
(建設業経理士1級に合格するメリットとは?時間と労力かけて勉強する価値はある?)
- 建設業経理士1級って取得するメリットある?
- 時間と労力をかけて勉強するのに見合ったリターンはある?コスパは高い?
- 合格者が有利になるのはやっぱり建設業界の経理事務求人?他の選択肢は?
建設業界の会社で働く経理にとって、建設業経理士1級の資格は気になる資格ですよね。
(場合によっては日商簿記より魅力的に見えたりする)
私自身は建設業経理士2級を取得したのですが、実際に2級を取得してみて「1級を持っている人は強い」とより実感するようになりました。
建設業界で転職で有利になるのはまちがいないですし、何よりも社内で重宝されますからね。
この記事では、建設業経理士1級に合格することのメリットやデメリットについて解説しています。
建設業界で働いている/これから働く経理事務の方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を書いた人
福岡の建設会社で経理勤務8年目の30代男です。未経験入社した会社で経理事務として働きながら日商簿記2級と建設業経理士2級を取得しました(1級は勉強中です。次回の試験で合格するぞ!)建設業企業で働く経理の仕事内容について、良いところ/悪いところ両方書いていきます。
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ブログ管理人
1985年生まれ。未経験ニートで会計事務所入社→月給16万円で地獄のような目にあう→何度か転職して年収600万円→会計事務所から経理に転職→現在は経理の管理職/2018年開始の当ブログも6年目突入!おかげさまで毎月1万人(累計34万人超)の方に読まれています。
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この記事の目次
建設業経理士1級のメリット=建設業界への転職で有利

(建設業経理士1級の資格を持っていると建設業界での転職に有利です)
建設業経理士1級のメリットは、ずばり「建設業界で経理として転職する際に有利になること」です。
なぜ建設業経理士1級を持っている人は、建設業界へ転職する時に有利なのかというと、
「建設業経理士1級合格者が所属している企業は、役所や取引先からの評価が高まるから」です。
具体的には、建設業企業は「経営審査」という仕事を受注するために絶対にクリアしないといけないハードルがあるのですが、
建設業経理士1級合格者が社内にいるとプラス評価になるんですね。
(これ、地味なんですが建設業の会社にとってめっちゃ重要)
建設業経理士1級合格者がいると「経営審査」で加点されるってどういうこと?
また、建設業経理士2級以上所持者が社内にいると経営審査にて加点されます。
経営審査とは「経営事項審査」のことで、
建設業許可を受けている企業は毎年1回受けなければなりません。
経営審査を受けることで企業が点数評価され、
その点数を基に官公庁工事の入札指名の申請が可能になります。
多くの建設業では公共工事を受注することは、売上に非常に大きく影響することですので
できるだけ高い点数が欲しいのです。
ここで注目して頂きたいのが、経理士自体の加点数は低いのですが
全業種において加点になるので多業種の許可がある企業にとっては全体的に上がるのです!
ここが建設業における建設業経理士が重宝される大きな理由になります。
>>経理で転職する人が絶対に知っておくべき「たった1つのこと」がこれ
建設業経理はかなり特殊(経理ベテランでもよくわかっていない人が多い)
建設業界の経理は一般経理と違い、建設業界ゆえの特殊さがあります。
具体的な例で言えば、建設業では工期が長い工事が多く、
その場合「未成工事支出金」や「未成工事受入金」など、
一般の勘定科目とは違う仕訳方法で行われます。
その他にも「建設業界の経理独特のルール」がいろいろあって、経理を長年やってきたベテランの方でも、戸惑うことも多々あるんですね。
建設業経理士取得者は知識としてすでに建設業経理を理解していると認識してもらえるのは大きなメリットと言えるでしょう。
建設業経理がわかる人へのニーズは高い(年収例)
また、建設業経理士1級取得者は「建設業界における経理のプロフェッショナル」と認められますので転職でも有利になります。
建設業経理のニーズは高く一般経理よりも好条件な場合も多いです。
資格取得と建設業界で実務経験5年以上あれば、管理職として転職も可能です。
↓年収もおおよそ600〜750万円ほどの高年収も見込めるでしょう。
建設業経理士1級を目指すなら、建設業界でしっかりと経理の実務経験を積むことも意識しましょう。
経理の実務経験者として、上記のような幹部候補の求人を狙っていけば、高年収でのキャリアアップを狙えます。
建設業経理士1級を目指すならダブルライセンスでさらに評価を高めよう
建設業経理と併せて取得するとさらにアピールできる資格もあります。
具体的には「中小企業診断士」が良いでしょう。
中小企業診断士とは、中小企業の安定的な成長や健全経営のために企業を診断し的確な助言を行う、いわゆる中小企業経営の専門家です。
建設業界を見渡してみると、建設業界は中小企業で成り立っていることが分かります。
中小企業診断士と建設業経理士のダブルライセンスがあれば、
建設業界における中小企業の経営・財務のプロフェッショナルとして企業全体に関わる視野の大きな仕事をすることができますよ。
ただし、いわゆる「資格マニア」になっていはいけません。
↓経理が年収を上げていくために超重要な「経理の転職成功のコツ」についてはこちらの記事で解説しています。

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経理の年収が低い理由は?給料安い・稼げない状態から年収上げる方法
「経理として働いているけど年収が低いのが悩み…。経理が高年収になるためには何をどうすればいい?」この記事では、経理として働く人が年収を上げるための具体的な方法を解説しています。よくある勘違いですが、経理が高年収になるために必要なのは資格の取得ではありません。ぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
↑経理は営業マンとかとは「評価のされ方」が違います。
このコツを知っているかどうかで年収がかなり変わってきますよ。
建設業経理士1級のデメリット

(建設業経理士1級目指して勉強することのデメリットとは?)
建設業経理士1級を取得するメリットについて書いてきましたが、実はデメリットもあります。
1. 資格取得までがかなり大変
何といっても建設業経理士1級取得は難易度がかなり高く、勉強に相応の労力が必要になります。
建設業経理士1級は3科目合格しなければ取得できません。
また、1科目合格後5年以内に他の2科目も合格しないと、
最初の科目の合格は取り消されることになります。
働きながら勉強する人にとって、これはかなり負担が大きいんですね。
>>経理で転職する人が絶対に知っておくべき「たった1つのこと」がこれ
2. 建設業界以外での転職ではアピールにつながりにくい
建設業経理士の資格は、建設業界の経理として転職する場合にはかなりの威力を発揮します。
その一方で、建設業以外の業界で転職する場合にはそこまで評価されないのがデメリットです。
(採用企業の人事担当者が価値をよく理解していないケースもある)
建設業経理士の勉強をこれからスタートする人は、まずは2級まで取得を目指しましょう。
2級までの勉強をやってみて「勉強内容が自分に合っている・やりがいがある」と感じるなら、そこからさらに1級を目指してみるのが良いと思います。
建設業経理士の勉強をする人は、なんらかのかたちで建設業界にかかわっている人が多いでしょう。
会社から取得するように言われている人も多いと思います。
もし「合わないな…」と感じるようなら、別の資格の勉強にシフトするのもありだと思います。
例えば、日商簿記であったりファイナンシャルプランナーも良い選択と言えます。
日商簿記なら建設業に限らず、経理業務ならどの仕事においても必要な資格なので、最低でも2級までは取得することが望ましいでしょう。
ファイナンシャルプランナー資格もお金と保険について学べるので、経理以外でも活躍の場は広がります。
1級合格までは長い道のりになるので、本当にそこに至るまでの時間と労力をかける価値があるのか?を見極めることが大切です。
ずっと建設業界で生きていくならもちろんその価値はありますが、そうでないならコスパに見合わないかもしれません。
同じ時間と労力をかけて資格の勉強をするなら、経理としての年収やキャリアアップに直結する目標を設定する方が良いですからね。
経理が年収を上げるために重要なのは実務経験
1級を取得したとしても急激に年収が上がるわけではありません。
建設業経理に限らずですが、経理という仕事は実務経験の有無が年収に大きく影響します。
資格を持っていることは「スタートラインに立ちやすい」ということであって、それ以上でもそれ以下でもありません。
建設業経理士の資格を活かして転職するのであれば、
建設業界で経理としてどのような実務経験を積んできたのか?とからめて自己PRにつなげていくことが大切になります。
【※注意】ブラック企業で働く経理の労働環境は悲惨すぎる

(経理はブラックな職場も多いので注意やで)
まったく同じ年齢・同じ職歴・同じスキルの経理経験者でも、
↓この2種類の人がいるのが現実です。
- ホワイト企業で、繁忙期でも定時退社・高年収で働いてる経理と、
- ブラック企業で、限界ギリギリまで搾取されてるのに低年収な経理…
私自身、初めて入社した経理がガチのブラック企業で大変な思いをしました。
(繁忙期は毎日終電ギリギリまで働いても月給手取り20万円ちょっとしかなかった)
経理って所属する会社によって労働環境がぜんぜん違う仕事なんですよね。
入社する会社をまちがえると、
ブラックな働き方になってしまいがちなので注意して下さい。
転職活動では情報リサーチの段階から、
ブラック企業の求人を候補に入れないことが大切です。

経理として転職成功したい人は、
経理専門の転職サイトで求人を探すのが良いですよ。
経理の求人だけを専門で扱っているサイトなので、
↓年収や福利厚生などの条件が良いホワイト求人の候補を
たくさん見つけることができます。
なお、経理未経験者についてもこれは同じです。
スキルや学歴がまったく同じ未経験者でも、
↓こんなふうにスタート地点が分かれてしまうことがあるんです。
(まさに天国と地獄…)

- ゼロから仕事を教えてもらえる環境で年収400万円でスタートな人。
- 何もわからない状態でいきなり現場に放り出され、しかも年収264万円でスタートする人…。
↓実際の求人をお見せするとこんな感じですね。
どちらも未経験OKの求人なのに、
入社時の年収条件がまったく違います。
↑あえて2つ目の求人(年収264万円〜…)を選ぶ人はまずいないと思います。
同じ未経験スタートなら、お給料はちょっとでも高い方が良いに決まってますよね。
重要なのは、こうした差が能力の差によって生まれるわけではないことです。
未経験者の場合、当たり前ですが入社時の仕事の能力はみんなゼロです。
(経理は実務経験で評価される職種)
それなのに、入社時のお給料の金額がまったく違うのはなぜなのか?
これは「応募先の企業がもうかっているか?もうかっていないか?」でほぼ決まります。
あなたがどんなに優秀な人であったとしても、
勤務先の会社がもうかっていなかったらお給料は低くなります。
逆にいうと、能力的にあまり自信がない人であっても、
良い環境の企業に入ることができれば、
年収で差をつけることができるんですね。

特に、経理は自分の営業成績などでお給料が決まる職種ではないので、
勤務先の会社の業績によって年収額がほぼ決まります。
経理はどういう会社を転職先に選ぶか?が決定的に重要であることを知っておいてください。
転職サイトは今すぐ転職するかどうかわからない人も使えます。
いまは情報リサーチの段階の人も、
↓サイト内で希望条件を入力しておくと、
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ホワイト企業の経理求人を見落とすことがなくなります。
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などなど、好条件人が多数ありますよ。
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経理転職には「経理専門の転職サイト」を使おう

(経理経験者は「経理専門の転職サイト」を使いましょう)
現在、ほとんどの人が転職サイトを使って求人探しをすると思います。
(さすがに今どきハローワーク使う人は少ない)
ただこの転職サイトには大きく分けて
↓以下の2種類があることを知っておいて下さい。

- 専門職向けの転職サイト
経理・人事・法務など専門性の高い求人のみをあつかう転職サイト。
求人数そのものは一般向けサイトより少ないが、
求人の質が圧倒的に高い。 - 一般向けの転職サイト
営業マンや総務など、いわば「万人向け」の転職サイト。
求人の数は多い一方で、年収などの質では劣る。
テレビCMとかでよく見かけるのはこちら(リクナビが代表例)
↑どちらも無料で使えるものですが、
経理に転職するなら必ず、1. 専門職向けの転職サイトを使うようにしましょう。
転職活動で一番大切なのはどうやって質の高い求人を探すか?です。
ここをまちがえてしまうと、
どんなに優秀な人でも転職失敗の可能性が高くなります。
ほとんどの人が
- なんとなく名前を聞いたことあるから…
- 学生時代の就活にも使ったし…
↑という感じで適当にリクナビなどで仕事を探してしまいます。

営業マン向けの求人とかならそれでもまあいいんですが、
専門職である経理はこういう探し方をしない方が良いです。
逆にいえば、経理専門の転職サイトをメインで使うだけで、
情報リサーチでライバルに大きな差をつけることができるわけですね。
経理専門の転職サイトでは、
↓例えば以下のような求人を見つけることができますよ。

実務経験者向け
- 年収600万円スタートの実務経験者むけ経理求人
- 決算前の繁忙期も残業なしなどワークライフバランス型の経理求人
- 将来の管理職候補として入社できる経理求人
- 誰もが名前を聞いたことがある超大手企業の経理求人
- 会計事務所から経理へのキャリアチェンジ歓迎の経理求人
- IPO準備業務の経験を積むことができる経理求人
- CFO直下のポジションで働ける経理求人
未経験者むけの求人では、
↓以下のような求人をたくさん見つけることができます。

未経験者向け
- 未経験でも年収400万円〜のホワイト企業求人
- 在宅リモートワークOKのワークライフバランス求人
- ゼロから仕事を教えてもらえる環境の求人
- 誰もが名前を知る業界トップ企業の経理未経験者むけ求人

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↑この希望条件入力をきちんとやらない人が結構多いんです。
転職で成功する人と、失敗する人で差がつくのって
こういうところなのかもしれません。

仕事のストレスや疲労が限界にまで達すると、
転職サイトに登録する気力すらなくなるものです。
あらかじめ転職サイトに希望条件をしっかり入力しておき、
日常的に最新求人をチェックするくせをつけましょう。
転職サイトを使って普段から求人リサーチをやっておくと、
どうしても今の職場がきつくなったら転職もある
という選択肢を持てて、
過労で倒れたりする前に転職という対策を打てます。
転職サイトは無料で使えていつでも利用を止めることができます。
変な電話連絡とかもないのでリスクはゼロですよ。
(今すぐは転職する気がない人も情報リサーチに使えます)

最後の最後にお伝えしたいこと
転職にしても仕事にしても、
↓成功する人って結局はこれなんですよね。


(個人的に衝撃を受けた本です)
転職活動を成功させるためもっとも重要なのは情報リサーチです。
経理で働くなら経理職専門の転職サイトを活用しましょう。
転職サイトへの登録って3分でできる作業です。
無料ですしいつでも解除できるのでリスクなんて何もありません。
変な連絡が来るようなこともありませんしね。
それでも、こういうかんたんな作業ですら
↓以下の2種類の人に分かれます。

- とりあえず今すぐやっておく人
- いつまでたっても何かと理由をつけてやらない人
これは転職活動だろうが仕事だろうが同じです。
(あなたのまわりにも2. みたいな人いませんか?)
ほんのちょっとの行動の差ですが、
理想の働き方に近づける人と、
いつまでたっても職場の文句ばかり言っている人とで違いが生じるのはこういうところなんですね。
↓今から1年後に、あなたはこのどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、
雑用ばかりさせられる職場で年齢だけを重ねていく…。 - やりがいがあり、給料の高い仕事で人間関係も良好。
ワークライフバランス型の職場でプライベートも充実。
↑もちろん後者を目指しましょう。
