
(税理士事務所の仕事に向いていない性格とは?)
税理士事務所で働くというと「数学が得意で、性格的にも几帳面(きちょうめん)な人じゃないと向いてない」と思われる方が多いかもしれません。
確かに、税理士事務所の職員は会計や税金の専門家ですから、数字なんか見るのも嫌…という人が向いてないのは事実でしょう。
ただ、実際に働いていると長くこの仕事を続けられている人(結果を出し続けている人)は必ずしも一般のイメージとは違うように思います。
今回は、税理士事務所に向いてない性格や向いてる性格、求められる仕事の能力について解説いたします。
税理士事務所に向いてない性格は?
個人的には、数字の得意不得意よりも「お客さんとのコミュニケーションをしっかりとれる人か」の方が大事だと思います。
というのも、税理士事務所の職員が日常的に仕事のやり取りをする相手は中小企業の社長さんなんですね。
中小企業の社長さんというと、一般的なイメージの通り「変わった人(めっちゃ失礼ですが…)」が多いです。
よく言えば人なつっこくてノリが良く、バリバリ情熱的に仕事をこなす人が多いです。
逆に悪く言うと、お調子者な人やそのときどきで気分が変わりやすい人が多いのが実際のところですね。
普段から現場で従業員などに指示を出す立場で働いている人たちですから、言葉の表現などが多少横柄に感じることもあるでしょう。
なので、人とコミュニケーションが苦手な内気なタイプの人は最初はちょっと面食らうかもしれませんね(いわゆる「コミュ障」までいくとかなり難しいかもしれません)
20代前半でも「先生」と呼ばれる仕事
ただ、税理士事務所の職員は顧問先に行くと「先生」のあつかいです(税理士資格を持っているかいないかは関係ありません)
例えばあなたが20代前半の方であったとしても、顧問先に行くと「~先生」と呼ばれて一目置かれる存在ですから、仕事がやりにくいということはないでしょう。
ただ、相手も先生としてこちらに接してくる以上、簡単な計算間違いや初歩的なミスというのは信頼関係を維持するためにも絶対に避けなくてはなりません。
そのため、自身をもって得意先を訪問できるようになるまで数か月~半年間ぐらいは事務所内部での内勤の仕事からスタートする税理士事務所も少なくないですね。
仕事を1人でため込むタイプは向いてない?
税理士事務所の仕事というのは、非常に責任が重い仕事です。
税理士事務所の業務の結果として出てくる月次試算表のデータや、資金繰りに関する資料は顧問先の経営者にとっては経営のかじ取りをしていくうえで「地図」のような存在です。
また、さまざまな節税対策や税務申告、税務調査への立ち合いや経営者への生命保険加入の指導など、重要な仕事がたくさんあります。
当然、一つ一つの仕事をこなしていくうえでプレッシャーを感じることは多々あるというのが実際のところです。
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責任感が強すぎる性格の人も注意
なので、責任感が強いタイプの人であることが必要ですが、これが行き過ぎてなんでも自分で抱え込みすぎてしまい、ストレスをためこんでしまう人は「もたない…」と感じてしまうことも少なくないでしょう。
実際、私が税理士事務所で働いてきた中で、ものすごくまじめな人が挫折してしまうパターンはよく見かけました。
ポイントとしては仕事を自分のところでためこまないことです。
自分が担当する顧問先の重要な問題を処理する必要がある税理士事務所の職員とはいえ、勤務職員である以上はサラリーマンです。
不安に感じることや、判断に迷ったときには自分のボスである所長税理士にこまめに相談しましょう。
営業経験者は税理士事務所に向いている
これは個人的な体験談からいえるのですが、別の業界で営業マンとしての経験がある人は税理士事務所では歓迎される傾向があります。
中小企業経営者というのは多くの場合は営業経験者からたたき上げで独立している人が多いですから、営業マンをやっていた時代の話などをすると共感してもらえることが多いですね。
↓そういう意味で、社会人経験が豊富な方は税理士事務所の採用でも有利になる可能性があります。
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私自身、税理士事務所に入る前にはとある金融機関で飛び込みの営業をやっていたのですが、相手とも通じ合う部分が多くあって信頼関係を築くのに一役買っている部分はあると思います。
採用活動を行う税理士事務所側としても、どちらかというと内気な人が多い応募者の中で、営業経験のある人というのはキラリと輝く存在でもあります。
税理士事務所に転職したいけど、営業マンの経験しかない自分でも採用されるのかな?と不安に感じている方は、ぜひ挑戦してみると良いと思いますよ。