働きながら税理士試験に合格するには

税理士は働きながらは無理?勉強と仕事の両立を目指す人が知っておくべき短期合格のポイント

税理士を目指す人の多くは社会人なので、「仕事が忙しくて勉強時間を取れない。働きながら税理士試験に合格するのはやっぱり無謀なのかも…」と不安を感じている人も多いでしょう。

結論から言うと、税理士試験に働きながら合格することは決して無理ではありません。ただし、働く環境は選ぶ必要があります。

具体的には、社会人が働きながら税理士を目指すなら、税理士事務所に転職するのがおすすめです。

税理士は働きながらは無理?→合格者の9割以上は26歳以上です

税理士 働きながら 無理

(税理士は働きながらは無理?仕事をしながら合格を目指す人が知っておくべき短期合格のポイントを解説します)

まず、大前提となるデータから理解しておきましょう。

税理士試験というのは、働きながら挑戦する社会人の受験生がとても多い試験です。

↓平成30年度の税理士試験の結果では、合格者の実に9割以上が26歳以上となっています。

税理士試験の合格者数

  • 26歳以上:621人(92.41%)
  • 25歳以下:51人(7.59%)
  • 合計:672人

※参考:国税庁ホームページ(平成30年度税理士試験の結果)

↓※年齢別の具体的な内訳を見ると以下の通りです(平成30年度試験)

年齢 官報合格者数 科目合格者数
人数 割合 人数 割合
41歳以上 247 36.76% 882 21.81%
36~40歳 142 21.13% 612 15.13%
31~35歳 133 19.79% 829 20.50%
26~30歳 99 14.73% 786 19.44%
26歳以上合計 621 92.41% 3,109 76.88%
25歳以下 51 7.59% 935 23.12%
合計 672 100.00% 4,044 100.00%

「官報合格者」というのは税理士試験5科目全部に合格した人のことです。一方で、1科目〜4科目に合格した人のことは「科目合格者」と呼びます。

税理士試験は受験資格として「日商簿記1級合格」または「大学での指定科目の履修」が求められる試験です。

そのため、必然的に大学卒業と前後して試験勉強をスタートする人が多くなるのです。

税理士試験は科目合格制度(1回合格した科目はずっと持ち越しできる制度)がありますから、働きながら合格を目指すのは決して無理ではありません。

税理士試験は、そもそもの試験制度の設計からして「社会人向け」にできているといえるでしょう。

税理士試験は「働きながら合格」も無理ではない試験

上のデータを見ると、税理士試験合格者の9割近くは26歳以上の人が占めていることになります。

26歳以上の人は通常は何らかの形で(アルバイトも含めて)仕事をしているのが普通ですね。

そのため、税理士試験は「働きながら合格を目指すの人が圧倒的多数派の試験」と言えます。

(中には仕事を辞めて受験に専念する人もいると思いますが、一部の恵まれた環境の方を除いて「26歳以上で生活費を自分で稼ぐ必要がない人」というのは少数派でしょう)

↓なので、「税理士試験は働きながら合格を目指すのは無理か?」というと、「合格者のデータを見る限りでは可能」ということが言えるかと思います。

ここまでのポイント

  • 税理士試験合格者の9割近くは「26歳以上」
  • 一部の恵まれた環境の人を除いて、26歳以上の人は何らかの形で働きながら勉強をしています。
  • 働きながら税理士試験に合格することは可能です。

税理士試験の短期合格を引き寄せるためのポイント

税理士 働きながら 無理

(働きながら税理士合格を目指すべき人が、短期合格のために知っておくべき3つのポイントとは?)

↓働きながら勉強することを前提にした場合、税理士試験の短期合格を達成するためには、以下のようなことを押さえておく必要があります。

短期合格のためのポイント

  1. 資格スクールを使うこと
  2. 税理士事務所で働くこと
  3. 実務直結の科目選択をすること

それぞれのポイントについて、順番に見ていきましょう。

【短期合格のポイント1】資格スクールを使うこと

まだ受験未経験者の方はぜひ実際の過去問を見てみて欲しいのですが、税理士試験では「試験時間内に全問処理するのが不可能な量」の問題が出題されます。

これは受験者の能力の問題ではなくて、「人間の能力として、物理的に処理不可能な量」という意味です。

つまり、税理士試験というのは必然的に捨て問(最初から解くことをあきらめる必要がある問題)というのがあります。

こうした受験テクニックを自分で開発することははっきりいって非効率(というか非現実的)ですので、資格スクールで教えてもらうのが圧倒的に近道です。

税理士試験は相対評価の試験(その年の受験者の中で、点数の高い人から合格していく仕組み)です。

そのため、独学で挑戦する人は、資格スクールで受験テクニックを身につけた人と競争して勝利しないといけないことになります。

結論的に非常に無謀な挑戦になりますので、あなたがよほどの秀才(天才)でない限り、税理士試験に独学で挑戦するのは避けた方が良いでしょう。

ちなみに、資格スクールの料金は1科目につき年間15万円ぐらいです(税理士試験は5科目に合格する必要があります)

働きながら合格を目指す場合、試験勉強をしながらお給料を稼ぐことが可能です。

ちゃんと社会人としてお給料を得ている人なら、1年に1科目ずつ合格を目指すとして、「年間で15万円の費用負担が難しい…」という人は少ないでしょう(1ヶ月あたり1万円〜1万5000円)

雇用保険に加入していれば助成金や教育ローンも使えると思いますので、無謀な独学を選択することなく、資格スクールを活用して合格を目指しましょう。

なお、参考までにですが、私は10年間ほど税理士業界で働いて、100人以上の税理士試験合格者と付き合いがありますが、その中で「独学で合格した人」という人に出会ったことは一度もありません。

【短期合格のポイント2】税理士事務所で働くこと

短期合格のためにもっとも重要なことは、「試験勉強を応援してくれる環境で働くこと」です。

具体的には、税理士事務所で働くのがおすすめです。

実際、税理士試験に短期合格を果たしている人のほとんどは税理士事務所で働く人だと思います。

税理士事務所以外の一般的な企業で働く場合、試験勉強はかなり孤独で不利な戦いになります。

一方で、税理士事務所で働く人のほとんどは税理士試験受験生ですから、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら仕事と勉強ができる環境があります。

仕事が終わった後に資格スクールに通うことを認めてくれる事務所がほとんどですし、試験直前(7月)には長期休暇を取ることが認めてくれる事務所も少なくありません。

なお、税理士事務所は実務未経験(社会人経験なしを含む)で資格なしの人でも正社員として採用されることは普通にあります。

↓※税理士事務所の未経験採用の実情について、くわしくはこちらを参考にしてみてください(私自身の実務経験なんかも書いてますが、参考までに)

>>税理士事務所には「未経験・資格なし」でも採用されますか?

税理士事務所以外の選択肢としては、企業の経理職なども試験勉強と実務がリンクしていると言えますね。

しかし、企業経理は基本的に実務経験者が優先的に採用される職種であることは理解しておきましょう。

(つまり、税理士事務所に採用されるよりもハードルが高くなります)

↓経理職の実務経験を積む方法についてはこちらの記事で解説しています。

>>経理の実務経験を積むには?具体的な方法3つと転職活動のポイントを解説!

【短期合格のポイント3】実務直結の科目選択をすること

上で述べたこととも少し重なりますが、税理士試験は「実務と試験勉強が非常にリンクしている試験」です。

そのため、実務に直結した試験科目を選択すれば「試験勉強は具体的なイメージを持って進められるし、実務は理論に基づいて覚えられる」という良いサイクルを回すことができます。

つまり、受験勉強のために勉強したことが、実務で役立つケースが多い(そして逆もまたしかり)というわけですね。

これは、税理士事務所で働く人に短期合格者が多い理由でもあります。

↓税理士事務所で働くことを前提とした場合、実務に直結した科目というのは以下のような科目です。

(簿記論・財務諸表論の会計2科目は必須なので当然選択することになりますのでここでは省きます)

実務直結の科目を選択しよう

  • 法人税法:実務での比重が最も大きい科目です
  • 消費税法:法人税法と並んで実務での比重が大きいです
  • 所得税法:個人事業主の顧客が多い場合に役立ちます
  • 相続税法:稼げる税理士になりたい人は選択がおすすめです

法人税法と所得税法は「選択必修」の科目ですので、どちらか1科目は必ず選択しなくてはなりません。

(もちろん、2科目とも選択しても問題はありませんし、実務的にはそれが最も望ましいですが、この2科目は非常にボリュームが大きいので通常はどちらか1つを選ぶのが適切です)

法人税法と所得税法のどちらか1科目を選ぶとすれば、法人税法がおすすめです。

所得税法は個人事業主の税金計算で使う法律ですので、基本的に「小さい企業を顧問先とする場合」が前提になります。

税理士を目指すからには、当然ながら事業規模の大きい企業と顧問契約を結べるような税理士を目指す人が多いでしょう。

なので、実務への対応という意味では法人税法を選ぶのがおすすめなのです(その方が「稼げる税理士」になれる可能性が高まります)

消費税法は、ある程度の事業規模の企業であれば個人事業主・法人企業問わず納めないといけない税金です。そのため、実務でも必須の知識となることが多いですね。

消費税法は勉強のボリューム的にも少なく、暗記が得意な人であれば合格しやすい科目なので選択する人が多い科目です。

相続税法は、相続税の申告を行うときに必要になる知識です。

実は、実務で「相続税申告に対応している税理士」というのは「少数派」であることを知っておきましょう。

税理士にとって、相続税申告は「もうかる仕事」である一方で、実務に対応できる職員の確保が難しいのが実情です。

その分、相続税法を科目選択し、実務にも対応できるようになっておけば、あなたの市場価値も非常に高くなります。

将来的に「稼げる税理士」になりたい人は、自分の得意分野を作る意味で相続税法を選択しておくのがおすすめですよ。

※なお、税理士試験には「大学院修了で税法2科目免除してもらう」という方法もあり、実際にこの方法を選択する人は多いです。

↓税理士試験の院免除についてはこちらの記事でくわしく書きましたので参考までにどうぞ。

>>税理士に院免除になると損?税理士事務所の転職活動で不利になることはある?

実際に多いのは「税理士事務所で働きながら税理士を目指す人」

税理士 働きながら 無理

(現実に多いのは、税理士事務所で働きながら税理士合格を目指す人です。税理士事務所は未経験資格なしでも正社員採用される可能性があるのでおすすめです)

繰り返しになり恐縮なのですが、この記事を読んでくださる方にはムダな遠回りはして欲しくないのでもう一度書きます。

税理士試験に短期合格する人の多くは、「税理士事務所で働きながら税理士試験の勉強をしている人」です。

あなたも税理士試験に合格した後は、税理士として働くことを目指しているでしょう(当たり前すぎますが)

業界内にいる人の方が、業界外にいる人よりもあらゆる点で有利なのは自然なことです。

漫画家になりたい人はすでにプロとして活動している漫画家さんについて仕事を覚えながら勉強するでしょう。それと同じです。

社会人が働きながら税理士試験合格を目指すなら、税理士事務所に転職するのが近道であることはぜひ理解しておいてください。

税理士事務所の仕事内容は?

税理士事務所というのは、簡単にいえば開業している税理士の事務所のことですね。

税理士事務所の仕事内容というのは、簡単に言えば顧問先の企業から決算や税金の申告の代行をする仕事です。

必然的に、決算業務を完結するためには簿記や財務諸表論の知識、法人税の計算をするためには法人税法の知識が必要になります。

逆にいえば、ある程度税理士試験の勉強が進んでいる人であれば、税理士事務所の仕事は非常になじんでいきやすいと言えます。

働きながら税理士試験合格を目指す人に税理士事務所への転職がおすすめなのは、このような理由もあるのです。

(↓税理士事務所の具体的な仕事内容についてはこちらで詳しく書きましたので参考にしてみてください)

税理士事務所の仕事内容について

実際、私は10年間トータルで3社の税理士事務所で働きましたが、正社員として働いている人の8割以上は税理士試験受験生でした。

税理士事務所で働く人の福利厚生や給料水準は?

良くも悪くも、税理士業界は「経験豊富なボス税理士」と、税理士試験受験生である「見習い」が、師匠と弟子のような関係になるケースが多いです。

「師匠と弟子の関係」というと、「江戸時代の徒弟制度のように、搾取し搾取される関係なんじゃ…」と悪いイメージを持たれる方も多いでしょう。

しかし、税理士事務所の雇用環境はひと昔前よりも格段に良くなってきています。

つまり、普通の中小企業とあまり変わらない給料水準ということですね。

↓税理士事務所の給料水準や雇用環境についてはこちらでくわしく解説しています。

>>税理士事務所の給料は安い?平均年収や残業代の実態とは?

すでに税理士として開業している税理士の下で実務を覚えながら(修行しながら)、3年〜5年かけて試験合格というのがオーソドックスな形と言えます。

働きながら税理士試験を目指すことを目指している方は、ぜひ税理士事務所を転職先の選択肢に入れることを検討してみてくださいね。

税理士事務所の正しい転職活動のやり方は?

税理士事務所,求人,探し方

良い条件で税理士事務所へ転職したい方は、無料で使える転職エージェントを活用しましょう。

↓専門の転職エージェントに依頼すれば、応募求人のしぼり込みから、あなたの代わりに年収交渉や福利厚生の交渉をすることまで、すべて代わりにやってくれますよ。

エージェントがやってくれること

  • あなたの代わりに、事務所側とあなたの年収交渉をしてくれます。どうせなら高い年収で働きたいですよね。
  • あなたが書類選考に通るように、応募書類の添削を行ってくれます。書類は転職サイト内で使いまわせるので、1件ずつ履歴書を手書きするような手間は必要がなくなります。
  • 面接対策を行ってくれます。エージェントは応募先企業の採用担当者と実際に会って企業側のニーズを探っていますので、事前に「この企業に対してはこういう風に自己アピールすると良い」といったように、アドバイスをしてくれます。
  • 応募〜入社までのスケジュール調整を代行してくれます。企業の採用担当者との面接アポイント〜入社時期の打ち合わせまで、面倒な手続きはすべて任せることができます。

↓おすすめの転職エージェントはこちらです。いずれも税理士事務所専門の転職エージェントですので、安心して利用することができますよ。

MSジャパン

実務未経験者向けの求人が充実!

MSジャパンは、税理士事務所や経理職の求人を専門で扱う転職サイトです。
特徴としては、未経験者向けの求人が多く登録されていることが挙げられます。
実務未経験で税理士試験もこれからな方は、MSジャパンをメインで使うと良いでしょう。
経理求人も多く登録されているので、税理士事務所→経理の転職にも使えます。

ジャスネットキャリア

経験3年以上なら登録必須!高年収の求人多数あり

ジャスネットキャリアは、税理士事務所経験者向けの求人が充実している転職サイトです。
初年度年収600万円〜など、高年収の求人がたくさん掲載されていますので、実務経験が3年以上ある人はメインで使いましょう。
ただし、未経験者は応募できない求人が多いので注意してください。

マイナビ税理士

マイナビ税理士

勉強しながら働ける求人が多数登録!

マイナビ税理士は、大手マイナビが運営する転職サイトです。
試験直前の長期休暇や、繁忙期でも残業少なめなど、税理士試験受験生が働きやすい求人が多数登録されています。
科目合格がすでに1科目以上ある方は有利な条件の求人もあります。働きながら税理士試験の合格を目指す人はぜひ活用しましょう。

↓転職エージェントについてくわしく知りたい方はこちらもご覧ください。

結論から言うと、税理士事務所での仕事と税理士試験の勉強の両立は可能です。

実際に税理士試験5科目に最終合格する人のほとんどが、税理士事務所(会計事務所)で職員として仕事をしながら勉強をしている人たちですから、あなたも仕事を覚えながら5科目合格を達成できる可能性は十分にあるでしょう。

ただし、次の項目で見るように短期合格を目指すのであれば「働く環境」はとても大事です。

「どの税理士事務所への入社を目指すか」については転職活動の段階でしっかりと吟味しておく必要がありますよ。

転職先に選ぶ税理士事務所は見極める必要あり

税理士事務所 転職

転職先として選ぶ税理士事務所が「税理士試験との両立を認めてくれているかどうか」は転職活動の際によく見極めておきましょう。

税理士事務所とひと言で言っても、業務量や残業時間、所長税理士の試験についての考え方はさまざまですから、環境の悪い事務所に入所してしまったら「実質的に試験との両立が不可能」ということも考えられます。

具体的には、転職活動をする際に、募集要項や税理士事務所のホームページなどをよく見て、次の3つのポイントは必ずチェックしてください。

税理士試験との両立を目指す人が、会計事務所入社前にチェックしておくべき3つのポイント

  • ①在籍職員の中に、税理士有資格者や科目合格者がどのぐらいいるか
  • ②1人の職員につき、何件ぐらいの顧問先を担当するのか
  • ③ベテランの従業員がどのぐらいいるか(ベテランが多いと注意)

これらの情報はその事務所が「職員が税理士試験を目指すのに協力的か、非協力的か」を見極めるのに有益な情報となります。

以下でそれぞれの項目について順番に解説していきますね。

①在籍している職員の中に、税理士有資格者や科目合格者がどのぐらいの割合でいるか

税理士事務所のホームページでは、「うちで実際に働いている人の中に税理士有資格者や、科目合格者がこれだけいますよ」ということを公開している事務所が少なくありません。

税理士事務所側としても税理士受験生は有力な採用候補ですから、勉強との両立がしやすい環境であることを積極的にアピールしているというわけですね。

有資格者や科目合格者が多い事務所は、必然的に事務所内に税理士試験の勉強と仕事の両立を応援する雰囲気があることが予想されます。

毎年科目合格者や5科目合格者が出る環境にいるのと、試験を目指している人すらいない…という事務所では当然前者の方が試験合格に近づくでしょう(人は環境に左右されるものです)

仕事が早く終わったらみんな資格スクールの自習室に行く事務所と、お酒を飲みに行く事務所とでは、前者の方が当然勉強はやりやすいですよね。

ただし、あまり転職希望者向けの情報提供に力を入れていない事務所の場合(そういう事務所でも優良な環境な事務所はたくさんあります)、職員の情報を公開していないこともあります。

職員自身が公開してほしくない、と事務所側に伝えているケースもあるでしょうから、事務所ホームページの情報だけを鵜呑みにしてしまうのには注意が必要です。

②1人の職員につき、何件ぐらいの顧問先を担当するのか

税理士事務所の仕事と税理士試験の両立を考えた場合、仕事がどのぐらい忙しいのか?は非常に重要な問題です。

税理士事務所の職員の仕事の忙しさは「1人の職員が担当する顧問先の数」によってだいたい決まりますので、担当顧問先の数があまりにも多い事務所では勉強との両立が実質不可能…という可能性も考えられます。

目安となるのは1人当たりの担当件数が20件を超えるかどうか、だと思います。

実際に私が働いていた税理士事務所では、1人当たり20件程度の顧問先であれば試験との両立も比較的やりやすい状態ですが、30件を超えてくると非常にしんどくなってくる感じでした。

過去に勤めていた事務所では1人当たりの平均が30件~40件(これはもう超激務です…しかも給料があんまり変わらなかったりする)ということもありましたから、どの税理士事務所に勤めるかは税理士試験5科目合格にまで到達できるか考えるうえで非常に重要な問題といえます。

ただし、自社の従業員が何件ぐらいの担当先を持っているか?を公開している税理士事務所はかなり少なくなります。

※税理士事務所の内部情報をくわしく教えてもらう超簡単な方法は後で説明します。

③ベテランの従業員がどのぐらいいるか(ベテランが多いと注意)

実際に事務所内で働いている人たちの年齢構成がどうなっているか?も参考になります。

気を付けたいのが40代~50代のベテラン職員がほとんど、という事務所です。

40代~50代の税理士事務所職員で、税理士資格を保有していない人は一定数いますが、こういった人たちの多くは「税理士試験はすでにあきらめているが、実務で十分に稼げている人」たちです。

自分が所属する事務所のボス税理士と信頼関係をがっちり作っていて、事務所のコア人材としてものすごい数の顧問先や仕事をさばいていることが多いです。

ベテラン職員が多いことからわかる税理士事務所の2つの内情

こういったベテラン職員が多いという情報から何が読み取れる情報として、2つのことがあります。

ベテラン職員が多い税理士事務所の傾向

  • ①良い面:税理士試験に合格できなかった人でもコア人材になれる
  • ②悪い面:仕事が非常に忙しい可能性が大

1つ目は「その事務所は税理士資格を取得しない人でもコア人材として活用する意思がある」という点です。

税理士試験は残念ながらすべての人が合格できる試験ではありませんから、ドロップアウトする人は業界内に一定数以上います。

そうした人は一般企業の経理財務職に流れていくケースが多いですが、上で見たような形で税理士事務所のコア人材となっていくケースも少なくないです。

ベテラン職員が多い事務所は仕事が忙しい可能性大

2つ目の情報は「仕事そのものが非常に忙しい」ということです。

コアな人材が勉強そっちのけで仕事をしているわけですから、必然的に「勉強よりも仕事が最優先」という風潮があることが予想されます。

私が過去に働いていた事務所は従業員20名程度の比較的大きめな事務所でしたが、40代後半~50代の職員が幹部職員として10人ぐらいいました。

彼らは過去には税理士試験を目指していましたが、現在は完全に試験はあきらめて、ひたすら税理士事務所の職員としての仕事に打ち込んでいる感じでしたね。

結局その事務所には3年ほどいましたが、私も含めて若手は試験との両立が難しいことを理由に辞めていっていました。

税理士試験に短期間で合格したいという方は、こういった事務所(ベテラン職員の比率が高い事務所)を選択することはリスクが高いと考えておく必要があるでしょう。

ただし、すでに3科目合格あたりまで来ていて、5科目合格までのおおよそのめどがついているという状態の人であれば、こうした仕事の忙しい事務所で実務経験をみっちり積んでおくのも一つの選択肢です。

入社前に税理士事務所内部の情報を知る方法

税理士事務所 転職

結論から言うと、入社前に税理士事務所の内情をくわしく知りたいのであれば、税理士事務所を専門にしている転職サイトに登録して転職活動をしてください(転職サイトは完全無料で使えます)

転職サイトを運営している人材紹介会社のエージェントは、税理士事務所側の採用担当者と打ち合わせをするために事務所に実際に訪問して情報を得ています。

彼らから会計事務所の内部情報(年齢構成や科目合格者の割合、残業の有無や担当する顧問先の数など)を教えてもらいながら転職活動を進めていけば、あなたの希望に合った税理士事務所を見つけることができますよ。

特に、税理士試験の勉強との両立を考えている方にとって「どういう事務所に入社するか?」は短期合格を目指す上で決定的に重要ですから、必ず面接を受ける前に転職サイトを使って情報リサーチをするようにしてください。

小規模な税理士事務所(こういう事務所でも良い環境の事務所はたくさんあります)の場合、ホームページをそもそも持っていなかったり、持っていたとしてもものすごくとぼしい情報しか公開していなかったりするので、転職サイトを使わないことにはリサーチしようにもしようがない…という状況も少なくありません。

面接などで実際に事務所を訪問する前に、職場の雰囲気や業務量、残業の量などを知っておきたい場合には、税理士事務所転職を専門にしている転職サイトを活用するようにしましょう。

>>私が実際に使った転職サイトはこちら(無料)

税理士事務所転職を目指すなら、大手の転職サイトは避ける

大手の転職サイトというのは、例えばリクナビとかマイナビとかいったサイトのことですね。

税理士事務所業界は転職事情がかなり特殊なので、こういった大手の人材紹介会社が運絵師ている転職サイトは避けたほうが良いです。

あなたにアドバイスをしてくれるはずのエージェントが、そもそも税理士事務所業界の事情についてよく理解していない…なんてことも少なくありません。

私が実際に使った大手サイトのエージェントは、税理士事務所への転職希望者のほとんどが税理士試験受験生であることすら知りませんでした。

「内定が出るのが最優先」という形で案件を紹介してくるので、入社した後のことの方が重要なこちらの立場としては、残念ながら「この人わかってないなあ…」という感想しかありませんでしたね。

税理士事務所への転職を目指している方、特に税理士試験勉強との両立が必須である方は、必ず税理士事務所を専門としている転職サイトを活用するようにしましょう。

まとめ

税理士事務所 転職

今回は、税理士試験の勉強をしながら税理士事務所で実務経験を積むことを考えている方向けに、仕事と試験の両立が可能かについて説明しました。

結論的には税理士事務所の仕事と税理士試験の両立は可能ですが、「両立が可能な事務所かどうか」は転職活動の時点で情報をきちんと見極める必要があります。

今すぐ転職する気がない人も、転職サイトへの登録だけはやっておいた方が良い理由

今すぐ転職する気がない人も、
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この記事を読んでいる方の中には、「いつかは転職したいと思っているけど、今すぐは転職するつもりはない」という方も多いでしょう。

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↓税理士を目指す方におすすめの転職サイトについてはこちらで紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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「自分の経歴や職歴って、転職市場でどういう評価をされているんだろう?」と気になる方の情報収集にも使えますよ。

↓今すぐ転職する気はない、できないという方も転職サイトには必ず登録しておきましょう。

税理士事務所の内部情報(職場の雰囲気や残業の有無、試験合格者の割合など)について正確な情報を知るためには、税理士事務所を専門にしている転職サイトを活用することは必須といえます。

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