要がある…!という方は、7.経理事務派遣も検討しましょう。
逆にいうと、これら7つ以外の求人を狙ってしまうと、
未経験者が採用される可能性は残念ながら極めて低いので注意してください。
例えば、大手企業の経理未経験求人。
ここは、ある程度学歴に自信のある新卒者または第二新卒者以外は狙うべきではありません。
大手企業は未経験者をまっさらな状態から育てていくのを好みますから、
社会人になってある程度の期間がすでに経っている人が、
未経験で応募しても採用される可能性は極めて低いです。
(すでに社会人になって時間が経っている人は、大手企業の経理として働きたい場合は、まずは地元の中小企業やベンチャー企業で経験を積み、実務経験者枠で転職するのが最短です)
以下では、経理未経験者が実務経験を積み始めるための7つの求人についてくわしく解説します。
最短で経理になりたい人向けに、転職活動の具体的なコツをお教えしますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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この記事の目次
- 経理の実務経験を積むにはこの「7つの求人」を狙え!
- 経理の実務経験を積むには「経理専門サイト」で未経験OK求人を探すべし
- 【Q&A】ゼロから経理の実務経験を積みたい人からよくある質問と回答
- 経理の仕事内容って、ざっくりいうと結局どんなこと?
- 経理に経験なしで採用されたらどういう仕事内容からスタートするの?
- 転職サイトで「簿記2級必須」となっていても応募していい?
- 経理の実務経験がない人の自己PR方法は?
- 簿記2級はあるけど実務経験なし…はどう評価される?
- 経理は男性よりも女性の方が採用されやすい?男女比率は?
- 未経験者の場合、経理の平均年収ってどのぐらい?
- 中小企業の経理として実務経験を積むメリットって?
- 経理の「実務経験あり」とはどの程度のスキルレベルをいうの?
- 簿記検定に合格してから転職活動を始めた方がいい?
- ニートやブランク期間があっても大丈夫?
- 東証プライム上場企業など「大手企業の経理」になるには?
- 会計事務所(税理士事務所)と経理ならどっちがおすすめ?
- 年齢は若い方が転職は有利って本当?
- まとめ
- (追伸)労働環境が劣悪な「ブラック経理」で働きたくない人へ
経理の実務経験を積むにはこの「7つの求人」を狙え!
1. 地元の中小企業の経理求人
もっともスタンダードなかたちでキャリアスタートしたい人は、
あなたの地元の中小企業の経理求人を狙ってください。
想定年収としては300万円〜350万円が相場ですが、
会計職専門の転職サイトなら400万円〜の求人も見つかりますよ。
↓以下の画像のように、
「創業◎年を誇る〜」とか、
「◎◎県のエリアで〜」等で求人を出している企業は狙い目です。
(その理由は後で説明)
老人ホームなど介護事業所の経理求人なども、
業種的に地元密着企業ですのでチェックしておきましょう。
なぜ、地元密着企業は狙い目なのか?
↓その理由は以下の通りです。
地元で活動している企業は、
基本的にその活動範囲である「地元」で従業員を募集します。
これがどういうことかというと、
その企業で働く従業員自身も「地元の住民(お客さん)」ということなんです。
従業員=お客さんになる可能性がある人なので、
地元の中小企業は、自社の従業員に対してブラックなことをやってしまうと、地元での評判を悪くする可能性があります。
従業員自身もお客さんとしてお店にやってくる可能性があるというわけですね。
これは「地元でのシェア拡大が命」で頑張っている中小企業にとって致命的なことですから、
必然的に雇用環境への配慮もしっかりしている可能性が高いというわけです。
従業員自身だけなら大きな影響力はないかもしれませんが、
従業員の家族(もちろん地元に住んでいる)や、
その友人も…と含めていくと、
従業員一人が持つ地元コミュニティの力は企業にとってあなどれないものがあります。
もちろん「そんなん知るか…」で、
従業員に対してブラックなことやってるアホな中小企業も中にはありますけどね。
なので、そういう変な会社にまちがえて応募しないように、
求人掲載の段階でしっかりと企業の審査が行われている転職サイトを使うのが大切なんです。
企業側が求人を掲載する際の基準が厳しい経理専門の転職サイトなら、
ブラック企業をあらかじめ排除してくれているので安心ですよ。
転職エージェントとの無料面談なども活用して
応募前に求人企業の内部情報を可能な限り仕入れておくようにしましょう。
転職エージェントは実際に企業側の人事採用担当者と会って情報を集めているので、
会社の社風や残業時間の実態などの情報をあらかじめ教えてくれますよ。
2. ベンチャー企業の経理求人
ベンチャー企業も未経験OKの経理求人を出すことがとても多いです。
ベンチャー企業は基本的に「常に人手不足」なのに加えて、
ベンチャーというだけで敬遠する人も中に入るので、
実務経験者に限定しているとなかなか人を集められない…というのが実態。
経理未経験でもいいのでとにかく人を入れたい!
という状態で募集をかけているケースが多いのです。
「経理と総務の兼務」などのかたちで、
「経理に限らず事務全般に対応できる人」
を求めているベンチャー企業が多い印象ですね。
年収相場的にはこちらも300万円〜350万円ですが、
人手不足を補うために400万円〜450万円など、
↓相場より高い年収を提示しているベンチャーもあります。
後で見るように、ベンチャーは出世が早く管理職にもなりやすいので、
入社後の年収アップを狙いやすいのも魅力ですね。
経理未経験者がベンチャー企業で働くメリット・デメリット
経理未経験者がベンチャー企業で経理の実務経験を積むメリットとしては、
とにかく人手不足なので幅広い業務範囲の経験を積めることがあります。
ある程度の規模の会社では、経理は経理業務、総務は総務業務、人事は人事業務…というように仕事の範囲が明確になっていますが、
ベンチャーの場合はこれらの業務を横断的に担当することが多いです。
(経理が人事採用やったり、備品の調達とかもやったりなど)
また、社内での出世が早いこともベンチャーで働くメリットです。
経理は会社のお金を扱う仕事で、
経営者と直接やりとりすることが多いですから、
入社して数年以内に管理職になれる可能性もありますよ。
経理は管理職として仕事をした経験があると、
年収アップやキャリア面で非常に有利です。
ベンチャーの経営者は年齢的にも若く、
バイタリティがあって世の中の流れにもとても敏感な人たちです。
若い経営者に刺激をもらいながら実務経験を積めることも、
経理としての長期的なキャリア形成面でのメリットと言えます。
ただし、ベンチャーで働くことにはデメリットもあります。
第一には、経理以外の仕事内容を任される可能性が高いことですね。
「幅広い業務経験を積める」というのは悪く言えば「雑用もたくさんある」ということですからね。
特に「経理の経験だけを積みたい」というニーズの人にとって、
ベンチャーはマッチしない可能性が高いでしょう。
また、ベンチャーは従業員の福利厚生についても整備が進んでいないことが多いです。
(ヘタをするとサービス残業の横行するブラック環境…なんてことも考えられます)
さらに言えば、良くも悪くも人間関係が密なので、
仕事とプライベートの境界線があいまいになりがちなことにも注意が必要です。
このデメリットは上で見た「出世が早い」というメリットの裏返しになりますが、
「ビジネスはビジネス、プライベートはプライベート」というかたちできちんと線引きをしたい人は、ベンチャーは避けておいた方が無難かもしれません。
これらはすべてのベンチャーに当てはまるわけではありませんが、この辺りは注意しておく必要があります。
このように、ベンチャーはメリットが大きい分、デメリットも大きいのが特徴であることを知っておいてください。
ベンチャーは求人に応募する前に情報収集していく必要性が高い選択肢といえます。
求人応募の段階でブラック企業をしっかりと排除することが大切です。
求人探しには経理求人専門の転職サイトを使い、
転職エージェントから応募前に内部情報をもらうなど、
情報収集には特に力を入れるようにしてください。
(ブラックなベンチャー企業に間違えて応募しないことが大切)
- 年収が相場に比べて低すぎないか?
- 残業時間や休日出勤のルールがきちんとあるか?
- 社長がパワハラ体質ではないか?
- 過去にブラックな環境に耐えられず退職した応募者がいないか?
↑などなど、転職エージェントは無料面談で質問すれば情報をいろいろ出してくれますし、
「ここはベンチャーだけど福利厚生しっかりしています」など、
サイト内では非公開になっているおすすめの求人を見せてくれたりしますよ。
3. 大手グループ子会社の経理求人
大手企業の「グループ子会社」も、
未経験OKの経理求人を出す傾向があります。
テレビCMなどで誰もが名前を知っている有名企業や、
東証プライム上場など大手企業の「連結子会社」がグループ子会社にあたります。
グループ子会社は企業単体としては従業員数名〜数十名規模の「中小企業」ですが、
親会社が大手企業グループなので、
福利厚生がしっかりしているのがグループ子会社の特徴です。
(親会社が持っている福利厚生施設を利用できたりもする)
↓年収相場でも400万円〜450万円と比較的高めな求人が多い印象ですね。
仕事内容について言えば、
連結決算の実務経験を積めるのがグループ子会社経理の特徴です。
グループ企業ではグループ全体で「連結決算」を毎年必ず行います。
これは経理業務の中ではハイレベルな業務で、
職務経歴書に書けると高く評価される可能性が高いです。
通常の中小企業の経理ではなかなか経験を積みにくい業務なので、
大手グループ企業で経理として働くことは、
経理としてのキャリア形成にプラスになりますよ。
また、一般的な中小企業と比較して、
先輩や上司に優秀な人が多いのもグループ子会社の魅力です。
グループ子会社の経営者や幹部は、親会社である大手企業から出向してきていることが多いです。
大手企業でサラリーマンとして出世していくのはとても大変なことですから、
とても優秀な人が多く、彼らから学ぶことは多いでしょう。
未経験入社する会社で、
初めての上司や先輩としてどんな人に当たるか?は、
その後のキャリアに大きな影響を与えます。
新人時代の「あの人に鍛えてもらった」という経験はとても大切です。
さらに、転職活動から婚活や同窓会まで、
自分の所属会社の名前を聞かれる場面ってよくあると思うのですが、
そうした場で「パナ◎ニック系列の会社の経理」とか、
「フジテ◎ビの関連企業で働いてます」とか言えると、
「おおっ」ってなることが多いですね。
こうしたネームバリューを活用できることは、
グループ子会社で働く隠れたメリットと言えるかもしれません。
有名大手企業の「本社」に採用されるのはとても大変ですが、
参加の「グループ子会社」であれば、
経理未経験の社会人でもそれほど難易度は高くありません。
4. 第二新卒向けの経理求人(大企業も狙える)
大学卒業後3年以内の人のことを「第二新卒」と呼びます。
(現在、働いているか無職かは問いません)
ベンチャー企業から中小企業、大手企業に至るまで、
「第二新卒歓迎」というかたちで求人を出している企業はとても多いです。
なぜ、第二新卒が企業に歓迎されるのか?というと、
第二新卒は新卒と同じく若くてフレッシュであること、
かつ、社会人としての最低限のマナーは既に身につけている人が多いため、
マナー研修などのコストをかけることなく現場に出てもらうことができるからです。
第二新卒に該当する人は、
経理の実務経験を積める選択肢はかなり多いといえます。
(「第二新卒カード」とか言ったりします)
特に、第二新卒は大手企業の経理求人も選択肢にできることが大きいです。
大手企業は経理人材を20代前半の若手から育てていくのを好むので、
第二新卒は採用される可能性が十分にあります。
安定の大手企業でしっかりとして新人教育を受けられるのは、
経理の実務経験を積むという意味では、非常に有利といえるでしょう。
現在、第二新卒に該当する人は、
「第二新卒カード」を絶対に無駄にしないようにしましょう。
第二新卒カードは卒業後3年以内しか使うことができません。
学生時代の就活をやり直せるラストチャンス!
ぐらいの気持ちで積極的に大手企業の求人も狙っていきましょう。
5. 税理士事務所の求人(監査担当者)
税理士事務所の正社員求人も、
未経験から経理の実務経験を積める選択肢の1つです。
税理士事務所というのは文字通り「税理士の事務所」のことで、
顧客である中小企業経営者と顧問契約を結び、
日常経理〜決算業務・税務申告まで代行するのが仕事です。
↓税理士事務所で働く職員には、大きく分けて以下の2種類があります。
(呼び方は事務所によって色々です)
- 監査担当者(税理士補助)
自分で担当クライアントを持ち、外部とのやりとりを行う職員。
仕事内容は資格を持った税理士と全く同じで、担当クライアント企業の月次決算〜年次決算、税務申告まですべて担当する。
銀行との融資交渉対策、役所への助成金や補助金申請代行などの資金繰り支援業務、M&Aなど経営コンサル的な仕事を行うこともある。 - 内勤スタッフ(または記帳代行スタッフ)
上の監査担当者(税理士補助)の補助や、事務所の経理総務スタッフとして雇用されることが多い。
外部とのやりとりは基本的にありませんが、電話受けや接客応対などはあります。
税理士事務所の監査担当者(税理士補助)として実務経験をスタートし、
その後に企業の経理担当者として転職というのは、あるあるなキャリアパスです。
↓税理士事務所という職場の特徴をまとめると、以下のようなことが言えます。
- 短期間で濃い実務経験を積める
いろんなクライアント企業の経理や税務業務を代行します。税務申告書の作成など、経理では管理職レベルにならないと経験できない仕事内容についても、若手のうちから経験することができます。 - 年齢高めでも採用されやすい
税理士業界は20代後半〜30代になってからキャリアスタートする人が多いです(税理士試験が社会人向けの資格試験であるためです) - 外部顧客とのコミュニケーションが必要
税理士事務所の職員は、一人につき20件程度のクライアントを担当してやりとりをすべて自分で行います。 - とても小さな組織で働くことになる
税理士事務所のほとんどは、職員数5名〜20名程度の小さな組織で、家庭的な雰囲気の職場が多いです。 - 同僚は税理士試験受験生が多い
税理士事務所の職員の多くは税理士試験の受験生です。働きながら税理士試験の勉強をしている人がほとんどです。
税理士業界って「年齢高めで未経験の人が多い」という業界的な特徴があるので、
未経験OKの正社員求人がたくさんあります。
職歴にあまり自信がない人でも挑戦できる求人が多いですよ。
この記事を書いている私も、
税理士事務所で会計キャリアをスタートしました。
税理士事務所のくわしい仕事内容や、
税理士業界で実務経験を積むメリットデメリットについては、
↓こちらの記事でくわしく紹介していますので参考にしてみてください。
-
【税理士事務所の仕事内容】職員スタッフの一日と年間のスケジュール
税理士事務所の仕事内容ってどんなもの?一日のタイムスケジュールや年間の業務スケジュールを知っておきたい!この記事では、税理士事務所(会計事務所)で働くスタッフ職員の業務内容を紹介します。これから未経験で税理士業界への転職を検討している方は参考にしてみてください。
続きを見る
-
税理士事務所はブラックばかり?「絶対やめとけ」な事務所の特徴と見分け方
税理士事務所(会計事務所・税理士法人)はブラックで最悪だからやめとけ…って本当?ブラック事務所の求人の見分け方は?この記事では、税理士業界で10年働いた経験のある著者が、雇用環境が劣悪な「ブラック事務所」の特徴を18個紹介しています。税理士業界への転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
税理士事務所の未経験OK求人例
以下で紹介する税理士事務所の求人は、
上で見た「1. 監査担当者」の求人です。
未経験入社の場合、年収的には350万円〜になることが多いでしょう。
大手の税理士法人や、人材投資に力を入れている事務所なら年収400万円〜ということもあります。
税理士事務所は個人インセンティブ(ボーナス)という仕組みがあるのも特徴です。
顧客クライアントへ節税対策として生命保険の提案を行なったり、
新規の顧問先を開拓したりしたような場合に、臨時ボーナスが支給されるのです。
会計事務所で働くことは、
会計分野で短期間に一気に成長したい人にはおすすめです。
経理で3年間かけて学ぶ内容を、
税理士事務所では1年で学ぶみたいな感じですね。
税理士事務所では、顧問先のクライアント企業から依頼されて、
経理業務や税務申告業務を行うのが仕事内容になります。
経理が自社の会計業務を担当するのに対して、
税理士事務所では外部の会社の会計業務を代行するかたちになるわけです。
必然的に、いろんな種類の企業の会計業務を知ることができますから、
短期間でとても濃い実務経験を積むことが可能なのです。
経理だけでなく、税務や社会保険についても濃い実務経験を積むことができますよ。
ただし、その分だけ仕事を通じて勉強しないといけないことは多くなることは覚悟しておきましょう。
6. 税理士事務所の求人(内勤スタッフ)
税理士事務所の内勤スタッフも、
経理の実務経験をゼロから積んでいくのに適した選択肢です。
税理士本人や、税理士補助(監査担当者)のサポートが仕事内容で、
会計ソフトへの入力作業(これを記帳代行といいます)や、
領収書や請求書のファイリング作業、電話応対や接客応対を行います。
なお、内勤スタッフは男女比では女性が圧倒的に多いです。
↓年収的には250万円〜300万円前後が相場ですが、
記帳代行の専門スタッフとして採用される場合にはもう少し高めの年収の求人もあります。
税理士事務所は5名〜10名以内の小さな組織がほとんどで、事務所も住宅地にあったりします。
雰囲気的には家族的なアットホームな職場が多いですね。
記帳代行スタッフの場合、仕事内容的にリモートワークをしやすいのも特徴です。
フレックス勤務や完全在宅OKなどの求人も増えてきていますよ。
7. 経理事務派遣の求人
未経験者が狙うべき経理求人の7つ目は、経理事務派遣です。
経理派遣からスタートして、その後に正社員への登用を狙う方法ですね。
↓この方法は、以下のような状況の方にマッチします。
- 今すぐにでもお給料を稼ぐ必要がある人
正社員としての転職活動をする場合、どんなに早くとも1ヶ月程度は見ておく必要があります。
派遣社員の場合には、最短で1週間以内に働き始めることも可能です。 - アピールできる簿記資格がある人
経理事務派遣は、業務範囲を指定して募集される求人になります。
そのため、ある程度の基礎知識を持った人が優先的に採用される傾向があります。応募時点でできれば日商簿記2級を持っておきたいところですが、3級でも採用される可能性はあると思います。 - 社内でのコミュニケーション能力に自信のある人
「派遣社員から正社員に登用」というキャリアパスを狙う場合、派遣先の企業での人脈の構築がどうしても必要になります。
日頃から派遣先企業の責任者とは関係を良好に保ちながら仕事をしていく必要があります。
↑逆にいうと、これらに該当しない人は、
正社員としての転職活動をする方がメリットは大きいでしょう。
今すぐにお給料を稼がないといけない状況ではない人や、
少し時間をとって転職活動をしていくことが可能な人は、最初から正社員として採用されることを目指すことをおすすめします。
紹介予定派遣の求人を積極的に狙おう
あらかじめ「派遣期間終了後には正社員としての登用を検討する」という約束で仕事をスタートする、
紹介予定派遣のかたちで募集をかけている求人もあります。
最初は派遣スタッフとして働き、派遣期間終了後にはそのまま派遣先の企業で正社員雇用されることを狙いたい場合には、
紹介予定派遣の求人から優先的に狙っていくのが良いでしょう。
↓経理事務スタッフの紹介予定派遣求人は、
以下のような経理専門の派遣転職サイトで見つけることができますよ。
正社員・派遣社員のメリットデメリット
正社員・派遣社員ともに、メリットとデメリットの両方があります。
↓まず、正社員のメリットは以下のような感じですね。
- ボーナスの支給がある
- 長い目で見て教育してもらえる(多少のミスは許される)
- 将来の幹部候補としての入社も狙える
その一方で、正社員として働くことには
↓以下のようなデメリットもあります。
- 転職活動に長い時間がかかる
- 採用されても最初から経理の仕事が経験できるとは限らない(一定期間は雑用をやることも)
- 良くも悪くも上司からの期待が大きく、業務負担が大きい
特に「今すぐ働き始めてお給料を稼ぐ必要がある」という状況の人にとって、
転職活動が長期化するのは避けたいところですよね。
転職活動をどれだけがんばっても、そのあいだお給料は1円も稼ぐことができませんから。
- 一人暮らしで家賃を払わないといけない
- カードローンやクレジットカードの支払いがある
↑などなど、今すぐにでもお給料を稼がないといけない状況の方は、
まずは派遣社員として経理の仕事を始めてみるのも1つの選択肢と言えます。
経理事務の派遣は、一般的な事務職派遣と比べて時給が高く設定されているのもメリットですね。
派遣としてお給料を稼ぎながら経理の実務経験を積み、
同時進行で正社員としての就活をやっていけばいいのです。
派遣社員なら、派遣会社に登録して1週間以内に仕事を始められるケースもありますよ。
また、派遣社員は「この内容の仕事ができる人を募集」と仕事内容が指定されていますから、
最初から経理の仕事だけを経験できるのも魅力です(雑用がない)
ただ、最終的に正社員を目指している人なら、
やはり最初から正社員としての採用を目指すのがおすすめです。
派遣社員から正社員への切り替えってやってくれる会社とそうでない会社がありますし、
やってくれない会社を選んでしまった場合のリスクがでかいです。
未経験でも採用される正社員経理求人がたくさんありますので、
これからずっと経理として働いていきたい人は正社員求人を狙った方が良いですね。
派遣先の企業で「正社員から派遣に登用」はかなりハードルが高いのが現実
派遣社員から正社員にしてもらうためには、
実際に仕事をすることになる派遣先企業の責任者(経理課長などの役職の人)に、
あなたを正社員化することのメリットを感じてもらわなくてはなりません。
企業側としては、正社員を採用することにリスクを感じているからこそ派遣社員を雇用しているわけですので、
そのハードル超えてでもあなたを正社員にするメリットを感じなければ、派遣社員から正社員に登用するというステップに進んでもらうことができないのです。
上の条件にもあるように、生活のために少しでも早くお給料を稼がないといけない…などの状況なら、
まずは派遣社員として経理の実務経験を積み始めることにはメリットはあると言えます。
ただ、派遣社員として働きながら同時進行で転職活動を進めたり、
派遣先企業で正社員化してもらうために自己アピールをしていくのはかなり負担が大きいのも事実です。
少し落ち着いた状況で転職活動をしていける余裕のある方は、
最初から正社員としての転職活動をじっくり進めていくのが良いでしょう。
経理の実務経験を積むには「経理専門サイト」で未経験OK求人を探すべし
この記事の冒頭でも書きましたが、
経理未経験者は「求人を探す場所をまちがえないこと」が一番重要。
未経験者のほとんどがここでつまずくので注意してください。
経理は一種の専門職です。
経理の求人は「経理専門の転職サイト」で探すようにしましょう。
薬剤師さんには「薬剤師専門の転職サイト」
宅建士さんには「宅建士専門の転職サイト」があるように、
経理にも「経理専門の転職サイト」があるのです。
経理の未経験OK求人を探すなら、
必ず経理専門の転職サイトで使ってください。
(↓例えばこちら)
ヒュープロ(経理専門の無料転職サイト)
経理のホワイト求人多数あり!
ヒュープロは経理専門の無料転職サイトです。
未経験簿記なしで年収400万円〜の求人
実務経験3年で年収600万円〜の求人
在宅もOKのワークライフバランス求人
会計事務所から経理へ転職歓迎の求人
などなど、好条件人が多数ありますよ。
>>10,097件の求人を見てみる
ハロワやリクナビなど一般的な転職サイトの場合、
未経験経理の年収は250万円〜300万円程度が相場です。
一方で、経理専門サイトなら年収400万円〜の未経験求人はザラにあります。
経理専門の転職サイトは「求人の質」で勝負しているので、
好条件な経理求人をたくさんみつけることができるのが強みです。
↓実際に検索してみてみました。
- 未経験でも年収400万円スタートの経理求人
- 有名大手企業グループのの経理求人
- 在宅リモートOKの経理求人
などなど、オイシイ経理求人がたくさんありました。
ハローワークやリクナビでは経理求人は見つけられないの?
上で「経理の求人を探すなら、経理専門の転職サイトを使いましょう」というお話をしましたが、
公的機関であるハローワークや、
学生時代の就活でも使ったリクナビやマイナビといった有名サイトではダメなの?
と感じる方もおられるでしょう。
もちろん、ハロワやリクナビでも、
経理の求人を見つけることは「不可能」とまでは言いません。
私自身、未経験で転職活動していた頃は、
ハローワークの窓口相談に並んだことがあります。
(当時はそれ以外に方法はないと思ってた)
ですが、私自身の経験にもとづいて言えば、
「ハロワで探してもめっちゃ落ち込むだけの結果になるのでやめた方が良いよ」とお伝えしたいです。
ながーい時間待たされて、
実際に紹介されたのは「これってブラック企業では…?」と思ってしまうような劣悪な労働条件ばかり。
(普通にフルタイムで働いて、月給手取り15万円…とかです)
しかも、くわしく説明を聞いてみると、
「未経験?経理職は実務経験ないと難しいんだよねー笑」
みたいに軽いノリで否定されたり…。
正直いって「その対応って社会人としてどうなの?」と思ってしまうような対応をしてくる人もいます。
本当にガッカリさせられた記憶しかないです…。
世の中にはブラック企業の求人が当たり前のように掲載されているサイトがたくさんあります。
こいうサイトはとにかく「求人数の多さ」をアピールするために、
企業側が求人を掲載するときの基準をゆるゆるにする傾向があります。
いくら未経験で経理になれる、
経理の実務経験を積めるとはいっても、
地獄のような労働環境で搾取される…とかは最悪ですからね…。
どんなに求人掲載数が多くても、
最終的にあなたが自分の勤務先として選べるのは世の中で一社だけです。
求人を探すなら「求人数」で勝負しているサイトではなく、
「求人の質」で勝負しているサイトで探さないといけないのはこういう理由なのです。
求人の質で選ぶなら「うちはこの職種の求人だけしか載せていません」という専門サイトを使うのが鉄則。
経理の求人を探すなら、経理求人専門の転職サイトを使うようにしてください。
まずはいろいろ求人検索して「実際の求人を見てみる」が大切
これから未経験で経理の実務経験を積んでいきたい人は、
ブラック企業にまちがえて応募しないように注意が必要です。
そのためには、経理専門の転職サイトで未経験者OK求人をいろいろ検索してみてください。
なるべく質の良い求人が見つかる専門求人サイトで、
たくさんの求人を見て、いろいろ比較してみることが大切です。
いろんな求人を見ているうちに、
なんとなく年収や残業時間の相場とかもわかるようになります。
「この求人はブラックぽいからやめといた方が良いかも…」
といった判断が自分でできるようになればしめたものです。
(求人ページを見た瞬間に違和感でピンとくる状態)
日常的に転職サイトをチェックするクセをつけておき、
良さげな求人が見つかったら、
情報としてブックマーク保存しておきましょう。
忙しい人もこれだけはやっておくようにすれば、
情報リサーチでライバルに差をつけることができます。
優良な求人は掲載期間も短く「早いもの勝ち」な面もあるので、
今すぐは転職活動できない人も、
情報リサーチで負けないことが大切ですよ。
せっかく経理の仕事に興味を持ってくれた「同志」に伝えたいこと
私は、会計の仕事が大好きです。
新卒入社した会社で営業マンに配属され、
まったく結果を出せずに退職。
絶望的な気分で就活をやり直していた私を救ってくれたのが会計の仕事でした。
これから未経験で経理の実務経験を積み始める人は、
「求人の探し場所でミスをする」という、
あなた自身の能力や適性になんのかかわりもない単純ミスによって、
経理の世界に入るきっかけを失ってしまわないようにしてください。
未経験の職種に飛び込むのってものすごく勇気がいる行為ですよね。
まわりから「その年齢で未経験の仕事はきついんじゃない?」とか酷いことを言われたり、
「わざわざ未経験の仕事しなくても、今までの延長でもいいんじゃないの?」とか言われたりして、
気持ちが常にぐらついてしまうのが普通です。
こういう不安な状態の時に「ガッカリな求人」に当たってしまったり、
残念な窓口職員やエージェントに精神的にヘコまされたりすると、
転職活動そのものをあきらめてしまうことにもなりかねません。
実際には使う転職サイトをまちがえているだけなのに、
「自分を受け入れてくれる会社なんてないんだ…」
ってなるのが本当にもったいないです。
これってめっちゃ絶望的な気分になるので注意してください。
経理の未経験OK求人は、
経理専門の転職サイトで探せばたくさん見つかります。
条件的にも年収400万円からスタートや、
社会人経験があればOKなど、現在ニートやフリーターとして苦しんでいる人でも挑戦できる求人はたくさんありますよ。
経理の実務経験をなかなか積み始めることができず、悩んでいる方も大丈夫です。
ぜひ前向きな気持ちで頑張ってみてくださいね。
【Q&A】ゼロから経理の実務経験を積みたい人からよくある質問と回答
経理の仕事内容って、ざっくりいうと結局どんなこと?
これから経理を目指す人は、経理の仕事内容についておおまかに理解しておきましょう。
簿記の勉強でも「経理とは?」について勉強しますが、
教科書で習うことと、実務とはかなり違ったりします。
↓経理の仕事内容には、
大きく分けて日常業務と決算業務の2つがあります。
ここではそれぞれの仕事内容について、
おおまかに理解しておきましょう。
経理の日常業務とは?
経理の日常業務とは、私たち経理担当者が毎日会社に行ってこなしていく業務のことですね。
↓企業の経理スタッフが行う日常業務は、おおむね以下のようなものです。
- 会計システムへの仕訳入力
- 従業員の経費精算作業
- 領収書や請求書のファイリング業務
- 銀行預金の入出金管理
- 売掛金の管理
- 買掛金の管理
このように「会社のお金にかかわること」のすべてを管理しているのが経理です。
未経験で経理に入社した場合、
まずは会計システムへの仕訳入力作業や、
領収書や請求書のファイリング作業から始めることが多いでしょう。
決算業務とは?
毎日の日常業務をこなしていき、1年間が経過したら決算業務を行います。
決算業務を行うことによって、会社がきちんと利益を出せているかどうか?が判明します。
企業は利益額に応じて税金を負担しなくてはいけませんから、
最終的に税金の金額を計算する(税務申告業務)のも経理の担当する仕事です。
決算業務と税務申告業務はセットで行います。
なお、単に決算業務といった場合には、
↓以下の2つの意味があることも知っておきましょう。
- 月次決算
- 年次決算
↑月次決算とは、一カ月間の企業業績を集計する作業で「年次決算の簡易版」のようなものです。
この月次決算を12ヶ月分つみあげていって、年に一度の年次決算を完成させるわけですね。
年次決算は経理にとって一番大切な仕事で、
毎年恒例のビッグイベントのような感じになります。
経理に経験なしで採用されたらどういう仕事内容からスタートするの?
経理に経験なしで採用されたら、
どんな仕事からスタートしてどのようにスキルアップしていくのでしょうか。
経理として10年以上の経験がある私が、経理の仕事について詳しく解説します。
【レベル1】最初は単純作業から
未経験の経理として採用されたら、まずはとても簡単な仕事から始めます。
↓具体的には以下のような内容です。
- 経費の精算
- 小口現金の管理
- 売上や仕入の管理、仕訳
- ファイリングなどの事務作業
その理由は、まずは経理の仕事に慣れるためです。
経理には、初心者からエキスパートまで幅広い難易度の仕事があります。
その中でも、駆け出しの経理としてやることは毎月のルーチン作業からです。
書類の扱い方や簡単な仕訳などから仕事を覚えて、1ヶ月サイクルという経理ならではの作業に慣れていきましょう。
【レベル2】やや高度な仕事
半年~1年くらい経って経理の簡単な仕事に慣れてきたら、
少し難しい仕事をしていくことになります。
例えば源泉税・住民税の納税、各勘定科目の管理表などです。
小さな会社だと経理の仕事だけでなく、給料の計算などをすることもあります。
さらに経理としてレベルアップしていくと、月次決算の補助などにも入っていきます。
【レベル3】決算関連の仕事
入社から1年くらい経験を積んだら、
月次決算や年次決算の仕事を経験することになります。
決算といっても、初めの仕事は特定の勘定科目の確認や決算仕訳からです。
いきなり会社の会計すべてを見るということはありませんよ。
年数が経つと少しずつ複数の項目のチェックや処理などをするようになります。
3年ほどで年次決算の仕事がひと通りできるようになります。
この頃になると、決算のほかに会社の資金繰りや予算管理といった経営を管理するような仕事も増えてくるでしょう。
【レベル4】さらに高度な仕事
3年~5年ほどすると、経理としてもっと難しい仕事を担当していきます。
具体的には、以下のような仕事です。
- 金融機関との融資交渉
- 税務署による税務調査への対応
- 会計士監査への対応(上場企業の場合)
- 経営者への助言
- 節税対策
このように経営に直接タッチしたり、会社の運転資金に関わる仕事が増えます。
会計の分野でも専門的な仕事をするようになります。
【番外編】管理職としての仕事
ここまでは経理の仕事内容について詳しくみてきました。
それとは別にどんな業種でも、一般職や総合職から管理職になる道があります。
管理職になったらこんな仕事をします。
ポイント
- 部下の指導や育成
- 部内や会社の予算・人員管理
- 社内会議
管理職は会社の調整をする役割があるので実務とは全く違ったスキルが必要になります。
では、管理職になるにはどのくらいの年数がかかるのでしょうか。
会社によって違ってきますが、年功序列の強い会社や古くからの大企業などは、
係長クラスの管理職になるのにもだいたい10年〜15年ほどかかります。
経理という仕事は社内の機密情報(全従業員のお給料の金額や、役員レベルの人たちの接待交際費の内容など)を扱う仕事ですから、
大手企業で出世していくのには長い時間がかかるのです。
その一方で、ベンチャー企業などの平均年齢が若い会社は、だいたい10年くらいで役付の職種になることが多いです。
転職サイトで「簿記2級必須」となっていても応募していい?
転職サイトの求人票とかで「簿記2級以上必須」と書いてるケースが多いですが、
これって実は単なる目安だったりします。
実際には簿記2級持ってなくても転職サイト経由で応募することは普通にできますし、
採用される可能性は十分にあるでしょう。
(ダメだったら書類選考に落とされるだけの話です)
採用側が「簿記2級程度必須」などの文言を転職サイトに載せるのは、
やる気のある人をふるいにかけるのが目的です。
例えば、どうしても経理になりたいんです!
という気持ちで応募してきててくれる未経験者がいたとして、
その人が簿記2級はまだ勉強中で合格していない状態だからといって、
不採用にするような採用担当者はまずいません。
逆に言えば、簿記2級持っていたとしても、
自社とマッチしていない人は企業は採用しません。
つまり、簿記2級に合格していることってそんなに採用判断に影響しないんですね。
簿記資格を持っていない経理スタッフなんて山ほどいる
あと、実際に経理として働いている立場としてぶっちゃけると、
簿記資格を持っていない経理スタッフなんて現場に山ほどいますからね。
経験10年以上のベテラン経理でも、
簿記2級どころか、3級も持っていない…
という人はたくさんいたりしますよ。
採用を行う企業側も「簿記2級持ってる人でないと絶対採用しない!」なんて方針で採用活動していたら、新人スタッフの採用なんていつまで経ってもできないのが現実なんです。
面接で「簿記はまだ合格していないのですか?」と聞かれたら…?
とはいえ、面接などで「簿記資格はまだ持っていないのですか?」と面接官に聞かれそうで怖い…という人もおられるでしょう。
↓こういう質問が来たら、以下のように答えればOKです。
「はい、まだ合格はしていません。ただ、次回〜月の日商簿記検定2級試験を受ける予定です。合格を目指して勉強しています」
私自身も経理の管理職として新人採用を担当することもありますが、
少なくともこういう回答に対して低評価をつけることはありえません。
採用側は「自主的に簿記の勉強をできる人か?」の積極性を見るためにこの質問をしているものですので、
実際に合格しているかどうかは関係ないのです。
簿記の勉強は転職活動と同時進行で進めていけばOKです。
もちろん、経理として働いていく人にとって、簿記の知識は必須です。
できれば簿記2級までの知識は少しでも早いタイミングで得ておきたいところですね。
簿記3級でも基本的な知識は得られますが、
転職活動でアピール材料になるのはやはり2級からになるでしょう。
もっとも、未経験者の場合は入社時点で簿記2級に合格している必要は必ずしもありません。
未経験者の場合、採用側は「実務についていける最低限の知識とやる気があるか?」をチェックしています。
なので、簿記の勉強を自主的にスタートしていることが重要なのであって、
実際に合格しているかどうか?はわりとどうでも良いのです。
逆にいうと、本気で経理に転職したいのに、簿記の勉強にまだ手をつけていない…では、
「この人、本当に経理になりたいのかな…?」とやる気を疑われる可能性があります。
合格は入者後のタイミングになっても全く問題ないので、
転職活動と同時進行で、簿記の勉強をスタートするようにしましょう。
「まず簿記2級を取ってから転職活動スタート」…はNG
簿記の勉強と転職活動は「同時進行」でやりましょう。
ときどき簿記の勉強ばかりしていて、
かんじんの転職活動を始めない人を見かけますが、これは避けた方が良いです。
資格試験なんて、どんなに自信があっても落ちることはあります。
そしたら次の試験はまた半年後…です。
(11月試験→2月試験の場合は3ヶ月)
簿記の勉強に半年かけるぐらいなら、
そのあいだに半年間の実務経験を積んでしまった方が圧倒的に有利です。
現時点で簿記を持っていなくても、応募できる経理未経験求人なんていくらでもあります。
少しでも早く実務経験を積み始めることが重要ですよ。
「経理=簿記が絶対必要!」という先入観を持ってる人は本当に多いですが、
現場では意外なほど資格の有無は重視されていません。
もちろん簿記資格はあるにこしたことはないですよ。
ですが、簿記取得にこだわるあまり、
かんじんの実務経験をいつまで経っても積めない…。では本末転倒です。
(資格取得って、転職を有利にするためにやるものですからね)
未経験者の場合はどちらにせよ入社後には新人教育の期間がありますから、
そのときに勉強してもらえばOK!と考えてる会社がほとんどです。
未経験者の採用では簿記資格の有無ははっきりいってあまり重要視されていません。
(参考程度にしか見られてない)
熱意を持って自主的に勉強を進めていることさえ伝われば何の問題もありませんので、
簿記の勉強は採用されてからする!ぐらいに思っておきましょう。
経理の実務経験がない人の自己PR方法は?
経理の実務経験がまだない人が、
書類選考や面接の際に自己PRを効果的に行う方法としては、
↓以下の4つが考えられるでしょう。
1. 事務職としての経験をアピールする
経理は一種の専門職ではありますが、
オフィスワークという意味では他の事務職と共通しています。
1つのオフィスフロアで人間関係を円滑に行い、
他部署ともコミュニケーションをとりながら仕事をしていかないといけないのは同じですね。
なので、経理以外の事務職(総務や営業事務など)の経験がある人は、
そこで経験した事務職としての経験を自己PRに積極的に盛り込んでいくのが良いでしょう。
特に、経理と総務は給与計算や社会保険関連の事務で連携することが多いです。
総務の経験者が経理に未経験で採用される可能性は高いと言えます。
2. 仕事で「数字」に関わった経験をアピールする
企業は利益を上げることを究極の目的として存在している組織です。
なので、企業の中のどんな業種でも、ある程度は「数字」を意識して仕事をしています。
例えば、営業マンはノルマというかたちで数字を意識して仕事しますし、
総務などの事務職でも、業務を効率化してコストを下げるにはどうしたら良いか?を考えながら仕事をしています。
経理はこうした「会社の数字」を専門で扱うプロなわけですが、
別職種で「数字」を意識して仕事をしてきた経験は、経理でも評価される可能性が高いです。
なので、自己PRにはこうした経験を積極的に盛り込むようにしましょう。
例えば、「別職種で数字を意識して仕事をしていくうちに、数字の専門家である経理の仕事に興味を持った」という志望動機は説得力がありますね。
3. 仕事で経理部とやりとりをした経験(そして興味を持った)をアピールする
経理以外の部署で仕事をしてきた人の中には、
仕事で経理部とコミュニケーションをとってきた経験がある人は多いでしょう。
例えば、営業マンは接待費や交通費の精算で経理部にいくことは多いでしょうし、
人事や総務の仕事をしてきた人は給与振込事務や、
社員の入退職にあたって社会保険関連の仕事で経理と連携することが多いはずです。
こうした経験を通じて、経理という職種に興味を持ったというエピソードを、
自己PRを盛り込むのは自然で説得力があります。
4. 資格でアピールする(少なくとも「勉強を始めています」と言える状態にしておく)
経理といえば簿記!というイメージがありますが、
簿記以外にも経理の仕事で役立つ資格や検定はたくさんあります。
↓例えば、以下のようなものですね。
- 日商簿記2級以上
- ビジネス会計検定
- 中小企業診断士(財務会計の科目があります)
- FP技能士(税金計算=タックスプランニングの科目があります)
- TOEIC(700点以上が目安:外資経理に転職したい人向け)
- BATIC(英文経理の資格:外資経理に転職したい人向け)
- 税理士(超難関なので科目合格でも良い)
この記事では経理の実務経験を積む方法の2つ目として、
会計事務所(税理士事務所)で経験を積む方法を紹介しましたが、
会計事務所で働く人の多くは税理士試験の受験生だったりしますね。
税理士試験は5科目合格で完全合格となる試験ですが、
科目合格制度(1回受験合格した科目はずっと有効なルール)がありますので、
社会人として働きながら合格を目指しやすい資格といえます。
(だいたい5年〜8年ぐらいの受験計画で勉強する人が多い難関国家資格です)
簿記2級はあるけど実務経験なし…はどう評価される?
簿記2級は学生時代に取得したんですが、
経理の実務経験はまだありません。
これって転職市場ではどう評価されるんでしょうか?
経理は実務経験がとても重視されるので、
「実務経験 > 資格」だと思っておいた方が良いですね。
経理として働くなら、簿記の知識は絶対に必要です。
経理の仕事内容というのは「簿記で勉強する内容そのまま」といっても過言ではありませんからね。
一方で「簿記資格さえあればOK」というわけでもないのが転職活動の難しいところです。
↓単純化して言えば、
- 簿記2級は合格しているけど、実務経験がまだない人
- 簿記資格は持っていないけど、実務経験が1年ある人
↑この2人の人が応募してきてくれたとしたら、
ほとんどの企業は、後者を採用する判断をするでしょう。
(その他の条件がまったく同じだったとして)
採用の時点で「資格と実務スキルのどちらが重要か」でいえば
実務スキルの方が重要(優先)ということですね。
もちろん、企業側として理想は「資格もスキルも両方ある人」です。
しかし、そういう優秀な人はなかなか応募してくれないのが現実です。
なので、どちらか一方を選ばないといけないなら、スキルのある人(実務経験のある人)が優先されるということです。
経理は男性よりも女性の方が採用されやすい?男女比率は?
実際に経理の現場で働いていると、
経理スタッフは女性比率が高いのが実際のところですね。
だいたい全体の8割は女性という感じではないでしょうか。
もっとも、これは経理に限らず事務系の職種ではそもそも女性比率が高いということにすぎません。
男性だからといって経理として採用される可能性が低くなるとか、
そういうことは基本的にないと思いますよ。
あと、経理スタッフとして実務経験を積んだ後、
課長職など経理管理職になっていく人でいうと、
こちらは男性が圧倒的に多いというのが現実でしょう。
(個人的には、女性の経理管理職にはあまり会ったことがありません)
未経験者の場合、経理の平均年収ってどのぐらい?
経理の年収は、所属する企業によってかなり違います。
なぜかというと、経理って営業職のように「個人の成績」によってボーナスが出るような職種ではないからです。
基本的には会社の業績に応じてお給料の金額が変わりますから、
未経験者でも業績の好調な会社なら年収400万円スタートなどのこともありますし、
逆に、かなり優秀でやる気のある人でもブラック企業に入ってしまうと年収200万円台…なんてこともありえます。
なので、重要なことは転職活動時にしっかり応募する求人をしぼりこむことですね。
あなたがとても優秀な人であったとしても、入社する会社をまちがえてしまうと、
低い年収でしんどい働き方になってしまう可能性がありますから、くれぐれも注意して下さい。
中小企業の経理として実務経験を積むメリットって?
組織規模が小さい中堅企業で働くことには、
採用されやすいというメリットの他にも、
経理としてのスキルアップの面でもメリットがあります。
というのも、大企業の経理というのは自分の担当する経理業務しか経験できないんですね。
言い方は悪いですが「組織の歯車」的な働き方になるので、
自分がなんの仕事をやっているのか?についてなかなか見えてないことが多いのです。
この点、中堅企業の経理は組織規模が小さい分、
キャリアスタートから比較的早い時期に決算業務など重要な仕事を経験させてもらえます。
中堅企業では経理業務の全体像をみわたしながら仕事をおぼえていけるというメリットがあるのです。
中小企業の経理は人手不足
これは私自身も採用担当として経験があるのですが、
中小企業が新人を確保するのってとても大変なんです。
優秀な新卒学生とかがたくさん応募してきてくれる大手企業とかは別ですが、日本のほとんど全ての企業は中小企業です。
人手不足で少しでも早く新人を採用したいのに、
なかなかいい人がいなくて採用できない…。
みたいに悩んでいる中小企業は世の中にごまんとあります。
↓なので、
性格的に素直な良い人が応募してきてくれたけど、
簿記2級持ってないから不採用…。
↑まともな人事採用担当者なら、
こういうもったいなすぎることは普通しません。
日本企業の99.7%は中小企業
中小企業というとあまりイメージが良くない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際には日本企業の9割以上は「中小企業」です。
名前は知られていなくても、ニッチな分野で世界トップシェアを持っているような優良企業が日本にはたくさんあります。
財務省の統計によると、
全国600万社の企業のうち99.7%が中小企業だそうです。
逆にいうと、大手企業というのは全体の0.3%しかない超エリート企業ということですね。
こういった企業には、高学歴の新卒社員もたくさん応募してきますから、未経験者が採用されるのは非常に難しいのです。
現時点で未経験の人は、まずは中堅企業の未経験OK求人を狙うのが鉄則と言えます。
経理の「実務経験あり」とはどの程度のスキルレベルをいうの?
転職サイトで求人検索していると
「経理経験者」という言葉がよく出てくるのですが、
これってどの程度の経験年数や仕事内容をいうんでしょうか?
会社によって経理経験者に求めるレベルは違いますが、
「決算業務の経験があること」
が1つの目安になることが多いです。
経理という仕事は、決算業務にむけてすべての業務が動いています。
日常的な経理作業は「決算でどういう扱いになるか?」を常に考えながら判断しますし、
仕事のスケジュールも「決算にまにあうか」を基準に組まれています。
なので、決算業務の経験があるか?は、
経理経験の有無をはかるバロメーターのような位置づけになることが多いのです。
決算はすべての会社で1年に1回はやらないといけませんから、
経理として1年以上の経験がある人なら、決算業務は必ず体験することになります。
簿記検定に合格してから転職活動を始めた方がいい?
経理に転職したいんですが、
今のところ簿記3級も持っていません。
- 簿記に合格してから転職活動を始める
- 転職活動をとりあえず始めて、簿記は後からとる
↑どっちがいいでしょうか?
これに関しては、
転職活動をとりあえず始めて、簿記は後からとるがおすすめです。
いま学生さんでもないかぎり、
就活と勉強は同時進行でやっていきましょう。
経理職というのは実務経験が何よりも重要な職種です。
「簿記資格はあるけど、実務経験はない人」よりも、
「簿記資格はないけど、実務経験はある人」
の方が圧倒的に有利なのはまちがいありません。
未経験採用の場合、
簿記資格は入社後に取得するのでもぜんぜん問題ないです。
実際の経理実務で必要なのは簿記2級の商業簿記までの知識ですが、
このぐらいの知識は簿記の入門書を読むだけでもじゅうぶん身につきますしね。
簿記2級に検定合格しようと思ったら、
早い人でも6ヶ月〜1年程度の受験勉強が必要になります。
6ヶ月間も無職で勉強するぐらいなら、
その6ヶ月間でささっと実務経験者になってしまった方がキャリアにははるかにプラスです。
履歴書に無職のブランク期間があるのはどうしてもマイナス材料になりますからね。
ニートやブランク期間があっても大丈夫?
私は社会人になってから
3年ほどの無職期間(ブランク期間)があります。
こんな私でも未経験から経理になれますか?
結論からいうと可能だと思います。
経理は一種の専門職ですので、
採用では与えられた仕事をまじめにきちんとこなせる人かが問われることが多いです。
ライバルがたくさんいる大手企業の採用でもない限り、
過去の職歴がきびしくチェックされるようなことはあまりないと思いますよ。
「ブランク期間があって、履歴書や職歴書に自信が持てない…。」
と感じている人もいらっしゃるでしょう。
私自身、大学卒業後に新卒入社した会社(営業職)を数ヶ月で辞めてしまい、その後は1年ほどニートやってました。
そんな私でも会計事務所に未経験で入社したのをきっかけに、
これまで10年以上も会計の仕事でずっと飯を食っています。
会計職は営業職などと違って
まじめにこつこつやっていくタイプの人に向いている仕事です。
仕事内容は簿記の勉強内容とリンクしていますから、
勉強が苦にならない人ならスキルをどんどん高めていけるのも魅力ですね。
履歴書や職歴に自信がないという人も、
意欲さえあれば経理としてキャリアをスタートすることは可能です。
ぜひ前向きに頑張ってみてください。
東証プライム上場企業など「大手企業の経理」になるには?
上場企業とか非上場企業とかいうのは、
証券取引所で株式公開をしているか?の違いです。
証券取引所に上場している企業というのは、トヨタやパナソニックなど日本を代表するような大手企業のことですね。
日本国内の99%以上の企業は非上場の中小企業です。
ただし、上場とは言っても「どこの証券取引所に上場しているか?」によって企業の規模はかなり違います。
もっとも代表的な証券取引所は東京証券取引所のプライム市場(以前は「東証一部」という名前でしたが呼び方が変わりました)で、
ここに上場している企業は超大手企業ばかりです。
一方で、ジャスダック(JASDAQ)やマザーズといった証券取引所は「新興市場」といわれ、
比較的小規模で新しい企業でも上場しているところが多数あります。
新興市場に上場している企業は、いってみれば「のびざかりの企業」です。
組織規模を拡大中の企業が多い一方で、
大手企業ほど人材確保に余裕がありませんから、
未経験者OKの経理求人を出すケースが多くあるというわけですね。
大手の経理未経験採用は超激戦
大手企業でも経理の未経験者採用は行っています。
ですが、大手企業の経理未経験採用は超激戦区なんです。
たくさんの人が応募する人気求人になりやすいので、
とても「優秀な人たち」がライバルになってしまいます。
東大・京大などの一流大卒や、
英語ペラペラで英文経理もできる帰国子女、
学生時代に簿記1級をとるような人たちですね。
現時点での学歴や職歴、資格に自信がある人以外は、
大手企業の経理求人は避けた方が良いでしょう。
中小企業でもホワイトな企業はたくさんありますし、
ゼロからしっかりと実務経験を積める求人はたくさんありますよ。
大手で働きたい人は、実務経験を積んでから転職すべし
とはいえ、大手企業で働くのって魅力的ですよね。
誰もが名前を知っている企業で働いていたら友人や家族に自慢できますし、
給料や福利厚生で選ぶならやっぱり大手です。
大手企業の経理管理職になれば、
年収1000万円普通に狙えますからね。
↓これは中小企業の経理では難しい年収です。
将来的に大手企業の経理として働きたい気持ちが強い人は、
まずは中小企業の未経験OK求人を狙い、
経理の実務経験をある程度積んでから、
実務経験者として大手企業への転職を目指すのが良いです。
↓つまり、以下のように2段階でキャリアアップを狙うわけですね。
- 中小企業や会計事務所で実務経験を積む(3年〜5年ぐらい)
- 大手企業に実務経験者として転職する
経理は働く会社の規模によって仕事内容や稼げるお給料がかなり違います。
東証一部上場など「日本を代表するような大手企業で経理として働きたい」と考えている方はきっと多いでしょう。
上場企業の経理管理職ともなれば、
年収1000万円も普通に狙えます。
社会的なステータスもかなり高いですね。
ただし、残念ながら「未経験者むけの求人」となると、
大手企業の求人数は非常に少ないというのが実情です。
大手企業の場合、未経験の経理スタッフは
「学生を新卒採用してゼロから教える」という考え方をとっている企業が多いためです。
その一方で、中途採用(経理の実務経験者の採用)であれば、
大手企業でもひんぱんに行われています。
なので、現時点ですでに社会人になっている人が大手企業の経理になるには、
まずは中小企業や会計事務所で実務経験を積み、
ある程度自信が持てるようになってから、
大手企業の中途採用を狙うのが現実的でしょう。
会計事務所(税理士事務所)と経理ならどっちがおすすめ?
会計事務所と企業経理の
両方から内定をもらっています。
会計職のファーストキャリアとして
どちらを選ぶのがおすすめですか?
↓以下のようにニーズに合わせて選択する
のが良いと思いますよ。
- 1つの企業で安定的にキャリアアップしたい人
経理からスタートがおすすめ - 手に職をつけいろんな勤務先を渡り歩きたい人
会計事務所からスタートがおすすめ
どちらからスタートするにしても、メリットとデメリットがあります。
会計事務所のメリットは短期間でハイレベルな会計実務を身につけられることです。
その分だけ会計事務所の仕事はきついのですが、
若いうちの修行と思ってがんばるならありだと思います。
会計事務所で働く人は、最初から「転職を前提で働く人」が多いです。
1つの事務所で仕事を覚えてしまえば別の事務所でも働けますし、
経理の実務経験者として転職することも可能になるからです。
その一方で、会計事務所は企業規模がとても小さくて不安定というのがデメリットですね。
会計事務所ってどこもスタッフ5名〜10名ぐらいの小規模な組織です。
所属先事務所の所長税理士が病気になったり高齢になったりすると、
事務所そのものがなくなる…なんてこともありえます。
なので、会計事務所を選択する場合には、
自分のウデひとつで食っていく!という職人的なマインドが必要になるでしょう。
経理からスタートする人は「入社した企業で定年までずっと働く」という選択肢を選べるメリットがあります。
お給料や役職も年功序列で上がっていきますから、余裕を持って働ける可能性が高いです。
その一方で、経理からスタートした場合、
会計事務所と比較して会計のプロとして成長するのに時間がかかるケースもあるでしょう。
なぜかというと、企業経理には
↓以下のような仕事の特徴があるからです。
- 決算業務は年に1回しか経験できない
- 他の企業の経理実務を知る機会が少ない
- 重要な仕事(決算業務や税務申告書作成など)を任せてもらうまでに長い時間がかかる
こういったことは、経理からスタートすることのデメリットといえます。
年齢は若い方が転職は有利って本当?
経理に限らず未経験者の採用って、
どうしても年齢的に若い人が有利になります。
企業は未経験者に「よその会社に染まっていないフレッシュさ」を求めますし、
教育のことを考えて年齢が若い人をとりたがるんですね。
もちろん、社会人になってからの転職活動って、
学生の就活と違って年齢制限はありません。
なので、そのときどきのライバルしだいですけどね。
あなたがいま29歳だったとしても、
ライバルが30代ばかりだったら有利ってことです。
私たちが人生でいちばん若いのは「今この瞬間」です。
1歳年を取ればそれだけ不利になるのですから、
行動を起こすのは早ければ早いほど有利ですよ。
まとめ
今回は、未経験から経理の実務経験を積む方法を解説しました。
経理は経験者が有利な職種ではありますが、
未経験でもキャリアスタートすることは十分に可能です。
すでに社会人になってからかなり時間が経っている方でも、
未経験から経理としてキャリアを積み始めることは十分に可能ですよ。
ぜひ前向きな気持ちでがんばってみてくださいね。
(追伸)労働環境が劣悪な「ブラック経理」で働きたくない人へ
これから経理として働く人は、
労働環境が悲惨なブラック企業にまちがえて入社しないよう注意してください。
経理って入社する会社によって労働環境がぜんぜん違う仕事です。
自分の勤務先として選ぶ会社をまちがえてしまうと、
ブラックでつらい働き方になってしまうことがあるので注意してください。
例えば、入社時のスキルや学歴職歴がまったく同じ人でも、
↓こんなふうにスタート地点からすでに差がついてしまうことがあるんです。
(まさに天国と地獄…)
- ホワイトな経理職場
ていねいな新人研修があり、ゼロから経理としての仕事をていねいに教えてもらえる環境。
年収は400万円からスタートと未経験者の相場からみてやや高めの給料。さらに会社の業績に合わせて決算ボーナス支給あり。
繁忙期ふくめて残業ゼロなので、ワークライフバランスも良好な職場。 - ブラックな経理職場
何もわからない状態でいきなり現場に放り出され「仕事は先輩を見ながら覚えて」と実質放置。
しかも年収264万円でスタート…。手取り月給20万円未満…。
残業が常態化していてプライベートの時間がまったくとれない…。
↓実際の求人をお見せするとこんな感じ。
どちらも未経験OKの求人なのに、
入社時の条件がまったく違いますよね。
(画像クリックで拡大できます)
↑あえて2つ目のしんどそうな求人(年収264万円〜…)を選ぶ人はまずいないと思います。
(「黒字経営の安定企業」ならもうちょっとちゃんと給料出せよって話です…)
同じ働くなら、お給料はちょっとでも高い方が良いに決まってますよね。
なぜ、同じ「未経験OKの経理求人」なのに年収が100万円以上違うのか?
重要なのは、経理の場合はこうした「差」が、
個人の能力スキルの違いによって生まれるわけではないことです。
上の2つの求人は、どちらも「未経験OKの求人」なことに注目してください。
未経験者の場合、入社時の仕事の能力なんてみんなゼロで同じのはずですよね。
(経理は実務経験で評価される職種ですから)
経験もスキルも同じゼロのはずなのに、
会社によって入社時のお給料の金額がまったく違うのはなぜなのか?
これは「応募先の企業がきちんと利益を出しているか?」、
そして「経営者が利益を社員に還元する意識を持っているか?」の違いです。
経理って営業マンみたいに個人成績で給料が決まる職種ではありません。
基本的に「固定給+夏冬ボーナス」で、
会社の業績がよければ決算賞与がプラスされるみたいな感じです。
なので、経理の給料は入社する会社の良し悪しによってほぼ決まってしまうんです。
これがどういうことか?というと、
あなたがどんなに優秀な人であったとしても、
勤務先の会社がもうかってなくて経営者がワンマンだったら、
お給料は平均と比べて低くなってしまうということです。
逆にいうと、能力や経験にあまり自信がない人であっても、
業績の上がっているホワイト企業に入ることができれば、
同じ未経験者に年収で差をつけることができるんですね。
経理はどういう会社を転職先に選ぶか?によって、
働き方がまったく違ってくることを知っておいてください。
ブラック環境で働く経理未経験者は本当に悲惨…
私自身も経験があるのですが、
ブラックな職場で働く経理って本当に大変です。
ろくな新人研修も受けないままいきなり現場に出されて、
「仕事は先輩のマネをしながら覚えてね」
みたいなほったらかし教育をされる危険があります。
会社がもうかっていなくて、
お給料が低い経理の職場って、雰囲気は最悪です…。
仕事がある程度きつくても、「平均より良いお給料をもらえている」という実感があれば頑張れるものですよね。
ですが、業績が悪い会社ではみんな低年収でボーナスとかも少ないですし、
人件費を抑えるために最低限の人員スタッフで現場をまわしていくことになりがちです。
必然的に残業時間は増し、みんなイライラと不満を抱えながら働くことになるんです。
新人時代の仕事で何がつらいって、
わけがわからない状態で職場で放置されてしまい、
うろうろオロオロしながら邪魔者扱いされて、
それでも毎日先輩の機嫌をうかがいながら、
仕事を教えてもらわないといけないことなんですよね。
しかも、ブラックな会社ではしょっちゅう新人が辞めていくので、
「新人なんて育ててもすぐ辞めていくし…」
みたいに考えられているケースも多いです。
つまり新人は使い捨て状態。
「それって経理の仕事じゃないよね…?」みたいな雑務ばかりやらされるので、経理としてろくな経験をつむことができません。
当然ながら、そんなかたちで仕事を覚えても、
身につくのは「その会社の中でだけ通用するスキル」だけです。
こういうブラックな職場に入って劣悪な環境でずっと過ごし、
5年後にどうなっているか…?って考えるとぞっとしますよね。
この点、業績の良いホワイト企業では、
未経験者をゼロから育てていくという意識があります。
業績が良いからこそ新人研修にも時間と労力をかけられますし、
未経験入社でも上で見た求人のように、
年収400万円(月給25〜30万円)でスタートなど相場より高いケースが多いんです。
まさに天国と地獄…みたいな感じですが、
同じ働くなら、こういう「しっかりお給料を稼げて、毎日の仕事のストレスが少ない環境」でスタートしたいですよね。
経理未経験者は「どこで求人を探すか?」が決定的に重要
それでは、どうすれば上で見たような業績がよく、
未経験者にも優しいホワイト企業の経理求人を見つけられるのでしょうか?
このブログを見てくれる方には、こっそりコツをお教えしますね。
経理として転職活動がうまくいかないのは、
十中八九が「求人を探す場所をまちがえている」のが原因です。
ブラックな会社にまちがえて応募するリスクを避けたい人は、
経理求人専門の転職サイトで求人を探さなくてはいけません。
(↑無料で使えるサイトです)
多くの経理未経験者の方は、
リクナビやマイナビなどの「一般向けの求人サイト(いろんな職種が雑多に募集されている転職サイト)」で経理求人を探してしまいます。
こういうサイトには、
言い方は悪いですが残りカスみたいな条件の悪い求人ばっかり集まりがちなんです。
上で実際の求人をお見せしましたが、
未経験OKとはいえ年収264万円〜…なんて、
はっきりいいってひどい搾取企業ですよね。
平気でこういう悪条件で求人を出す会社があるのが現実です。
もちろん、最初は「一般向けサイト」で求人を探したくなる気持ちはよくわかるんです。
「転職活動そのものが学生時代以来で初めて」という人も多いでしょうし、
「自分はまだ未経験だから、経理専門の転職サイトとか使っても応募できる求人なんて1件もなさそう…」って不安になりますよね。
ですが、経理未経験者の方であっても、
こういう転職活動のしかたは絶対にやめた方が良いです。
求人を探す場所でまちがえてしまうと、
未経験者ほどブラック企業の求人にまちがえて応募してしまうリスクが非常に高くなります。
どういう転職サイトを使って経理求人を探すか?には徹底的にこだわってください。
経理としてどんなにまじめで性格の良い人であっても、
求人を探す場所をまちがえてしまうと、
ブラック企業に入ってしまう可能性が高くなります。
逆にいうと、はっきり言ってあんまりスキルが高くない人でも、
ホワイトな職場で良いお給料をもらっているケースはたくさんあるんですよね。
ちょっしたコツを「知っているか?知らないか?」で差がついてしまう…
このように、転職活動をするときのちょっとしたコツ(未経験者でも経理求人専門の転職サイトを使う)を知ってるかどうか?だけで、
同じ未経験者なのに年収や職場環境に差がついてしまう…って、
理不尽でひどい感じがしますよね。
ですが、はっきりいって世の中なんてそんなもんです。
コツや裏技を知ってるか?知らないか?で、
ものすごい差がついてしまう場面ってたくさんあります。
例えば、まったく同じ品質の新品商品とかでも、
メーカーの公式ショップで買うと定価なのでやたら高くて、配送は1週間後(しかも玄関で自分で受け取り)…とかなのに、
まったく同じ新品商品をAmazonで探せば値段は時価なので安くて、
しかも翌日夕方までに自宅に置き配してくれるとかってよくありますよね。
こういうことって社会にはいくらでもあることですから、
私たち個人が不公平だ…!なんて不満をのべても意味がないです。
(そういうのは政治家の仕事です)
世の中の理不尽をなんとかしよう!とか考えるより前に、
まずはあなた自身が経理として転職を成功させましょう。
これから経理への転職を目指す人は、
↓経理求人専門の転職サイトを使って、
年収の高い好条件求人をピンポイントで狙っていきましょう。
ヒュープロ(経理専門の無料転職サイト)
経理のホワイト求人多数あり!
ヒュープロは経理専門の無料転職サイトです。
未経験簿記なしで年収400万円〜の求人
実務経験3年で年収600万円〜の求人
在宅もOKのワークライフバランス求人
会計事務所から経理へ転職歓迎の求人
などなど、好条件人が多数ありますよ。
>>10,097件の求人を見てみる
実際の経理求人で年収を見てみよう
上で紹介した経理求人専門の転職サイトなら、
↓例えば以下のようなホワイト経理求人を見つけることができますよ。
- 未経験でも年収400万円〜のホワイト企業求人
- 在宅リモートワークOKのワークライフバランス求人
- ゼロから仕事を教えてもらえる教育環境充実の求人
- 誰もが名前を知る業界トップ企業の経理求人
- 年収600万円スタートの実務経験者むけ経理求人
- 決算前の繁忙期も残業なしなどワークライフバランス型の経理求人
- 将来の管理職候補として入社できる経理求人
- 会計事務所から経理へのキャリアチェンジ歓迎の経理求人
- IPO準備業務の経験を積むことができる経理求人
- CFO直下のポジションで働ける経理求人
今すぐは転職活動できないんだけど…という方へ
なんとなく今の環境に不満はあるし、
一生このままで良いなんてまったく思ってないけど
なかなか重い腰を上げられない…。
いま仕事している人もしていない人も、
↑毎日こんなふうに感じながら過ごしている人がほとんどだと思います。
転職活動なんて、はっきりいってめんどくさいですよね。
特に、条件の良い経理求人は人気ですから、
日常的にこまめに情報リサーチしておくことが大切です。
年収や勤務地などの条件を入力しておくと、
マッチする求人が出るたびに自動でメール通知してもらえるので活用しましょう。
↓こんな感じでメールが届きます。
自分が希望する条件にあった求人だけを
ピンポイントでピックアップしてくれるのでめっちゃ便利です。
情報ってたくさんありすぎても
ごちゃごちゃしてわけからなくなりますからね。
情報があふれている時代なので、
自分の求める情報を見つけるスキルが大事です。
同じ転職サイトを使っていても、
良い求人を上手に見つけられる人と、
見つけられない人の違いはこういうところでも出ますね。
(自分の希望条件をしっかりめに入力してるだけなんですが)
いい意味での「逃げ道」を常に確保しておくのが大切
経理求人専門の転職サイトで希望条件をしっかりめに入力しておき、
「ここいいかも…!」と気になる求人を見つけたら、
情報としてこまめにストック保存しておくようにしましょう。
手元に魅力的な求人がたくさんある状態を作っておくと、
いざ転職活動を始めるときに良いスタートを切ることができます。
また、日常的に転職サイトで求人リサーチするクセをつけておくと、
どうしても今の状態がつらくなったら転職もある
↑という「選択肢」を持てるのも重要ですね。
良い意味での逃げ道を確保できる感じです。
これって精神的にもかなり安定するんですね。
過労やストレスで倒れる前に早めの手を打つことができます。
転職サイトは完全無料で使えます。
いつでも利用やめられるのでリスクはゼロですよ。
↓年収などの条件の良い経理求人がたくさんあるので、
情報リサーチに徹底活用しましょう。
最後の最後にお伝えしたいこと
↑転職活動でも仕事でも、
成功する人の違いって結局はこれだと思うんですよね。
転職サイトへの登録って1分でできる作業です。
無料ですしいつでも解除できるのでリスクなんて何もありません。
変な連絡が来るようなこともありませんしね。
↓それでも、以下の2種類の人に分かれます。
- とりあえず今すぐ無料登録だけでもやっておいて求人検索を始めてみる人
- いつまでたっても何かと理由をつけてやらない人
これは転職活動だろうが仕事だろうが同じです。
(あなたのまわりにも2. みたいな人いませんか?)
ほんのちょっとの行動の差ですが、
理想の働き方に近づける人と、
いつまでたっても職場の文句ばかり言っている人とで違いが生じるのはこういうところです。
↓今から1年後に、あなたはこのどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、
雑用ばかりさせられる職場で年齢だけを重ねていく…。 - やりがいがあり、給料の高い仕事で人間関係も良好。
ワークライフバランス型の職場でプライベートも充実。