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【監査法人からの転職理由】公認会計士にあるあるな退職理由5個

2021年8月4日

  • 監査法人で働く会計士に多い転職理由ってどんなもの?
  • 転職先に退職理由はどう伝える?

監査法人に就職成功したけど、実際に働いてみると「思ってたのと違う…」と感じている方、多いのではないでしょうか。

この記事では、監査法人で働く公認会計士にあるあるな転職理由を紹介します。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

【監査法人からの転職理由】辞めたいと思ったのはなぜ?

↓公認会計士が監査法人を辞めたいと考える理由はさまざまですが、共通する悩みとしては以下のようなものがあります。

  1. 長時間労働と激務に限界を感じた
  2. 人を疑う仕事が精神的につらい
  3. 出世コースから外れてやる気がなくなった
  4. 頭おかしい人多すぎ…自己主張ひかえめだと生きていけない
  5. 管理職になると、責任と仕事が増えるのに収入が減る

以下、それぞれの内容について説明していきます。

 

1. 長時間労働と激務に限界を感じた

若手を中心に、この悩みを持っている会計士はかなり多いです。

というか、監査法人勤務の会計士って精神的にも体調的にも強いストレスを抱えながら働いている人がほとんどですね。

私も監査法人に転職したての頃は本当にひどい働き方をしていたものです。

朝からクライアント先へ往査した後、

18時頃から事務所へ移動、

22時頃まで仕事をするのが日常でした。

執筆者

当時は事務所に移動してから「第2ラウンドがはじまる」という方がいるくらい連日遅くまで仕事をすることが多かったです。

(今はテレワークも導入されていますが、当時そういうのはまだ影もかたちもなかった)

特に、四半期報告書制度がはじまってからは地獄でしたね。

決算月が異なる複数のクライアントを担当している場合、

1社の決算が終わるともう1社の決算が始まるというような、休む間もなく期限に終われる感覚でした。

繁忙期には連日、終電で帰宅する方や事務所に泊まりこむ方もいました。

逆説的ですが、こんな感じ(複数のチームとプロジェクトとかけもち)で激務をこなしている会計士は、

その他の環境に転職すると「楽勝で仕事をこなせる」レベルになっていることが多いです。

私自身は事業会社の経理も経験していますが、

正直にいって監査法人時代の仕事量に比べると「この業務量でこれだけお給料もらってもいいのかな」という感じです。

ワークライフバランス重視で働きたい会計士は、監査法人以外の職場も選択肢に入れてみる価値はあります。

 

2. 人を疑う仕事が精神的につらい

監査法人で働く公認会計士は、仕事がら「簡単に人を信じてはいけない」ということをたたきこまれます。

具体的には、クライアントから受け取る資料は正しいという前提で受け取ってはいけません。

相手は嘘とごまかしをしている前提で現資料を確認する必要がありますし、

相手がとってくるであろう不正な選択肢をすべて頭に置いて可能性をつぶしながら仕事をする必要があります。

私も入社前は、監査法人の会計士 = 不正を暴く正義のヒーロー

みたいでかっこいい仕事とと思っていましたが、

実際にやってみると人間不信になり本当に辛かったです。

(人間の汚いところをさんざん見せつけられました)

執筆者

会計士試験合格までいけるタイプの人って、

良くも悪くも「育ちの良い人」が多い印象です。

(私も社会に出るまでお金や人間関係で苦労なんてしたことがなかった)

そんな人でも、監査法人で働き始めると、上場企業の経理担当者とバチバチにやりあうことになります。

彼らはまさに「百戦錬磨・海千山千のベテラン」たちです。

自社の利益と自分の出世のためなら「そりゃないだろう」と思うようなことも平気でやってきます。

上場企業で実力だけで経理管理職レベルまで出世するのって、そうとう大変ですからね。

(もちろん、中にはいい人もいるんですけど…)

ルールを守ることが当然と思って生きてきた人間にとって、

いかに「不正を通すか」をベースに考えている人たちとのやりとりは苦痛です。

クライアント企業担当者とのやりとりで人間不信になり、転職を検討する会計士は少なくありません。

ただ、これまた逆説的な話になりますが、

監査で経験を積んでいる会計士が経理に転職して「監査される側=財務諸表を作る側」になると、

相手(会計士)の手の内をすべて知った状態で仕事ができます。

そういう視点で、監査法人出身者が好条件で事業会社の経理に採用されるケースもあります。

会計士のキャリアの選択肢として知っておいて損はないかもしれません。

 

3. 出世コースから外れてやる気がなくなった

監査法人で働く会計士は「自分ではコントロールできない要因」が昇格の判断材料になるケースが多いです。

例えば、担当するクライアントの規模ですね。

どのクライアントの担当になるか?は、会計士自身が決められることではありません。

主要なクライアントやその関連グループを担当できた人は出世も早いですが、

地域によってはクライアントも中小企業がほとんどだったりするので、入社時点で昇格が絶望的に難しい状態の人も少なくありません。

私が勤務していた大手監査法人の場合、

どのクライアントを誰が持つか?は、ほぼ入社時の運で決まっていました。

中途入社組は基本的に欠員補充ですから、前任者がやめて人数が少なくなったチームに入ることが多かったですね。

入社後に担当が変わることももちろんあるんですが、

これも事務所内での自分の上司との人間関係で決まる部分が大きかったです。

会計士って役職がつくかどうかで会計士の年収って倍ぐらい(下手したら3倍以上)違ってきますから、

ドロドロした出世競争や、足のひっぱりあいも少なくないんです。

監査法人のランクは入社時にスタッフからはじまり、

マネージャー・パートナーとランクアップしていきます。

入社時は年収400万円前後のことも多いですが、

パートナーになると年収1000万円超が普通になります。

執筆者

上司との人間関係構築が苦手な人も中にはいます。

不遇なあつかいに不満を感じている会計士はとても多かったですね。

 

4. 頭おかしい人多すぎ…自己主張ひかえめだと生きていけない

監査法人で働く会計士は、自己主張が控えめなタイプの人はつらい状況になることが多いです。

自己主張が弱いと出世も遅いのが現実ですし、流されるままに仕事を弾き続けていたりしたら、激務に忙殺されます。

監査法人では、だれもが複数のチームに所属していますが、

部下の仕事量を把握している上司というのはほぼいないのが現実です。

(これ自体がどうなのよという感じですが…)

なので、会計士は自分が現在抱えている仕事量などを自ら伝え、きっぱりと仕事を断る必要もあります。

私が働いていた職場の場合、

売上高が数千億のクライアントだと

10人前後のチームで担当することが多かったですね。

経験年数が少ないメンバーが簡単な科目を担当し、

経験年数が多い人ほど重要な科目や全体を見ることを担当していました。

執筆者

上司によっては細かいことを気にする方がいたり、厳しく問いただす方もいたりします。

なので、上司の考え方やクセを理解して仕事に取り組むことが求められるのですが、上司と性格的に合わず、苦労している人は多かったです。

 

5. 管理職になると、責任と仕事が増えるのに収入が減る

これは監査法人に限った話ではありませんが、管理職になると残業代の支給はなくなります。

会計士って入社時から年収がかなり高めなので、中には管理職になる前の方が収入が多いケースがあります。

責任が重くなって仕事も増えるのに、収入は減る…

という理不尽な状況になっていることも多いですね。

執筆者

仕事ができる人ほど昇格する可能性も高くなるのですが、

そうなると管理職になることを打診されてしまうんですね。

収入と責任のギャップに不満を感じ、あえて管理職にならない選択をしている人や、転職を選択する会計士も少なからずいました。

なお、公認会計士は細かい部分の正確性より、

ひとつの会社の経理全体を大局的にとらえる力が重視される傾向があります。

会社の経理スタッフは1円単位まで数字を合わせる正確性を求められますが、

監査をしている公認会計士は「全体を見ておかしくないか」を判断することが求められます。

こうした能力は、企業の経理管理職に求められる能力と共通しているので、

事業会社の経理マネージャークラスとして転職成功していく会計士はとても多いです。

監査法人で管理職手前までいった経験というのは、転職市場では非常に重宝されます。

監査法人での出世争いに苦痛を感じている人は、

事業会社への転職も選択肢として検討してみる価値は十分にあると思いますよ。

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監査法人を退職するタイミングはいつがベスト?

↓監査法人を辞めるタイミングとしておすすめなのは以下の3つ。

  1. 修了考査後のタイミング
  2. シニア経験後
  3. マネージャー経験後

それぞれ具体的に説明していきます。

 

1. 修了考査後のタイミング

監査法人を辞めるのにおすすめのタイミングは複数ありますが、

1つは修了考査合格後のタイミングです。

この記事を読んでいる方にはいうまでもないかもしれませんが、

修了考査で合格することが、公認会計士資格を取得する条件の1つです。

考査を突破し、晴れて資格を取得した段階で退職するという人はかなり多いですね。

公認会計士として資格の登録をしているということは、転職先でもプラスに働きます。

(正直に言って「勤務先が見つからなくて困る」ということはまずないと思います。自分の希望の条件で転職できるか?は別ですが)

監査法人で数年働き、自分に監査が合っているかどうかの感触はつかめていると思います。

自分には監査法人は合わないなと感じたら早いタイミングで転職し、

新たなキャリアを積むというのは1つの選択肢だと思います。

 

2. シニア経験後

監査法人で働く公認会計士の退職タイミングとして次におすすめなのが、

シニア経験後のタイミングです。

より正確にいうと「インチャージを1年以上経験してから辞める」という感じですね。

スタッフ業務とインチャージ業務では、業務の種類や負担等がまるで違ってきます。

「インチャージをやってみて初めて監査の全体像がつかめた」という方も多いでしょう。

インチャージを経験している人と、そうでない人とでは、

タスクの管理能力や財務数値の分析能力が全く違います。

(そして転職先の人事担当者もそのことはよく知っています)

シニア経験があれば、転職先でも全体の作業を見通して効率的に仕事ができるようになりますし、面接でもその点はアピールポイントになるでしょう。

また、インチャージはチームメンバーに指示を出して業務の進捗度をみる、いわゆるマネジメント的な業務も発生します。

リーダーとして現場を回した経験がある、というのは転職活動の面接時にもかなりのアピールポイントになります。

マネジメント経験があるというのは、転職市場では思っている以上の強みになります。

ぜひインチャージ経験をアピールしてみてください。

 

3. マネージャー経験後

「マネージャー経験後」というのも監査法人勤務会計士の1つの転機になります。

マネージャーまでいくと、監査に関して一通り熟達している段階だと思います。

また、複数の現場のマネジメントをするため、管理能力を面接でも十分にアピールできます。

ただし、マネージャーに昇格するには順調にいって8~10年程度かかります。

監査しかやっていないと、他業種に転職する際は1からのスタートとなってしまいますので、年収が一時的にダウンする可能性が高いです。

しかし、マネージャー経験があれば管理職候補の採用といった道も開けるため、一時の年収ダウンはしかたないと捉える方が多いです。

アドバイザリー業務等、監査法人で監査以外の仕事にも携わっていると、より好待遇で転職先に迎えられやすくなります。

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監査法人を退職するのは何月がいい?

監査法人 退職 タイミング

(監査法人を退職するなら何月のタイミングがおすすめ?)

6~8月の閑散期

監査法人を退職するタイミングは、閑散期である6~8月がいいでしょう。

決算監査もひと段落して、引継業務をする余裕も十分にあります。

転職活動も余裕をもって進められるでしょう。

 

1月~5月の転職はおすすめしない

逆に1~5月の繁忙期に転職するのはおすすめしません。

期末監査に向けて忙しくなってくる段階であり、

引継業務をしている余裕も時間もありません。

転職面接でも、監査法人の繁忙期を把握されている方というのは一定数いらっしゃるため、自分勝手な印象を与えやすくなります。

監査法人に不義理をせず、キチンと引継を余裕をもって行うのが、結果的に自分にとってもプラスになります。

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