経理はすべての会社で必要な仕事ですが、
中でもメーカー企業の経理はかなり特殊な仕事をしています。
この記事では、メーカー企業で働く経理の仕事の特徴について解説します。
経理として転職活動を検討している人は参考にしてみてください。
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ブログ管理人
1985年生まれ。未経験ニートで会計事務所入社→月給16万円で地獄のような目にあう→何度か転職して年収600万円→会計事務所から経理に転職→現在は経理の管理職/2018年開始の当ブログも6年目突入!おかげさまで毎月1万人(累計34万人超)の方に読まれています。
この記事の目次
メーカー経理とその他の経理の比較
メーカー経理とその他の経理では、具体的にどのような違いがあるでしょうか。
1.仕事内容の違いと、2.求められるスキルの違いに分けて解説します。
1.仕事内容の違い
製造業であるメーカーの経理は、小売業などの直接売の経理とは大きく異なります。
資金繰りなど財務や入出金などの日常経理は共通していますが、大きく異なるのは扱う製品の性質です。
小売業では仕入れた商品原価が売上原価に相当しますが、製造業の場合は原材料を購入して自社で製造したものを売ることで利益を得ます。
つまり、製造過程の全額の計算が必要になり、この方法を「原価計算」といいます。
メーカー経理では工場で発生した費用などを全て管理する必要があるため、より高度な知識とスキルが求められます。
2.求められるスキルの違い
商品が出来上がるまでの過程で発生した費用(=製造原価)を、
1つの製品ごとに細かく算定することを原価計算といいます。
原価計算担当の仕事内容は、製造原価報告書を作成し、企業の利益計画に必要な情報を提供することが目的です。
日商簿記2級で工業簿記を勉強しますが、メーカー経理ではこの内容がとても重要ということですね。
日商簿記2級の範囲で学習する工業簿記では、原価計算の基礎を学ぶことができます。
メーカー企業の経理ならではのやりがい
原価計算がわかる経理スタッフがいると、企業はさまざまな情報を得ることができます。
(経営者はその情報に基づいて経営の意思決定を行います)
経理担当者として、原価計算を通じて経営指針策定の一端を担えることは、大きなやりがいを与えてくれます。
例えば製品原価を把握すれば、目的の利益に達するにはいくらで製品を販売すれば良いか分かり、営業の目安になります。
また製造部門にとっても、原価削減に向けたコスト管理の判断材料となります。
将来的にも、数字の専門家として見解を求められる程信頼されたり、
キャリアアップして経営企画を目指したりするのにも大変有用な経験を得られます。
メーカー経理の給与水準
メーカー経理はスキルによって大まかに給与水準が決まっているのも特徴です。
(つまり、キャリアアップの道のりが明快です)
まず、新入社員や若手社員、経理補助などの事務職で求められるスキルは伝票起票や仕訳、経費精算、小口資金管理などの日常業務です。
これらの業務の担当ではおよそ年収300〜400万相当になります。
管理会計(原価計算・財務分析)のスキルを得て、固定資産管理や連結決算を任されたとします。
この場合、500万程度になり100万程上がります。
さらに税務調査対応、申告書作成などの税務業務、内部統制整備などマルチなスキルが身についた場合600万以上、メンバーマネジメント・銀行との折衝等を行うと700万以上になります。
海外子会社管理等の業務に当たるにはTOEIC800点以上や中国語スキルが重視されます。
1,000万以上を目指すにはIFRS会計知識や海外赴任経験・国内外のM&A従事経験なども必要になってくるでしょう。
また、予算管理の経験があれば経営企画に挑戦することも可能です。
新規事業支援、予算・利益計画の策定・損益分析など、専門的かつ高度な業務に携われるのが経営企画の魅力です。
このポジションでは最低でも500万以上、MBAや公認会計士の資格があれば800万程を目指すことができるでしょう。
以上を目安に考えていただければ良いですが、企業により給与水準は様々な為、スキルに適切な給与を満たしているか判断することが大切だといえます。
(追伸)労働環境が劣悪な「ブラック経理」で絶対働きたくない人へ
いま経理として働いている人も、これから働く人も、
労働環境が悲惨なブラック企業にまちがえて入社しないよう注意してください。
経理って入社する会社によって労働環境がぜんぜん違う仕事です。
自分の勤務先として選ぶ会社をまちがえてしまうと、
ブラックでつらい働き方になってしまうことがあるので注意してください。
例えば、スキルや学歴がまったく同じ人でも
↓こんなふうにスタート地点からすでに差がついてしまうことがあるんです。
(まさに天国と地獄…)
- ゼロから仕事を教えてもらえる環境で年収400万円でスタートな人。
- 何もわからない状態でいきなり現場に放り出され、しかも年収264万円でスタートする人…。
↓実際の求人をお見せするとこんな感じ。
どちらも未経験OKの求人なのに、
入社時の条件がまったく違いますよね。
↑あえて2つ目のしんどそうな求人(年収264万円〜…)
を選ぶ人はまずいないと思います。
同じ働くなら、お給料はちょっとでも高い方が良いに決まってますよね。
重要なのは、こうした差が
個人の能力の差によって生まれるわけではないことです。
例えば上の2つの求人はどちらも未経験者向けの求人ですが、
未経験者の場合、入社時の仕事の能力なんてみんなゼロで同じですからね。
(経理は実務経験で評価される職種です)
それなのに、入社時のお給料の金額がまったく違うのはなぜなのか?
これは「応募先の企業がきちんと利益を出しているか?」の違いです。
経理って営業マンみたいに個人の成績で給料が決まる職種ではないんですね。
あなたがどんなに優秀な人であったとしても、
勤務先の会社がもうかっていなかったらお給料は低くなります。
逆にいうと、能力的にあまり自信がない人であっても、
良い環境の企業に入ることができれば、
年収で差をつけることができるんですね。
経理はどういう会社を転職先に選ぶか?が、
決定的に重要であることを知っておいてください。
ブラック環境で働く経理は本当に悲惨…
私自身も経験があるのですが、
ブラックな職場で働く経理って本当に大変です。
ろくな新人研修も受けないままいきなり現場に出されて、
「仕事は先輩のマネをしながら覚えてね」
みたいなほったらかし教育をされる危険があります。
当然ながら、そんなかたちで仕事を覚えても、
身につくのは「その会社の中でだけ通用するスキル」だけです。
5年後にどんな差がついているか…。
って考えるとぞっとしますよね。
こういう会社ではしょっちゅう新人が辞めていくので、
「新人なんて育ててもすぐ辞めていくし…」
みたいに考えられているケースも多いです。
新人は使い捨て状態なので、当然ながらお給料も低いです。
逆に、業績の良いホワイト企業では、
未経験者をゼロから育てていくという意識があります。
業績が良いからこそ新人研修にも時間と労力をかけられますし、
未経験でもお給料が良いケースが多いんです。
経理志望者は「どこで求人を探すか?」が決定的に重要
同じ働くなら、しっかりお給料稼げて働きやすい環境でスタートしたいですよね。
まちがえてもハローワークとかで経理求人を探さないように注意してください。
学生の就活とは違うので、リクナビを使うのも避けましょう。
どんなに優秀でスキルが高くて性格の良い人であっても、
経理の求人を探す場所をまちがえてしまうと、
ブラック企業に入ってしまう可能性が高くなります。
逆にいうと、はっきり言ってあんまりスキルが高くない人でも、
ホワイトな職場で良いお給料をもらっているケースはたくさんあります。
転職活動をするときのちょっとしたコツ(求人を探す場所を変える)
を知ってるかどうか?だけで、
こんなふうに差がついてしまうのって理不尽でひどい感じがしますよね。
ですが、はっきりいって世の中なんてそんなもんです。
単に「知ってるか/知らないか」で差をつくことがたくさんあります。
こういうことって社会人やってたらいくらでもあることですから、
不公平だ…!なんて言ってても意味ないです。
(そういうのは政治家の仕事です)
まずはあなた自身が経理として転職を成功させましょう。
私のブログをここまでしっかり読んでくださる方には、
↓ぜひ良い条件で経理への転職を成功させてください。
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今すぐは転職活動できない人へ
なんとなく今の環境に不満はあるし、
一生このままで良いなんてまったく思ってないけど
なかなか重い腰を上げられない…。
いま仕事している人もしていない人も、
↑毎日こんなふうに感じながら過ごしている人がほとんどだと思います。
転職活動なんて、はっきりいってめんどくさいですよね。
特に、条件の良い経理求人は人気ですから、
日常的にこまめに情報リサーチしておくことが大切です。
経理求人専門の転職サイトで年収や勤務地などの条件を入力しておくと、
マッチする求人が出るたびに自動でメール通知してもらえるので活用しましょう。
↓こんな感じでメールが届きます。
自分が希望する条件にあった求人だけを
ピンポイントでピックアップしてくれるのでめっちゃ便利です。
情報ってたくさんありすぎても
ごちゃごちゃしてわけからなくなりますからね。
情報があふれている時代なので、
自分の求める情報を見つけるスキルが大事です。
同じ転職サイトを使っていても、
良い求人を上手に見つけられる人と、
見つけられない人の違いはこういうところでも出ますね。
(自分の希望条件をしっかりめに入力してるだけなんですが)
つねに「逃げ道」を確保しておくのが大切
経理求人専門の転職サイトで希望条件をしっかりめに入力しておき、
「ここいいかも…!」と気になる求人を見つけたら、
情報としてこまめにストック保存しておくようにしましょう。
手元に魅力的な求人がたくさんある状態を作っておくと、
いざ転職活動を始めるときに良いスタートを切ることができます。
また、日常的に転職サイトで求人リサーチするクセをつけておくと、
どうしても今の状態がつらくなったら転職もある
↑という「選択肢」を持てるのも重要ですね。
良い意味での逃げ道を確保できる感じです。
これって精神的にもかなり安定するんですね。
過労やストレスで倒れる前に早めの手を打つことができます。
転職サイトは完全無料で使えます。
いつでも利用やめられるのでリスクはゼロですよ。
↓年収などの条件の良い経理求人がたくさんあるので、
情報リサーチに徹底活用しましょう。
最後の最後にお伝えしたいこと
↑転職活動でも仕事でも、
成功する人の違いって結局はこれだと思うんですよね。
転職サイトへの登録って1分でできる作業です。
無料ですしいつでも解除できるのでリスクなんて何もありません。
変な連絡が来るようなこともありませんしね。
↓それでも、以下の2種類の人に分かれます。
- とりあえず今すぐ無料登録だけでもやっておいて求人検索を始めてみる人
- いつまでたっても何かと理由をつけてやらない人
これは転職活動だろうが仕事だろうが同じです。
(あなたのまわりにも2. みたいな人いませんか?)
ほんのちょっとの行動の差ですが、
理想の働き方に近づける人と、
いつまでたっても職場の文句ばかり言っている人とで違いが生じるのはこういうところです。
↓今から1年後に、あなたはこのどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、
雑用ばかりさせられる職場で年齢だけを重ねていく…。 - やりがいがあり、給料の高い仕事で人間関係も良好。
ワークライフバランス型の職場でプライベートも充実。
-
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まとめ
今回は、メーカー企業で働く経理の仕事内容の特徴について解説いたしました。
メーカー企業では管理会計の知識がとても重視されますので、ご自身に適性があるかどうか判断してみてください。