会計事務所(税理士事務所)の志望動機:実務経験者の書き方と例文

2018年4月14日

ここではすでに税理士事務所の経験がある方が、別の税理士事務所に転職する際の志望動機の書き方について解説します。

同じ職種での転職では、採用担当者はあなたに対して「短期間で即戦力になってもらえる」という期待を抱いている一方で、なぜ転職をしたいと考えているのか?については不安を感じています。

税理士事務所は基本的にどこも同じ仕事をしていますから、現在の職場では実現できなかったけれど、新しい職場では実現できることは何なのか?を明確にアピールすることが採用につながるポイントになります。

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こんにちは!このブログの管理人です。この記事では、自己紹介をかねて私自身の転職体験談を書いています。私は決して優秀な人間ではありませんが、この業界で年収を上げるためのコツのようなものは実体験ベースで語れます。よければ参考にしてみてくださいね。

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税理士事務所の志望動機:経験者の書き方のポイント

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経験者が別の税理士事務所に転職するときには、次のようなポイントを押さえて志望動機を作成しましょう。

税理士事務所経験者が志望動機を作成するときのポイント

  • ①即戦力になれる人材であることを具体的な数値や実績で示す
  • ②前の勤務先の不満や批判はいっさい書かない
  • ③応募先の事務所で「こういう仕事をしたい」ということを書く
  • ④税理士資格に対するあなたのスタンスを明確に書く

以下、順番に解説させていただきます。

>>先に経験者向けの志望動機例文を見る方はこちら

①即戦力になれる人材であることを具体的な数値や実績で示す

同業種での転職を目指す場合、何よりも即戦力として活躍できる能力があることを採用担当者にアピールする必要があります。

税理士事務所の採用担当者としては、具体的にはこれまでに何件ぐらいの顧客を担当してきたのか(法人顧客と個人事業主顧客のどちらをメインに担当してきたか?なども書きましょう)、法人税の申告まで自分で完結だけの業務知識があるのかといったことをアピールする必要があります。

また、顧客とはどのような形でコミュニケーションをとってきたのかの情報も重要です。

採用を行う事務所側としては新規顧客の紹介を受けたり、生命保険代理店契約の推進などもやれる人材が理想ですから、こうした実績もある場合には積極的にアピールする必要があります。

②前の勤務先の不満や批判はいっさい書かない

これは意外にやってしまいがちな誤りですが、志望動機、面接などあらゆる場面で前職への不満や批判をするのはいっさい避けましょう。

たとえそれらの批判や不満がまっとうなものであったとしても、どうしても「つらいことがあると辞めていってしまう人」という印象を与えてしまいます。

給料遅配や残業代の支給がないなどの状況は確かに批判されるべきことですが、これらは応募書類で書くのには適さない内容です。

>>志望動機例文を見る

③応募先の事務所で「こういう仕事をしたい」ということを書く

同職種での転職では、「前の職場では経験できなかった仕事が、御社では経験できるからこそ応募した」という文脈で志望動機を作成するのが大切です。

そのためには応募先企業でどのような業務に力を入れているのか?について入念にリサーチしておくことが不可欠です。

応募先企業の情報はホームページなどでも確認することができますが、税理士事務所の場合、ホームページの内容は必要最低限のことしか書いていないことが多いです。

税理士事務所専門の転職サイトの非公開求人では事務所の経営方針や、重要視している面についてとてもくわしく情報収集することができますから、活用しましょう。

新卒での就職活動では業界研究や企業研究をしっかりやったという方でも、転職活動では意外にこの点がおろそかになってしまっている方が少なくありません。

転職活動こそ他の転職希望者との差別化が重要ですから、企業研究の重要性が高くなることを理解しておいてくださいね。

④税理士資格に対するあなたのスタンスを明確に書く

これは業界的な特徴でもありますが、すでに税理士事務所の経験がある人に対しては、採用担当者は「税理士試験に合格するまでの腰かけにされてしまうのではないか」という不安感を常に持っています。

もちろん、本音では最終的に税理士試験に合格し、独立して自分の事務所を持つことを目指している人が多いでしょう。

しかし、そのことを正直に書いてしまうと採用を決定的に難しくしてしまう可能性が高いです。

未経験者の場合には「将来的には独立を目指している」といっても、税理士試験合格までは5年間~10年程度は結局かかることが多いですから、採用担当者としては候補に入れることができます。

一方で、実務経験者の場合は早ければ2~3年程度でも税理士試験合格は見えてきている可能性が高いですから、子の勤務期間では新たにあなたを採用するメリットが小さくなってしまうからです。

あなたが本音では将来の独立を目指しているとしても、志望動機には「もし税理士試験に合格したとしても、勤務税理士として活動していくことを考えている」と書いておくのが無難です。

転職活動はあなたという商品を労働市場で売り込むビジネスの場でもありますから、この点は現実を見すえて転職活動を進める必要があります。

税理士事務所の志望動機:経験者の例文

税理士事務所 志望動機 例文

(税理士事務所経験者の志望動機例文)

↓税理士事務所経験者が、別の税理士事務所に転職する場合の志望動機の例文を紹介いたします。

①これまでの職務経験や勉強内容を書く
前職では年間30件の法人顧客(売上規模で数億円~10億円・従業員数で10名~30名程度の規模の法人顧客が中心です)の監査担当者として、月次決算・年次決算・税務申告業務を4年間経験いたしました。

迅速かつ正確に会計税務を処理するとともに、担当する顧客経営者とはこまめにコミュニケーションをとることを重視してまいりましたので、新規のお客様の紹介や生命保険代理店契約なども20件以上経験してきました。

税法知識に関しましては、所得税法・法人税法・消費税法をはじめとして実務に対応するために必要な知識を常にアップデートしていくことを心がけております。

②応募先の企業だからこそ志望したというアピール
税理士事務所職員として、より専門性の高い会計税務に関する業務を経験したいと考えておりましたところ、御社では売り上げ規模10億円を超えるお客様の顧問契約も多く獲得されていることを知りました。

中小企業経営者のアドバイザーとしてより専門性の高いフィールドで貢献できる人材になることを目指し、この度御社の求人に応募させていただきました。

なお、税理士試験につきましてはこれまでに簿記論・財務諸表論の2科目に合格しておりますが、5科目合格後も勤務税理士としてのキャリアを考えております。

P.S(このブログをしっかり読んでくれる人への追伸)

(税理士業界で働く人が絶対に知っておくべきこと)

このブログの記事を読んでくださりありがとうございます。

税理士業界で働く人が、絶対に知っておくべきことを、

↓こちらの記事で書きましたのでご確認ください。

管理人
給料安くて超激務な「ブラック事務所」で絶対に働きたくない人へ

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(特に、20代〜30代前半で転職を検討している方は、キャリア構築上「一番大切な時期」にあたりますので、くれぐれも注意してください)

いま現在、すでに税理士事務所で働いている人も必ず知っておくべき内容ですので、ぜひ少しだけ時間をとって読んでみてくださいね。

 

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