- 会計事務所を入社してすぐ辞める理由は?
- 1年以内で辞める人の退職理由はどんなものが多い?
- 税理士業界は給料安すぎ?やっていけない?
会計事務所に未経験で転職したけれど、
思っていた働き方とまったく違った…。
↑こんなふうに感じている方は多いかもしれません。
実際、税理士業界はとても離職率が高いです。
3年以内に新人の半分以上は辞めていく…
というのが現実だと思いますよ。
ただ、この業界は転職を成功させやすい業界でもあります。
会計事務所は数ヶ月でも実務経験がある人は転職しやすいですし、
会計事務所から一般企業経理に転職という選択肢もあります。
この記事では、会計事務所をすぐ辞める人にあるあるな退職理由を紹介するとともに、
退職後のキャリアアップの考え方を解説します。
ぜひ参考にしてみて下さい。
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ブログ管理人
1985年生まれ。未経験ニートで会計事務所入社→月給16万円で地獄のような目にあう→何度か転職して年収600万円→会計事務所から経理に転職→現在は経理の管理職/2018年開始の当ブログも6年目突入!おかげさまで毎月1万人(累計34万人超)の方に読まれています。
会計事務所をすぐ辞める理由は?よくある退職理由5個
会計事務所をすぐ辞める人に多い退職理由としては、
↓以下のようなものが考えられます。
1. 給料が安すぎてやっていけない
会計事務所の中には、給料がものすごく安いところが少なくありません。
これはいわゆる「士業の事務所」ではあるあるなんですが、
雇用主と職員とが師匠と弟子みたいな関係になりがちなんです。
(いわゆる丁稚奉公=でっちぼうこうというやつですね)
雇っている側としては勉強させてあげている、
という意識がありますから、ものすごく安い給料でこきつかう…みたいなケースが少なくないんです。
もちろん、すべての会計事務所がこんなふうに低年収というわけではありませんよ。
未経験入社の場合、年収は300万円〜350万円程度が相場だと思いますが、
中には450万円〜などの高めの年収を設定している事務所もあります。
要は一般企業の転職と同じで、
良い条件で転職したいならしっかりと求人をしぼりこまないとダメってことですね。
「将来的には税理士として独立するつもりだから、
とりあえず会計事務所に入って修行できればいい」
↑みたいな感じで就活すると失敗するので気を付けて下さい。
>>ブラックで低年収な会計事務所で働きたくない人はこちらをご覧下さい
2. 仕事が激務すぎる
今どきの会計事務所って、いわゆる税理士業務だけが仕事の範囲ではなくなってきています。
(月次監査したり、申告書作成したり…以外の仕事が求められる)
特にコロナ禍において、国や地方自治体で新しい支援制度がいろいろ用意されるようになりました。
会計事務所のクライアントは中小企業経営者なので、こうした情報へのニーズは非常に高いんですね。
できたばかりの制度ですが、いろんな情報提供ができるように私たち職員は猛勉強が必要です。
関与先からの問い合わせに対応するために、一日中制度の情報収集に時間を費やし、手首が腱鞘炎になりました。
税理士という士業でありながら、ほぼサービス業。
これは止む無し。
でも、働く職員はサービス残業…。
これはナンセンス。
関与先に「コンプライアンスを守りましょう」と指導している会計事務所が労働基準法を守らないのは客観的に見て、オカシイと思いませんか。
税理士業界はサービス残業が当たり前だから、なんてこと未だに耳にしますが、今の時代「コンプライアンス重視」です。
当たり前にサービス残業、見なし残業手当さえつかない、そんな事務所は要注意ですよ。
3. 税理士試験との両立ができない
税理士試験は毎年8月。
年に1回のチャンスです。
受験をする人達は、この試験に合わせて有給を取り、勉強のラストスパートに入ります。
資格取得を目指している職員は、実務をこなしながら学校に通う人がほとんどです。
仕事が負担にならないように、担当関与先数を抑えるなどの配慮してくださる先生もいらっしゃいますね。
試験が目前に迫った時期に有給取得ができない事務所って…、今まで聞いたことはありません。
もしあなたが今勤めている会計事務所が試験前の有給取得さえ出来ないようなところなら、迷わず辞めてしまいましょう。
4. 所長税理士の人格破綻やパワハラ
この税理士業界もなかなかの高齢化社会…。
御年70歳を超える現役バリバリの先生なんて山ほどいます。
その先生方皆さんがそうではないのですが…、話がなかなか通じない、そしてなんども同じ話を繰り返される。
そんな経験ありませんか。
関与先の事業承継問題より、まずウチの事務所の事業承継なんだけどね…とアタマを抱える先生方が多いのも事実です。
そのしわ寄せが職員に来たりするわけですよ。
「この書類、君が作成したのか?なんでこうなってるのか説明してくれ」
「えっと…、先生の指示でこのような処理にしたんですよ。
この件については昨日もご報告したはずです。
」幹部クラスの人間であれば言えるんですが、新人のあなたがこんなこと言われたら…反論できるわけないじゃないですか。
もしあなたの事務所の所長税理士が高齢で、事業承継の体制が取られていないようなら、新人のあなたはすぐに辞められることをお勧めします。
5. 仕事を教えてくれない(なのにミスすると怒られる)
今お勤めの事務所にOJT(On-The-JobTraining 職場での実践を通じて業務知識を身に付けること)の体制はありますか。
未経験のあなたに雑用だけを押し付ける先輩しかいないような事務所は要注意です。
えっ、仕事は見て盗むもの?
経験不足なのは最初はみな同じなのですが何も教えないで、
「過去の資料を見ながらやってみて」
と言われたことありませんか。
それだけならまだしも、そこでミスが発覚するとなんと「あの子、仕事できないよね」といきなりレッテルを張られ、
所長税理士からも怒られるなんて終わってます。
やはり最低でも1年間は先輩がトレーナーとして付き、業務知識を身に付けていく必要があります。
OJTが事務所の体制として組み込まれているのかどうか、面接のときに確認するようにしましょう。
(追伸)給料安くて超激務な「ブラック事務所」で絶対に働きたくない人へ
- 税理士事務所ってどこも給料安すぎる…。
- 実務未経験で科目合格もなしだと搾取の対象って本当?
- 将来は税理士として独立目指すけど、今の年収はさすがにキツい…。
- 仕事が忙しすぎて税理士試験全滅…とか絶対避けたい。
- パワハラな所長税理士の下で丁稚奉公みたいに働きたくない…。
↑こんなふうに不満や不安を抱えている方、税理士志望者にはきっと多いと思います。
残念ながら、その不安が的中してしまうケースは少なくありません。
職員を「使い捨て部品」ぐらいにしか考えず、
安月給で搾取しまくるブラック事務所は2024年現在も普通に存在しています。
はっきり言って「令和のこの世の中で、いまだにこんなことやってるのか?」
みたいなブラックな事務所がたくさん存在しているのが現実です。
もちろん「税理士事務所のすべてがブラック」というわけではありませんが、
全体の2割は完全ブラック、
全体の6割はややブラック、
残りの2割だけがホワイト…
みたいな割合がリアルな実態でしょう。
(↓こんな感じ)
↑労働環境が良好な「ホワイト事務所」で働けているのは全体の2割の人だけ。
残りの8割の事務所職員は、ブラックな環境で苦しんでいる…というのが実際のところなんですね。
なぜ、こうなってしまうのか?ですが、理由は単純です。
税理士事務所ってどこもめちゃくちゃ小さな組織で、
しかも所長税理士のワンマン経営なので、
外からの批判にさらされることがないからです。
税理士事務所って、そのほとんどが「所長税理士合わせてスタッフ5名」みたいな感じの小さな組織です。
大企業の場合、ブラックなことやってたら新聞やテレビマスコミから批判されますよね。
でも、税理士事務所みたいに小さな組織が、
メディアに注目されることなんてほとんどないです。
一般企業のように株主と経営者が分離しているなんてこともありません。
基本的に「所長税理士=事務所のオーナー」なので、
ブラックなことやってても、誰からも批判されませんし、
労働組合みたいな「労働者の権利を守る組織」みたいなものもありません。
さらにいえば、ネット上でも「実際に事務所で働いた人たちの正直な口コミ」がめったに出てこないんです。
ただでさえ狭い業界な上に、所長税理士どうしの横のつながりが強いので、
自分の事務所の悪口をネットに書き込んだりすると、
すぐに気づかれてしまってヘタをすると業界にいづらくなる…。みたいなことすらあります。
みんな自分のキャリアを危険に冒してまで、ネットやSNSに口コミなんて書かないんですね。
こんなふうに、ブラック事務所を見分けるための情報が非常に少ないせいで、
まちがえてブラックな事務所に応募してしまう人が続出するんです。
しかも、完全ブラックな事務所ほど人を集めるのに必死ですから、
「うちはアットホームで家族的な雰囲気です!…」
みたいに求人サイトでアピールしたりするので、たちが悪いんですよね…。
ブラック事務所の求人を「最初から選択肢に入れない」ことが重要
これは税理士業界に限らずですが、
すでに志望業界が決まっている人は「業界専門の求人サイト」で求人を探すのが転職成功のコツです。
ブラック企業でも簡単に求人掲載できてしまうリ●ナビやハロワ、indeedとかとは違って、
業界専門サイトでは「最低限の年収や福利厚生条件を満たしているか?」が厳しくチェックされます。
そうしないと、求人数で勝負している大手リクナビに勝てないからです。
「うちは求人数ではリクナビには勝てませんけど、
求人の『質』ではリクナビなんかより圧倒的に良いものがありますよ」
↑みたいな感じで、ブラック事務所の求人をあらかじめ排除することで、質で勝負しているわけですね。
転職サイトの中にどんなに求人数がたくさんあっても、
当たり前ですが実際に働ける事務所は1つだけです。
すでに「税理士業界で働く」「将来は税理士として独立を目指す」とはっきり決めている人なら、
リクナビなどの一般向けサイトではなく、
税理士業界専門のサイトを使うのが鉄則ですよ。
↓税理士業界専門の転職サイトで、
最有力はヒュープロですね。
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税理士業界志望者はリク●ビやハロワ、indeedは使わない方が良い
私は、税理士業界で転職するなら、
リクナビやハロワ、indeedなど、
「一般向け求人サイト」は使わない方が良いと思ってます。
なぜかというと、登録されている求人の質があまりにも低すぎるからなんですね。
実際、私が1社目に入社した事務所は完全にブラック事務所だったんですが、
この事務所はハローワーク経由で応募しました。
(窓口の職員さんに「こちらは特におすすめですよ」と紹介されました…)
私も後から知ったんですが、ハローワークの相談員って、
彼ら自身が非正規職員だったりするんです。
はっきりいってけっこういい加減なんですよね…。
税理士業界への転職を検討している方は、
厳選された求人だけが掲載されている専門サイトを使いましょう。
リクナビやindeedと同じように完全無料で使えるサイトなので、こちらを使わない理由はないです。
(みんな知名度だけでリクナビを選び、失敗します)
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- 相続税申告の実務経験を積むことができる事務所求人
- 将来的に独立を目指すのもOKな事務所求人
なぜ「最大手のリ●ナビ」をおすすめしないのか?
転職サイトっていろんなところがありますよね。
リク●ビとかindeedの方が「学生時代の就活とかでも使ってなじみがあるし、Googleで検索したときに上の方に出てくるから安心」と思われる方も多いかもしれません。
ただ、個人的にはこういう転職サイトの選び方はおすすめしません。
リクナビとかindeedって、企業側が求人掲載をする料金が以上に安い上に、
ろくな審査もないのでブラックな事務所でも求人出し放題なんですよね…。
あと、税理士業界って採用側も応募側も、ニーズがかなり特殊です。
採用側(事務所側)は繁忙期と閑散期で採用の難易度をガラッと変えてきたりしますし、
応募側(私たち)も税理士受験生なので仕事と勉強の両立がマストだったり、
社会人から勉強スタートの人が多く、キャリアスタートの年齢が高めだったりと、
一般的な転職活動とは事情がかなり異なるケースが多いんです。
特に未経験者の方は、年収が極端に低い事務所(年収200万円代など)に応募しないように注意しないといけません。
実務経験者はともかく、業界的な年収相場をよく知らない未経験者を狙って、
「うちは勉強しながら働けますよ!(なので年収は低くても我慢してね!)」
みたいな感じで、極端に低い年収で募集をかけているブラックな事務所は本当に多いんです。
↓以下のいずれかに該当する人は、
税理士業界専門の転職サイトを使って求人を探すようにしましょう。
- 税理士試験との両立ができる事務所で働きたい人
- 毎年「1年に1科目」などのかたちで、着実に科目合格を積み重ねていきたい人
- 業界相場より低年収の事務所にまちがえて応募する愚を避けたい人
- 将来の独立を見すえて開業資金をちゃんと貯金していきたい人
- 税理士試験に失敗した場合に備えて、企業経理への転職という選択肢も検討している人
>>税理士業界専門の転職サイトで求人検索してみる
(メールアドレスの無料登録が必要です)
忙しくて今すぐは転職活動できない…という人へ
「転職したいけど、今すぐは転職活動は始められない。
ひょっとしたら今の勤務先に残るのがベストかもしれないし…。」
↑今の環境にいろいろ不満はあるけれど、
なんとなく不安で動けなくなっちゃってる方も多いでしょう。
転職活動なんて人生でそう何回もやることじゃないですし、
そのわりに人生に与える影響がデカくて不安になっちゃいますよね。
私自身もブラックで働いている時に経験したことなんですが、
今いる職場でストレスがマックスまで溜まると、
まじで何も行動する気がなくなるんですね。
転職って年齢的に若ければ若いほど有利なのが現実ですし、
精神的な疲労が溜まってくると人間って正常な判断が効かなくなってきます。
どんなに時間がなくて忙しい人も、
受動的に(受け身で)入ってくる状態にしておくことが大切です。
希望年収や勤務地などを転職サイト内で入力しておくと、
マッチする最新のおすすめ求人がメールが定期的に入ってきます。
↓ある日の私のメールボックスをお見せすると以下の画像のような感じ。
あらかじめ自分で入力した年収などの条件にマッチする求人が出たら、
最速でメール通知してくれるので見逃しがなくなります。
↑良さげな求人が見つかったらブックマーク保存しておきましょう。
これやっとくだけで、「どうしてもつらくなったら転職もある」という選択肢を持つことができます。
過労やストレスでぶっ倒れる前に行動を起こすことができますよ。
転職サイトは完全無料で情報リサーチに使えて、いつでも即解除できます。
変な電話連絡が来るようなこともないです。
無料で使えるものは徹底的に使い倒しましょう。
よくある質問と回答(Q&A)
転職サイトに関して、
あるあるな疑問とそれに対しての回答を載せておきます。
転職サイトは本当に無料?なぜ無料?
転職サイトは、企業や事務所が払う紹介手数料(広告料)で運営されています。
お金払ってるのは企業側だけなので、
私たち求職者側は最初から最後まで完全無料で使うことができますよ。
後からお金を請求されるとかはいっさいないので、安心して求人リサーチに使い倒しましょう。
転職サイトに登録したら電話セールスとかうるさくない?
転職サイトの登録は基本的にメールアドレスだけでできるので、
電話はかかってこないですね(相手はこちらの電話番号を知らない状態)
定期的に「こういう求人出てきましたけどどうですか?」みたいな連絡はくれますが、基本的にはメールオンリーです。
未経験資格なしでも応募できる事務所ってあるの?
これは実際に求人検索してみるのが早いかもしれませんが、
税理士事務所って未経験OK求人が意外に多いです。
ただ、リクナビとかハロワで探すと年収200万円台…みたいな、
完全ブラックな事務所もわんさか出てきたりするので、くれぐれも注意してください。
未経験無資格でも年収400万円以上の求人ぐらいなら、普通にたくさんありますよ。
複数の転職サイトを同時に使っても問題ない?
これはまったく問題ないです。
むしろ、たくさん使った方がいろんな求人に出会えるチャンスがひろがるので、2社〜3社ぐらいを使い回す方が良いでしょう。
転職サイトには無料のエージェントサービスがつくことが多いですが、
担当してくれるエージェントとの面談に進んだような場合には、
他社のエージェントからも話は聞いてますぐらいに教えてあげると親切かもしれませんね。
(求人リサーチのために転職サイトを使いたい用途の場合には、そもそもエージェントとのやり取りは発生しません)
最後の最後にお伝えしたいこと
↓仕事や転職で成功するために大事なのって、結局はこれです。
転職活動でもっとも重要なのは、能力やスキルより情報収集です。
具体的には、どの転職サイトを使うか?(リクナビなどの「一般向け」を使うか?税理士業界専門か?)で大きな差がつきます。
税理士業界は、能力的にとても優秀なのに、
転職活動のやり方がまずかったのが原因で、
ブラック事務所で働くことを余儀なくされている人…がものすごく多いです。
転職サイトへの登録なんて、実際には1分でできる作業です。
お金もかかりませんし、気に入らなければ即解除できるのでリスクなんて何もありません。
それでもやらない人はやらないですし、やる人はさくっととやります。
↓今から5年後に、あなたはどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、税理士試験もいつまでたっても科目合格ゼロ…。貯金もゼロ…。
- 働きながらスピーディに5科目合格達成。年収高めなので独立資金のめどもある程度ついている。あとは税理士としての実務能力を高めていくだけ…!
↑この前者は実は過去の私の姿そのもので、
今思うと「もっと早く行動しておけばよかった」と後悔しています。
この記事を読んでくださったあなたは、もちろん後者を目指してください。
いまどんな状況にいる人でも、
成功に向かって一歩踏み出すことは可能です。