- 税理士法人の仕事内容ってどんなもの?
- 給料は手取りどのぐらい?平均年収は?
- 税理士試験の勉強と両立できる?
- 未経験で税理士法人に転職できる?
今回は、中規模の税理士法人で正社員として働いている女性に、
お仕事内容についてインタビューしました。
木野さんは、20代で税理士法人に未経験で転職され、子育てをしながら働いている女性です。
実際に税理士法人の仕事を経験した人でないと語れない内容についてくわしくお話しいただきました。
ぜひ参考にしてみてください。
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ブログ管理人
1985年生まれ。未経験ニートで会計事務所入社→月給16万円で地獄のような目にあう→何度か転職して年収600万円→会計事務所から経理に転職→現在は経理の管理職/2018年開始の当ブログも6年目突入!おかげさまで毎月1万人(累計34万人超)の方に読まれています。
この記事の目次
税理士法人の仕事内容は?20代後半で未経験転職した女性の体験談
体験談をお聞きした方のデータ
- お名前 :木野綾子
- 現在の年齢:38歳
- 在職年齢 :28歳から10年間勤務(在職中)
- 雇用契約 :正社員
- 年収 :450万円
- 会社の規模:従業員20名の中堅事務所
私が勤務する税理士法人は、従業員は20名の中規模事務所です。
「従業員20名」というと一般企業では小さな企業という感じですよね。
しかし、税理士事務所ではかなり大きな規模と言えます。
以前は所長税理士の個人事務所でしたが、数年前に税理士法人化しました。
税理士事務所と税理士法人で仕事の仕方が大幅に変わるということはありませんが、働いているものの意識は変わったように思います。
顧客は地域のクライアントが中心ですが、中には全国展開・海外進出している大きな会社もあります。
未経験入社の若手から有資格のベテランまで協力しあって働く環境
私が務める税理士法人には、20代の若手から50代のベテランまで在籍しています。
男女比率はほぼ半々です。そのうち税理士の資格を保有しているのは3人ですね。
私を含め、まだ資格を持っていない人は税理士試験の受験生がほとんどですので、資格スクール通学のために早く帰宅させてもらえます。
働きながら税理士を目指す人は、税理士事務所や税理士法人で働くのがおすすめですね。
まったくの業界未経験で入社してくる人もいれば、別の税理士事務所で働いてて、中途採用で転職してくる人もいます。
税理士法人にはどうすれば転職できる可能性が高いですか?
最近では、人手不足に悩んでいる税理士法人がとても多い印象です。
外部の税理士事務所経験者の人に、外注で処理をお願いすることもあるぐらいです。
なので、未経験の人でも本腰を入れて転職活動すれば、どこにも採用されないということはあまりないと思います。
ただ、激務すぎて税理士試験の勉強ができない…というような事務所もたくさんありますので、応募する求人の選別はしっかり行った方が良いです。
税理士法人の求人はどこで探せばいい?
↓税理士事務所の求人は、以下のようなところで見つかります。
求人を探す場所
- ハローワーク
- 転職サイト
- 転職エージェント
ハローワークについては特に説明不要だと思います。
転職サイトというのは、自分で求人を探して、自分で応募するというかたちです。
リクナビやマイナビが有名ですね。
一方で、転職エージェントは転職活動の支援をしてくれるエージェント経由で応募する方法になります。
求人の選択から応募まで全部自分でやりたいという人は転職サイトを使うと良いと思います。
企業側からスカウトメールがくることもあるので、
どちらかというと「待ち」の姿勢で転職活動をしたい人には転職サイトが向いていますね。
一方で、どういう求人を選んだらいいのかわからないという人や、
少しでも早いタイミングで内定が欲しい人は転職エージェントを使いましょう。
事務所側も近年は人手不足で優秀な人を探していますから、チャンスはたくさんあると思いますよ。
なお、転職エージェント会社にはいろんなところがありますが、
税理士事務所や経理職が専門のエージェント会社を使うのが良いと思います。
相談に乗ってくれるエージェントさん自身も税理士業界出身者であることが多いので、いろいろ相談に乗ってくれますよ。
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税理士法人に採用されるのはどういう人ですか?
私の職場では未経験者と実務経験者の両方を募集しています。
未経験者の場合、採用される人の多くは税理士試験の受験生です。
まだ科目合格がない人も、直近の試験を目標に勉強を進めていることをアピールするようにしてください。
私の働く税理士法人では、実務経験がない方の採用試験では、簡単な簿記のテストを実施しています。
ただし、採用の可否にもっとも影響するのは、テストの内容よりも「税理士業界でステップアップをしていきたい」というやる気ですね。
また、書類を扱う仕事なので、書類選考での字のていねいさなども採用の可否に影響します。
地味なことですが、応募書類をたくさんみているとその人の性格は確実に現れているなと感じることが多いです。
中途採用の場合の採用基準は?
中途採用の方の場合、実務経験3年以上を目安にしているようです(実際に入社してくる人たちを見る限り)
面接では前の事務所での担当クライアント件数や担当クライアントの規模などを聴きながら、仕事への取り組む姿勢をチェックすることが多いです。
また、相続税の申告などに対応できる方は重宝されます。
税理士試験の科目合格がある人なら、どの科目に合格しているか?もチェックされるポイントになります。
所長税理士と意見があうか?が転職先を見極めるポイント
規模が小さい税理士法人・税理士事務所だと、所長と方針があわないととても働きづらいです。
実際、それが理由で退職する人もいますね。
面接の際には、事務所の雰囲気や仕事の方針等をしっかりと聞くと良いと思います。
転職エージェントに面接に同行してもらうのも1つの手です。
年収や入社時期の交渉なども代行してもらえます。
税理士業界専門のエージェントなら、税理士業界の求人情報や、それぞれの事務所所長の人格などについてもたくさん情報を持っています。
税理士法人の仕事内容は会計業務とクライアント対応
私の主な仕事は、会計業務とクライアントの対応です。
(クライアントというのは、私が所属する税理士法人が顧問になっている企業の経営者のことです)
具体的な仕事内容は以下のような感じです。
1か月に1回程度クライアントを訪問し、クライアントから会計資料を預かってきます。
会計帳簿のチェックと入力業務を行って試算表を作成します。ここまでの作業を「記帳代行」と呼びます。
記帳代行によって作成した会計データを資格を持つ税理士にチェックしてもらった後、クライアントに提出します。
顧問先企業の財務内容について、クライアントにアドバイスをすることも仕事内容に含まれます。
会計や税法に関する専門知識と、コミュニュケーション能力が必要になります。
社長や経理担当者の対応をしなければならない
税理士法人の職員は、中小企業の社長さんや経理担当者が日常的にやりとりをする相手となります。
会計や財務に不安を感じている社長や経理担当者が多いです。
そのため、専門用語をなるべく使わないで、分かりやすく説明することを重視しています。
会社の業績が伸びていることを一緒に確認できるときには、とてもやりがいを感じます。
税理士法人の給料に不満はありますか?
私自身は共働きで子育てとの両立もできているので、給料に不満はないです。
ただし、税理士業界は実力の世界です。
大手企業のように「経験年数さえ重ねていけば自動的に役職や給料が上がっていく」という働き方はできません。
理想的には税理士資格を取得して独立するのがもっとも年収が高くなるでしょう。
その一方で、資格を取得していなくても税理士法人に所属する税理士補助としてたくさんのお給料を稼ぐ人もいます。
具体的には、顧問先の新規開拓ができる人や、顧問先の経営者に対して生命保険の提案営業などができる人は税理士資格の有無によらず高年収です。
特に、生命保険の提案は保険会社から代理店報酬と言う形で成果報酬が入ります。
そのうちの何割かが実際に提案を決めた職員にボーナスとして支給されるのですが、提案した保険の種類によっては1ヶ月で50万円以上のボーナスが出ることもあります。
「まじめにコツコツ仕事ができるだけ」では給料はなかなか上がらない
税理士業界を目指す人は、どちらかというと内気なタイプの人が多いかもしれません。
まじめにコツコツ仕事ができる一方で、営業マンとしてどんどんお客さんをとってくるような働き方は苦手な人が多いですね(あくまでも個人的な感想ですが)
こういうタイプの人でも、税理士資格を取得してその資格を生かした働き方ができればいいと思います。
一方で、コツコツタイプで税理士資格もない…という人は、どうしても「頑張っている割に低年収…」という働き方になりがちです。
他の業界より給料が安いケースも多いので、私の勤務先でも給料に不満を持っている人も多くいます。
税理士業界で高年収になるには?
税理士業界で働くなら、ご自身のタイプをよく理解した上で、年収を上げられる働き方をする必要があります。
コツコツタイプなら何よりもまず税理士試験に合格しましょう。
科目合格制度を利用して、働きながら1年に1科目の合格を重ねていけば、5年間で官報合格が可能です。
科目合格が2〜3科目ぐらいまで来ているのなら、所属する事務所に相談して大学院に通うのも一つの手ですね。
営業肌でコミュニケーション能力も高いタイプなら、顧問先の経営者の心をがっしりつかむような働き方が理想的です。
顧客の紹介や、節税対策で大きなお金が動く案件をどんどん決めるような働き方を目指しましょう。
こうした働き方ができる人は、税理士資格の有無によらず高年収になれます。
私の現在の給料と目標地点
私の現在の給料は、基本給が30万円です。
ここから所得税や住民税、社会保険料が引かれるので、実際の手取りは25万をちょっと超える程度ですね。
ボーナスが夏と冬に出ます。年収としては450万円になります。
冬から初夏にかけての繁忙期は忙しいのですが、それ以外の季節は定時に終わることができます。
子どもの病気の際は自分で仕事の調節をして休むことができますので、恵まれた環境だと思います。
税理士資格を取得することができれば、より責任のある仕事を任せてもらえます。
給料ももっとあがるので、税理士試験の資格取得のために勉強を頑張っているところです。
税理士法人での働く時間や残業・休日出勤の有無について
定時は朝9時から18時までです。
事情に応じて時間をずらしたり、平日に休みをとる代わりに土日出勤したりすることも可能です。
融通のきく職場だと思います。
ただし、自分が担当するクライアントへの対応を全面的に任されていますので、クライアントの希望に応じて時間外・休日等にも対応するときもあります。
また、繁忙期には残業もあります。
残業しても割増賃金はありませんが、平日に休みをとる等で融通をきかせてもらっているため、特に不満はありません。
税理士法人での仕事が「楽しい・やりがいがある」と感じる瞬間は?
私自身、デスクワークやパソコンを扱う仕事が好きなため、税理士法人内での仕事はとても楽しいです。
クライアントから提出された資料を整理し、試算表や決算書にまとめあげると、達成感を感じます。
特にやりがいを感じるのは、経営アドバイスをしたときに、クライアントから感謝されたときです。
やはり、「木野さんが説明してくれると、わかりやすい」「アドバイスが役立った」と言われることもあります。
もっと喜んでもらえるように、会計や経営について勉強をしようという気持ちになれますね。
税理士法人での仕事で「ここがつらい・しんどい」という点は?
私が税理士法人の仕事内容でつらいと感じるのは、クライアントの経営状態が良くなくて、経営者自身が悩みを抱えているときです。
このようなときは、所長税理士に相談し、必要があれば一緒にクライアント訪問をします。
私では思いつかないアドバイスをしてもらえますし、やはり心強いので、安心して仕事ができます。
繁忙期は残業が多い
税理士業界の繁忙期はどこもとても忙しいです。
残業も多くなるためつらいと感じます。
しかし、どんなに忙しくてもミスがあると、後から修正しなければならず大変なので、ミスのない正確な書類作成を心掛けています。
家庭の事情で退職する人が多い
仕事を辞めていく人もいますが、親の介護等、家庭の事情で辞める人が最近は多くなっています。
税理士法人での仕事は責任感が必要な仕事ですので、集中して仕事ができないことで悩み、退職を決意するようです。
税理士法人ではパートで働くこともできるため、解決方法はあるのではないかと思います。
所長税理士と意見が合わなくて退職する人もいる
以前は、所長と意見が合わないという理由で辞める人も多くいました。
法律面のみ強調して仕事をしていきたい人にとっては、クライアントの立場によりそいながら仕事を進める所長の方針と対立することもあり、やめていく人がいました。
現在では、所長の意見に賛同する人が多く働いており、所長と対立して退職する人は、私が働く税理士法人では少なくなりました。
税理士法人を退職しても知識・経験を活かせる
税理士法人を辞めた場合でも、税理士法人で培った知識と経験を活かし、一般企業の経理やコンサルタント業界に就職が可能です。
もちろん、税理士業界でキャリアアップするのであれば、税理士資格をできるだけ早いタイミングで取得し、独立開業を目指すのが良いでしょう。
ただし、税理士試験は合格できる人とできない人がいる試験であることも事実です。
働きながら5年ぐらい勉強してみて、手応えがないなら一般企業経理の管理職などにキャリアチェンジするのも1つの選択肢だと思います。
自分が担当していたクライアントの経理財務担当者として引き抜かれるケースも多いですね。
-
【会計事務所から転職】税理士業界経験者におすすめの選択肢9つ
「会計事務所から転職する場合の選択肢は?実務経験を活かすならやっぱり一般企業の経理?」この記事では、会計事務所(税理士事務所・税理士法人)から転職することを検討している人向けに、おすすめの転職先を9つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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税理士法人の仕事に向いている人は、どんな人だと思いますか?
私が働く税理士法人ではデスクワークが中心です。
書類作成やパソコンでの作業等、細かい仕事が好きな人が向いています。
お金や数字を扱う仕事なので、「数字をみるのも嫌」という方はちょっと無理でしょう。
また、人との関わり合いが好きな人であることも大切です。
私たちの仕事はクライアント企業に貢献することです。
経営者からの相談対応をしなくてはなりませんから、コミュニュケーション能力が必要です。
自分で新規顧客を開拓したり、いろんな節税対策を提案できるような営業能力があれば、税理士法人内で重宝されると思います。
こういうタイプの人は業界的に少ないので、営業マンの経験者などは好かれますね。
人の話をよく聞くことができ、人とのコミュニケーションが好きな人は、クライアントとの関係も良好に保てます。
(追伸)給料安くて超激務な「ブラック事務所」で絶対に働きたくない方へ
- 税理士事務所ってどこも給料安すぎ?
- 未経験で科目合格なしだと搾取の対象って本当?
- 将来は税理士として独立目指す。でも今の年収はさすがにキツい…。
- 仕事が忙しすぎて税理士試験全滅…とか絶対避けたい。
- パワハラな所長税理士の下で丁稚奉公みたいに働きたくない…。
↑こんな感じの「税理士業界の暗いウワサ」をネットでみて、不満や不安を抱えている方はきっと多いと思います。
残念ながら、その不安が的中してしまうケースは少なくありません。
職員スタッフを「使い捨て部品」みたいに搾取しまくるブラック事務所は、2024年現在も存在しているのが現実です。
はっきり言って、
「令和の世の中で、いまだにこんなことやってるの?」
みたいな真っ黒なブラック事務所ってたくさん存在しています。
良くも悪くも歴史のある業界ですからね…。
もちろん「税理士事務所のすべてがブラック事務所」というわけではありませんよ。
ですが、現実的なところで言えば、
- 全体の2割:完全ブラック
- 全体の6割:ややブラック
- 残りの2割:ホワイト
みたいな割合がリアルな実態でしょう。
(↓こんな感じ。雑な円グラフですみません)
↑労働環境が良好な「ホワイト事務所」で働けるのは全体の2割だけ。
税理士業界で働くほとんどの人は、ブラックな環境で苦しんでいる…というのが実際のところなんですね。
なぜ、税理士事務所はブラックばかりになってしまうのか?
理由はシンプル。
税理士事務所ってどこもとても小さな組織で、経営者である所長税理士が圧倒的に強い権限を持っているからです。
税理士事務所って、そのほとんどが「所長税理士合わせてスタッフ3名〜5名」みたいな、規模の小さな組織です。
(ごく一部の大手事務所を除くと、ほとんどがそんな感じ)
大企業の場合、ブラックなことやってたら新聞やテレビマスコミから批判されますよね。
でも、ほとんどの税理士事務所みたいに小さな組織が、マスコミに注目されることはほとんどないです。
また、基本的に「所長税理士=事務所オーナー」なので、多少ブラックなことやってても、誰からも批判されません。
(一般企業のように、株主と経営者が分離していない)
労働組合みたいな「労働者の権利を守る組織」みたいなものも存在しませんからね…。
さらにいえば、ネット上に「実際に事務所で働いた人たちの正直な口コミ」とかもめったに出てこないのもやっかいです。
税理士って所長税理士(事務所の経営者)どうし横のつながりが強いので、自分の事務所のスタッフ情報とか共有し合ってます。
自分の事務所の悪口をネットに書き込んだりすると、身バレしていづらくなる…。みたいなことすらありえますから、みんな下手なことはいえないんですよね。
みんな自分のキャリアを危険に冒してまで、ネットやSNSに口コミなんて書かないです。
ここまでのまとめ…
まとめると、税理士事務所の8割はブラック事務所なのが実態。
↓その理由としては以下。
- 税理士事務所のほとんどは「小さな組織」で、メディアに注目されることがほとんどない。
- 経営者(所長税理士)が経営責任を問われない。
- 労働者の権利を守る労働組合がない。
- 所長税理士がどうしが情報共有しているので、ネット上に下手な口コミ情報を書けない。
ただでさえブラックの割合が多い上に、
ネット上にブラック事務所を見分けるための情報が少ないせいで、
まちがえてブラックな事務所に応募してしまう人が続出するんです。
しかも、完全ブラックな事務所ほど人を集めるのに必死ですから、
「うちはアットホームで家族的な雰囲気です!…」
みたいに求人サイトでアピールしたりするので、たちが悪いんですよね…。
ブラック事務所の求人を「最初から選択肢に入れない」ことが重要
ここまでで、税理士業界のリアルな実態についてご理解いただけたかと思います。
ここからは「それじゃどうしたらいいのか?」について解説していきましょう。
↓いま、こんなふうに感じている方はきっと多いでしょう。
そうはいっても、税理士を目指すことはもう決めている。
将来的には資格をとって自分の事務所を持って独立したい。
まずはどこかの事務所に入社して働きながら、税理士試験合格を目指さないといけない。
そうなると、ブラック事務所でがまんすることは避けられないのか…?
大丈夫です。
私のブログを読んでくださっている方には、解決策をちゃんとお教えしますので。
で、どうすればいいか?
結論から言うと、ブラック事務所の求人を、最初から転職活動での選択肢に入れないようにすればいいんです。
具体的には、税理士事務所専門の転職サイト(無料)で求人を探すようにしてください。
税理士業界ってかなり特殊な業界で、ホワイト事務所の求人情報が「この業界専門の転職サイト」にしか載っていないんです。
(リクナビとかindeedとかで求人探しても良い求人がぜんぜんみつからない)
学生時代の就活の延長で、「求人探すなら、なんとなくまあリクナビかな…」みたいな感じで税理士事務所の求人を探してしまうと、
高い確率でブラック事務所の求人しか出てきません。
すでに税理士を目指すことが決まっている人は、必ず「税理士業界専門の求人サイト」で求人を探すようにしてください。
ホワイト事務所の求人が「税理士業界専門の求人サイト」に集まる理由
税理士業界専門のサイトでは、事務所側が求人を掲載するときに、
「この事務所は、最低限の年収や福利厚生条件を満たしているか?」が厳しくチェックしています。
そうしないと「求人数」で勝負してくる大手リクナビに勝てないからです。
つまり、事務所側が簡単に求人を掲載できない仕組みになっているんですね。
このあたりが無料で求人掲載できるハロワとか、
格安広告費で掲載できるリクナビとの違いです。
「うちは求人数ではリクナビには勝てませんけど、
求人の『質』ではリクナビなんかより圧倒的に良いものがありますよ」
↑みたいな感じで、求人の質で勝負しているわけですね。
必然的に、ブラック事務所の求人はあらかじめ排除されているのです。
すでに「税理士業界で働く」「将来は税理士として独立を目指す」とはっきり決めている人は、
リクナビなどの一般向けサイトではなく、税理士業界専門のサイトを使うのが鉄則ですよ。
税理士業界志望者が使うべき転職サイトはこの2つ
ヒュープロ(税理士業界専門の無料転職サイト)
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KPMGやEYなど外資系大手の求人や、
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↑これら2つはどっちも完全無料で使えるサイトです。
(企業側は支払う広告料で運営されているサイトなので、私たち求職者側がお金を取られるようなことはありません)
税理士業界で転職活動していくなら、この2つを使い倒していけば優良ホワイト事務所の求人を逃すことはほぼないと思いますよ。
私も転職活動していた頃は、この2サイトを毎日チェックしてました。
↓実務経験者向けの求人ではこんな感じ。
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税理士業界専門の中では最大手クラスなので信頼性が高いサイトです。
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税理士業界志望者はリク●ビやハロワ、indeedは使わない方が良い
私は、税理士業界で転職するなら、
リクナビやハロワ、indeedなど、
「一般向け求人サイト」は使わない方が良いと思ってます。
なぜかというと、登録されている求人の質があまりにも低すぎるからなんですね。
実際、私が1社目に入社した事務所は完全にブラック事務所だったんですが、
この事務所はハローワーク経由で応募しました。
(窓口の職員さんに「こちらは特におすすめですよ」と紹介されました…)
私も後から知ったんですが、ハローワークの相談員って、
彼ら自身が非正規職員だったりするんです。
はっきりいってけっこういい加減なんですよね…。
税理士業界への転職を検討している方は、
厳選された求人だけが掲載されている税理士業界専門サイトを使いましょう。
リクナビやindeedと同じように完全無料で使えるサイトなので、こちらを使わない理由はないです。
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- 税理士試験と両立できるワークライフバランス重視の求人
- 在宅リモート勤務OKな税理士事務所求人
- 税理士事務所から経理の転職歓迎の求人
- 相続税申告の実務経験を積むことができる事務所求人
- 将来的に独立を目指すのもOKな事務所求人
なぜ「最大手のリ●ナビ」をおすすめしないのか?
転職サイトっていろんなところがありますよね。
リク●ビとかindeedの方が「学生時代の就活とかでも使ってなじみがあるし、Googleで検索したときに上の方に出てくるから安心」と思われる方も多いかもしれません。
ただ、個人的にはこういう転職サイトの選び方はおすすめしません。
リクナビとかindeedって、企業側が求人掲載をする料金が以上に安い上に、
ろくな審査もないのでブラックな事務所でも求人出し放題なんですよね…。
あと、税理士業界って採用側も応募側も、ニーズがかなり特殊です。
採用側(事務所側)は繁忙期と閑散期で採用の難易度をガラッと変えてきたりしますし、
応募側(私たち)も税理士受験生なので仕事と勉強の両立がマストだったり、
社会人から勉強スタートの人が多く、キャリアスタートの年齢が高めだったりと、
一般的な転職活動とは事情がかなり異なるケースが多いんです。
特に未経験者の方は、年収が極端に低い事務所(年収200万円代など)に応募しないように注意しないといけません。
実務経験者はともかく、業界的な年収相場をよく知らない未経験者を狙って、
「うちは勉強しながら働けますよ!(なので年収は低くても我慢してね!)」
みたいな感じで、極端に低い年収で募集をかけているブラックな事務所は本当に多いんです。
↓以下のいずれかに該当する人は、
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- 税理士試験との両立ができる事務所で働きたい人
- 毎年「1年に1科目」などのかたちで、着実に科目合格を積み重ねていきたい人
- 業界相場より低年収の事務所にまちがえて応募する愚を避けたい人
- 将来の独立を見すえて開業資金をちゃんと貯金していきたい人
- 税理士試験に失敗した場合に備えて、企業経理への転職という選択肢も検討している人
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忙しくて今すぐは転職活動できない…という人へ
「転職したいけど、今すぐは転職活動は始められない。
ひょっとしたら今の勤務先に残るのがベストかもしれないし…。」
↑今の環境にいろいろ不満はあるけれど、
なんとなく不安で動けなくなっちゃってる方も多いでしょう。
転職活動なんて人生でそう何回もやることじゃないですし、
そのわりに人生に与える影響がデカくて不安になっちゃいますよね。
私自身もブラックで働いている時に経験したことなんですが、
今いる職場でストレスがマックスまで溜まると、
まじで何も行動する気がなくなるんですね。
転職って年齢的に若ければ若いほど有利なのが現実ですし、
精神的な疲労が溜まってくると人間って正常な判断が効かなくなってきます。
どんなに時間がなくて忙しい人も、
受動的に(受け身で)入ってくる状態にしておくことが大切です。
希望年収や勤務地などを転職サイト内で入力しておくと、
マッチする最新のおすすめ求人がメールが定期的に入ってきます。
↓ある日の私のメールボックスをお見せすると以下の画像のような感じ。
あらかじめ自分で入力した年収などの条件にマッチする求人が出たら、
最速でメール通知してくれるので見逃しがなくなります。
↑良さげな求人が見つかったらブックマーク保存しておきましょう。
これやっとくだけで、「どうしてもつらくなったら転職もある」という選択肢を持つことができます。
過労やストレスでぶっ倒れる前に行動を起こすことができますよ。
転職サイトは完全無料で情報リサーチに使えて、いつでも即解除できます。
変な電話連絡が来るようなこともないです。
無料で使えるものは徹底的に使い倒しましょう。
よくある質問と回答(Q&A)
転職サイトに関して、
あるあるな疑問とそれに対しての回答を載せておきます。
転職サイトは本当に無料?なぜ無料?
転職サイトは、企業や事務所が払う紹介手数料(広告料)で運営されています。
お金払ってるのは企業側だけなので、
私たち求職者側は最初から最後まで完全無料で使うことができますよ。
後からお金を請求されるとかはいっさいないので、安心して求人リサーチに使い倒しましょう。
転職サイトに登録したら電話セールスとかうるさくない?
転職サイトの登録は基本的にメールアドレスだけでできるので、
電話はかかってこないですね(相手はこちらの電話番号を知らない状態)
定期的に「こういう求人出てきましたけどどうですか?」みたいな連絡はくれますが、基本的にはメールオンリーです。
未経験資格なしでも応募できる事務所ってあるの?
これは実際に求人検索してみるのが早いかもしれませんが、
税理士事務所って未経験OK求人が意外に多いです。
ただ、リクナビとかハロワで探すと年収200万円台…みたいな、
完全ブラックな事務所もわんさか出てきたりするので、くれぐれも注意してください。
未経験無資格でも年収400万円以上の求人ぐらいなら、普通にたくさんありますよ。
複数の転職サイトを同時に使っても問題ない?
これはまったく問題ないです。
むしろ、たくさん使った方がいろんな求人に出会えるチャンスがひろがるので、2社〜3社ぐらいを使い回す方が良いでしょう。
転職サイトには無料のエージェントサービスがつくことが多いですが、
担当してくれるエージェントとの面談に進んだような場合には、
他社のエージェントからも話は聞いてますぐらいに教えてあげると親切かもしれませんね。
(求人リサーチのために転職サイトを使いたい用途の場合には、そもそもエージェントとのやり取りは発生しません)
最後の最後にお伝えしたいこと
↓仕事や転職で成功するために大事なのって、結局はこれです。
転職活動でもっとも重要なのは、能力やスキルより情報収集です。
具体的には、どの転職サイトを使うか?(リクナビなどの「一般向け」を使うか?税理士業界専門か?)で大きな差がつきます。
税理士業界は、能力的にとても優秀なのに、
転職活動のやり方がまずかったのが原因で、
ブラック事務所で働くことを余儀なくされている人…がものすごく多いです。
転職サイトへの登録なんて、実際には1分でできる作業です。
お金もかかりませんし、気に入らなければ即解除できるのでリスクなんて何もありません。
それでもやらない人はやらないですし、やる人はさくっととやります。
↓今から5年後に、あなたはどちらになっていたいでしょうか。
- 劣悪な雇用環境で給料も安く、税理士試験もいつまでたっても科目合格ゼロ…。貯金もゼロ…。
- 働きながらスピーディに5科目合格達成。年収高めなので独立資金のめどもある程度ついている。あとは税理士としての実務能力を高めていくだけ…!
↑この前者は実は過去の私の姿そのもので、
今思うと「もっと早く行動しておけばよかった」と後悔しています。
この記事を読んでくださったあなたは、もちろん後者を目指してください。
いまどんな状況にいる人でも、
成功に向かって一歩踏み出すことは可能です。