- 経理は「残業が多い」というイメージがあるけど、実際のところはどうなの?
- 繁忙期や閑散期は具体的には何月?
- 会社の規模によって経理の仕事の忙しさは違う?
この記事では、経理の残業時間の実態について解説いたします。
これから経理に転職して働くことを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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ブログ管理人
1985年生まれ。未経験ニートで会計事務所入社→月給16万円で地獄のような目にあう→何度か転職して年収600万円→会計事務所から経理に転職→現在は経理の管理職/2018年開始の当ブログも6年目突入!おかげさまで毎月1万人(累計34万人超)の方に読まれています。
この記事の目次
経理の残業が多くなる2つのタイミング
↓結論から先にお伝えすると、経理の残業が増えるのは、以下の2つのタイミングです。
経理の残業が多い時期
- 毎月21日〜翌月10日ごろ
- 決算業務を行う月
実際に働く会社の規模によって多少の差がありますが、
おおむねこの2つの時期が残業の多く発生するタイミングと考えてまちがい無いでしょう。
経理の1ヶ月の仕事の流れ
↓経理の仕事は、毎月以下のような流れで業務が進んでいきます。
- 毎月10日〜20日ごろ(残業時間:少ない)
発生した取引を処理し、会計ソフトに入力していきます。証拠になる書類はファイリングなどを行っていきます。 - 毎月21日〜月末ごろ(残業時間:中程度)
会社の各部署と連絡を取りながら、1ヶ月分の会社の取引がすべて会計ソフトに入力されている状態を作ります。各部署の数値を締めるため、月末付近に発生した取引や棚卸の作業を行います。 - 翌月初〜10日ごろ(残業時間:多い)
先月に会計ソフトに入力した数値が正しいかチsェックし、1ヶ月分の帳簿を締めます。月次の試算表(会社の1ヶ月の成績表のようなもの)を作成し、経営者への報告などもこのタイミングで行います。これら一連の作業のことを月次決算と呼びます。
それぞれの時期に経理がどんな仕事をしているのか?を見ていきましょう。
毎月10日〜20日ごろの業務
会社がお金の発生するやりとりを行うたびに、経理はその処理を行います。
具体的には、取引先に対して請求書を送ったり、従業員のお給料を払ったりといった作業です。
また、これらの処理を行うたびに、会計帳簿である会計ソフトに取引内容を仕訳入力していきます。
会計ソフトの内容は実際の取引内容を正しく反映していなくてはなりませんから、証拠となる書類(領収書や請求書)の内容と1つずつ照合していきます。
また、経理は会社のお金を扱っている部署なので、社内のいろんな部署から「こういうときの処理はどうしたらいい?」と問い合わせがきます。
こうした作業の処理をしていきますが、月中はそれほど忙しくないのが一般的で、残業も少なめです。
毎月21日〜月末ごろの業務
どのような会社でも、基本的に月末というのは会社が行う取引が多くなります。
会社が取引を行うたびに経理はお金の処理をして会計ソフトに記録しないといけませんから、必然的に忙しくなります。
また、商品を仕入れて販売する会社や、製造業の会社では、商品の在庫がどのぐらいあるか?をチェックします(棚卸しといいます)
商品や材料がどのぐらい残っているかを実際に確認していきますので、かなり忙しい作業になります。
さらに、従業員の給与支払いも月末ごろになっている会社が多いです。
給与計算は天引きする税金や社会保険料の計算が必要ですので、従業員の多い会社ではかなり負担の大きい業務になります。
翌月初〜10日ごろの業務
先月分の会計データを集計し、月次決算を行います。
各部署の1ヶ月の数値をチェックし、月次の試算表を作成していきます。
試算表の他にも、各部署の損益状況をまとめたデータなどを補助資料として作成する会社もあります。
会社のルールで決められた報告日までに、経理部内の報告・社内での報告・役員への報告をする会社が多いですね。
期限の決まっている業務になりますので、状況によってはかなりの残業が発生することがあります。
↓私が働いている会社では、月初はおおむね以下のような感じで仕事が動いていきます。
- 1~2日目
各部署の数値検証(毎日3時間程度の残業) - 3~4日目
会社全体の損益確認と税金計算報告資料の作成(毎日4時間程度の残業) - 5日目
自社の役員への月次報告日 - 6日目〜10日目
正式に月次決算を完了。試算表データを元に金融機関などに報告。
私の会社では、経理の1ヶ月のトータル残業時間は30時間ほどです。
経理の1年間のスケジュール
↓経理はおおむね以下のようなスケジュールで1年間の仕事が動いていきます(3月末が決算日の会社の場合)
- 4月
翌月の決算業務に向けて準備を進めていきます。 - 5月
決算業務を行います。1年間でもっとも忙しいのがこの時期です。月末が税務申告の期限になります。 - 6月〜11月
通常業務です。 - 12月
従業員の税金計算を行う「年末調整」の業務を行います。従業員の数が多い会社ではかなり忙しくなることもあります。
経理の仕事は1年に1回行われる「決算業務」に向けてすべてが動いていきます。
決算業務というのは、1年間の取引をすべてチェックして会社の利益を計算し、税金の計算を行う作業のことです。
税金の申告は「決算日から2ヶ月以内」に行わないといけません。
例えば、3月末日が決算日の会社なら、5月末日までに税金の申告と納付が必要です。
(12月末日が決算日の会社なら、2月末日が期日になります)
そのため、3月決算の会社なら5月、12月決算の会社なら2月に決算業務を行うことになります。
上場企業の場合は四半期ごとに決算が必要
なお、上場企業の場合は四半期ごと(3ヶ月に1回ごと)に決算業務を行わなくてはなりません。
経理という仕事は基本的に会社の規模が大きくなるほど業務内容も高度になることを知っておきましょう。
(その分だけ専門知識が必要で、付加価値も高くなるので、お給料も高くなります)
↓私が実際に働いている会社での残業時間を参考までに載せておきます。
上場企業の年間スケジュール
- 四半期決算
3ヶ月ごと(4〜6月・7〜9月・10〜12月・1〜3月)の数値を取りまとめて、社内や親会社へ報告します。 - 中間決算
年度の中間(9月)に半期の数値を取りまとめて、社内や親会社へ報告します。また、前半期終了時の損益を確認し、後半期の経営戦略計画を練り直すための資料を作成します(毎月の残業時間+10時間程度) - 期末決算と来季の経営計画作成
1年間の総精算を行います(3月)期中の数値を取りまとめて、社内や親会社へ報告します。期末決算と同時に、2月中旬ごろから来期の経営計画を作成します。このあたりから期末決算報告終了(4月中旬)まで断続的に残業が発生します。
このほか、年1回の株主総会時に使用する資料作成(前年・前々年度の損益資料)、税務調査の当たり年は捜査官から指示のあった資料を用意するため残業が発生します(毎月の残業時間+15~20時間、場合によっては休日出勤もあり)
残業代の支給について
よほどのブラック企業でも無い限り、経理などの事務職の残業代は普通に支給されます。
残業が深夜に及ぶ場合や休日出勤分も割増で支給されます。
労働基準法により残業時間の上限は月45時間・年360時間が原則です。
ただし、フレックス制度(1日のうちコアタイム以外は月の残業時間を使用して始業時間・就業時間を短縮できる)を導入している会社もあります。
フレックス制度を導入している会社では、繁忙期にたくさん残業した分だけ、閑散期はゆったり働くといったことも可能です。
(追伸)労働環境が劣悪な「ブラック経理」で絶対働きたくない人へ
いま経理として働いている人も、これから働く人も、
労働環境が悲惨なブラック企業にまちがえて入社しないよう注意してください。
経理って入社する会社によって労働環境がぜんぜん違う仕事です。
自分の勤務先として選ぶ会社をまちがえてしまうと、
ブラックでつらい働き方になってしまうことがあるので注意してください。
例えば、スキルや学歴がまったく同じ人でも
↓こんなふうにスタート地点からすでに差がついてしまうことがあるんです。
(まさに天国と地獄…)
- ゼロから仕事を教えてもらえる環境で年収400万円でスタートな人。
- 何もわからない状態でいきなり現場に放り出され、しかも年収264万円でスタートする人…。
↓実際の求人をお見せするとこんな感じ。
どちらも未経験OKの求人なのに、
入社時の条件がまったく違いますよね。
↑あえて2つ目のしんどそうな求人(年収264万円〜…)
を選ぶ人はまずいないと思います。
同じ働くなら、お給料はちょっとでも高い方が良いに決まってますよね。
重要なのは、こうした差が
個人の能力の差によって生まれるわけではないことです。
例えば上の2つの求人はどちらも未経験者向けの求人ですが、
未経験者の場合、入社時の仕事の能力なんてみんなゼロで同じですからね。
(経理は実務経験で評価される職種です)
それなのに、入社時のお給料の金額がまったく違うのはなぜなのか?
これは「応募先の企業がきちんと利益を出しているか?」の違いです。
経理って営業マンみたいに個人の成績で給料が決まる職種ではないんですね。
あなたがどんなに優秀な人であったとしても、
勤務先の会社がもうかっていなかったらお給料は低くなります。
逆にいうと、能力的にあまり自信がない人であっても、
良い環境の企業に入ることができれば、
年収で差をつけることができるんですね。
経理はどういう会社を転職先に選ぶか?が、
決定的に重要であることを知っておいてください。
ブラック環境で働く経理は本当に悲惨…
私自身も経験があるのですが、
ブラックな職場で働く経理って本当に大変です。
ろくな新人研修も受けないままいきなり現場に出されて、
「仕事は先輩のマネをしながら覚えてね」
みたいなほったらかし教育をされる危険があります。
当然ながら、そんなかたちで仕事を覚えても、
身につくのは「その会社の中でだけ通用するスキル」だけです。
5年後にどんな差がついているか…。
って考えるとぞっとしますよね。
こういう会社ではしょっちゅう新人が辞めていくので、
「新人なんて育ててもすぐ辞めていくし…」
みたいに考えられているケースも多いです。
新人は使い捨て状態なので、当然ながらお給料も低いです。
逆に、業績の良いホワイト企業では、
未経験者をゼロから育てていくという意識があります。
業績が良いからこそ新人研修にも時間と労力をかけられますし、
未経験でもお給料が良いケースが多いんです。
経理志望者は「どこで求人を探すか?」が決定的に重要
同じ働くなら、しっかりお給料稼げて働きやすい環境でスタートしたいですよね。
まちがえてもハローワークとかで経理求人を探さないように注意してください。
学生の就活とは違うので、リクナビを使うのも避けましょう。
どんなに優秀でスキルが高くて性格の良い人であっても、
経理の求人を探す場所をまちがえてしまうと、
ブラック企業に入ってしまう可能性が高くなります。
逆にいうと、はっきり言ってあんまりスキルが高くない人でも、
ホワイトな職場で良いお給料をもらっているケースはたくさんあります。
転職活動をするときのちょっとしたコツ(求人を探す場所を変える)
を知ってるかどうか?だけで、
こんなふうに差がついてしまうのって理不尽でひどい感じがしますよね。
ですが、はっきりいって世の中なんてそんなもんです。
単に「知ってるか/知らないか」で差をつくことがたくさんあります。
こういうことって社会人やってたらいくらでもあることですから、
不公平だ…!なんて言ってても意味ないです。
(そういうのは政治家の仕事です)
まずはあなた自身が経理として転職を成功させましょう。
私のブログをここまでしっかり読んでくださる方には、
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今すぐは転職活動できない人へ
なんとなく今の環境に不満はあるし、
一生このままで良いなんてまったく思ってないけど
なかなか重い腰を上げられない…。
いま仕事している人もしていない人も、
↑毎日こんなふうに感じながら過ごしている人がほとんどだと思います。
転職活動なんて、はっきりいってめんどくさいですよね。
特に、条件の良い経理求人は人気ですから、
日常的にこまめに情報リサーチしておくことが大切です。
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自分が希望する条件にあった求人だけを
ピンポイントでピックアップしてくれるのでめっちゃ便利です。
情報ってたくさんありすぎても
ごちゃごちゃしてわけからなくなりますからね。
情報があふれている時代なので、
自分の求める情報を見つけるスキルが大事です。
同じ転職サイトを使っていても、
良い求人を上手に見つけられる人と、
見つけられない人の違いはこういうところでも出ますね。
(自分の希望条件をしっかりめに入力してるだけなんですが)
つねに「逃げ道」を確保しておくのが大切
経理求人専門の転職サイトで希望条件をしっかりめに入力しておき、
「ここいいかも…!」と気になる求人を見つけたら、
情報としてこまめにストック保存しておくようにしましょう。
手元に魅力的な求人がたくさんある状態を作っておくと、
いざ転職活動を始めるときに良いスタートを切ることができます。
また、日常的に転職サイトで求人リサーチするクセをつけておくと、
どうしても今の状態がつらくなったら転職もある
↑という「選択肢」を持てるのも重要ですね。
良い意味での逃げ道を確保できる感じです。
これって精神的にもかなり安定するんですね。
過労やストレスで倒れる前に早めの手を打つことができます。
転職サイトは完全無料で使えます。
いつでも利用やめられるのでリスクはゼロですよ。
↓年収などの条件の良い経理求人がたくさんあるので、
情報リサーチに徹底活用しましょう。
最後の最後にお伝えしたいこと
↑転職活動でも仕事でも、
成功する人の違いって結局はこれだと思うんですよね。
転職サイトへの登録って1分でできる作業です。
無料ですしいつでも解除できるのでリスクなんて何もありません。
変な連絡が来るようなこともありませんしね。
↓それでも、以下の2種類の人に分かれます。
- とりあえず今すぐ無料登録だけでもやっておいて求人検索を始めてみる人
- いつまでたっても何かと理由をつけてやらない人
これは転職活動だろうが仕事だろうが同じです。
(あなたのまわりにも2. みたいな人いませんか?)
ほんのちょっとの行動の差ですが、
理想の働き方に近づける人と、
いつまでたっても職場の文句ばかり言っている人とで違いが生じるのはこういうところです。
↓今から1年後に、あなたはこのどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、
雑用ばかりさせられる職場で年齢だけを重ねていく…。 - やりがいがあり、給料の高い仕事で人間関係も良好。
ワークライフバランス型の職場でプライベートも充実。
-
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