会計事務所の仕事内容:年末調整業務ってどんなもの?

2018年4月25日

今回は、会計事務所の仕事内容のうち年末調整について解説します。

年末調整とは、ごく簡単にいえば

顧問先企業の従業員さんが納める税金(所得税)を計算して、税務署に申告する仕事です。

毎年12月~翌年1月にかけて行う仕事で、

会計事務所の職員としては繁忙期の一歩手前ぐらいの忙しさになる時期ですね。

(本格的な繁忙期となる、確定申告時期の直前に行う業務です)

まだ年末調整業務が未経験の方は、

業務の意味を具体的にイメージしながら読んでみてください。

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会計事務所の仕事内容:年末調整って何?

会計事務所 仕事内容 年末調整

(会計事務所の仕事内容:年末調整とは?)

 

年末調整とは、企業が従業員の税金(所得税)の正確な金額を計算することをいいます。

会計事務所の立場で見ると、

顧問先企業に従業員として雇われている人たちのために、

所得税の金額を計算して税務署に納めるまでの作業を、

顧問先企業の代わりに行うのが年末調整です。

年末調整=「従業員」の所得税計算

なお、ここでいう従業員には、顧問先起業の経営者(役員)も含みます。

経営者も法人からみると雇用している1人の従業員だからです。

その一方で、顧問先企業が個人事業主である場合、その個人事業主さんは「従業員」に含みません。

年末調整のしくみ

この記事を読んでいるあなた自身も、

おそらく正社員やアルバイトとしてお給料を受け取った経験がありますよね。

給与明細を見てもらうとわかりますが、

そのお給料からは、毎月一定額の所得税が天引きされています。

このお給料から天引きされている所得税のことを源泉所得税と呼びます。

この源泉所得税はあくまでも概算額(つまりおおざっぱな金額)ですので、

1年に1回正確な金額に調整しなくてはならないのです。

その調整作業が年末調整業務です。

「調整」を行うのが「年末」のタイミングなので、「年末調整」というわけですね。

なぜ「おおざっぱな金額」を天引きするのか?

毎月のお給料から天引きするのは、

「おおざっぱな金額」であると説明させていただきました。

なぜおおざっぱな金額を天引きするのかというと、

正確な所得税の金額は年末のタイミングにならないとわからないからです。

所得税は「年間の所得の金額」から計算を行います。

そのため、お給料を払う段階(年の途中)ではまだ正確な金額わからないというわけです。

源泉徴収する金額の決め方

会計事務所 仕事内容 年末調整

(源泉徴収税額表)

 

なお、「おおざっぱな金額」とはいっても、

その金額は法律できちんと決まっている金額です。

具体的には国税庁が毎年発表する源泉徴収税額表に基づいて天引きする金額を決めます。

>>令和3年度の源泉徴収税額表(実物)

非常に細かい数字が並んでいますが、すべてを見る必要はありません。

従業員に支払うお給料から社会保険料を差し引きした金額と、

その従業員が扶養している親族の数から金額は決まりますので、その部分だけをチェックすればOKです。

例えば、社会保険料控除後のお給料の金額が11万8000円で、

扶養している親族の数が0名の人の場合、

↓1,640円をお給料から源泉所得税として天引きします。

会計事務所 仕事内容 年末調整

(社会保険料控除後の給与額と、扶養親族の人数から源泉徴収税額を計算します)

 

従業員のお給料から天引きした源泉所得税は、

お給料を支払った月の翌月10日までに税務署に納付しなくてはなりません。

ただし、規模の小さい企業の場合には「納期の特例」という制度があります。

これは、源泉所得税の納付を半年に一回でOKとしてもらえる特別ルールです。

会計事務所の顧問先企業の場合、この納期の特例を利用しているケースも多いでしょう。

(納期の特例を利用できるのに利用していないお客さんには提案してあげましょう。

支払いを遅らせることができて喜ばれます)

「おおざっぱな金額」を年末調整で正確な金額に調整する

引き続き、上の例を使いましょう(社会保険料控除後のお給料11万8000円、扶養親族0名の従業員)

毎月のお給料から天引きする源泉所得税の金額が1,640でしたので、

12か月分にすると19,680(1,640円×12か月=19,680円)ということになります(ボーナスや昇給などはなかったとします)

年末の時点で、この人の所得金額や控除の金額が確定しますから、

そこからこの人の正確な所得税の金額を計算します。

例えば、正確な所得税の金額が15,000円だったとしましょう。

そうすると、年末時点で19,68015,000円4,680円だけ

税金を納めすぎている状態になっています。

(↓下の一覧参照。なお、納めすぎたといっても計算間違いではありません)

  • 1月~12月に天引きで納めた所得税:19,680
  • 計算した正確な所得税:15,000円
  • 納付しすぎた所得税:4,680円

納めすぎた分については返す必要がありますから、

通常は金額が確定する年末や翌年1月のお給料に加算という形で返還します。

法定調書合計表を1月末までに税務署に提出

すべての従業員さんの年末調整が完了したら、

その結果(「誰からいくら源泉徴収して、正確な税額はこれだけ」という内容)を、

法定調書合計表という書類で税務署に報告します(1月末が期限です)

ここまでで年末調整の仕事内容は完了です。

会計事務所の職員は、自分が担当している顧問先のすべての従業員について一連の年末調整業務を行いますから、

相当な数を処理することになるでしょう。

通常の月次監査を行いながら、この年末調整業務を行うことになりますから、

12月~翌年1月は会計事務所はかなり忙しくなるというわけですね。

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