会計事務所(税理士事務所)では仕事を教えてくれない?ついていけいない新人の覚え方

  • 会計事務所の仕事の覚え方は?
  • 先輩が仕事を教えてくれない…。これって普通?
  • 仕事についていけない…。どうしたらいい?
読者様

会計事務所で働き始めて半年ほどなのですが、

仕事にまったくついていけません…。

先輩も仕事を教えてくれないし、

教わっていない内容でもミスをするとこっぴどく叱られてつらいです…。

会計事務所の仕事は、最初はとっつきにくくて大変ですよね。

私が新人の頃に実践していた「仕事の覚え方」をお教えしますので、参考にしてみてください。

管理人

この記事では、会計事務所(税理士事務所)の仕事の覚え方を簡単にわかりやすく解説します。

毎日「間違えてるかも…」と不安を感じながら仕事をしている方のお役に立てば幸いです。

会計事務所の仕事の覚え方は?

会計事務所 仕事 教えてくれない

(会計事務所では先輩が仕事を教えてくれないのは普通?)

大前提として、どんなにベテランの職員でも、

会計事務所の仕事のすべてを理解している人なんていない

ということを理解しておきましょう。

管理人

会計や税務の仕事は非常に高度な知識を求められます。

また、税法は毎年のように重要な改正があってルールが変わりますので、一度覚えた知識もすぐに古くなってしまうものです。

あなたの先輩や上司、所長税理士まで含めて、

税法や会計のルールについてなんでも理解している人なんてまずいません。

どんなに経験豊富な人であっても、わからないことは専門書を調べながらコツコツと業務を進めていっています。

会計事務所の仕事は、わからないことは自力で調べながらそのつど覚えていくというのが大原則になります。

先輩の職員が仕事を教えてくれない」というのは会計事務所ではよくあるお悩みですが、

先輩としては「自力で調べながら仕事を覚えていく」という姿勢をあなたに身につけて欲しいのかもしれませんよ。

…とはいっても、さすがにこれだけではざっくりしすぎていますよね。

↓そこで、次の項目では私が新人社員の時に先輩から教えてもらった、

とっておきの仕事の覚え方」をお教えしましょう。

管理人

無料の会計ソフトを使って家計簿をつけてみよう

税理士事務所 仕事 覚え方

(無料で使える会計ソフトを使って家計簿をつけてみましょう)

税理士事務所の仕事の覚え方でおすすめの方法としては、

あなた自身の家計簿を、無料で使える会計ソフトを使ってつけてみるという方法があります。

管理人

あなたも毎月お給料をもらって、家賃を払ったり、資格スクールに行ったり、飲みに行ったりしているでしょう。

そうしたお金の動きを、会計ソフトを使って管理してみてください。

そして、1週間分のデータが入力できたら、

実際の現預金残高と、会計ソフト上の金額があっているかどうかをチェックします。

差異が生じている場合には、原因を調べて修正仕訳をソフトに入力しましょう。

↓ここで行う作業はこの3つです。

  1. 無料の会計ソフトを使って、自分の家計簿をつけてみる。
  2. 1週間分の入力ができたら、実際の現預金残高会計ソフトの帳簿残高を合わせてみる。
  3. もし差異が生じているようなら、その理由を調べて修正仕訳を入れる

これを1回やってみるだけで、会計事務所の仕事の意味が劇的にわかるようになると思います。

月次監査の擬似体験ができますので、

顧問先の企業を訪問したときにも落ち着いて対応ができるようになると思いますよ。

もちろん、会計ソフトそのものは家計管理にも使える便利なものですので、

今後も家計簿代わりに使っていって問題ありません。

↓ここで使う会計ソフトは、無料で使える「会計freee(フリー)」でOKです。

管理人
税理士事務所 仕事 覚え方

会計フリーは完全無料で使える会計ソフトです)

税理士事務所 仕事 覚え方

(メールアドレスとパスワードの入力だけでOK)

会計事務所の仕事は、現在はほとんどすべてが会計ソフトをベースに動いています。

なので、会計ソフトが使えないと業務になかなかついていくことができません。

逆にいえば、会計ソフトさえ使えるようになっておけば、

新人職員でもある程度の仕事はできるようになるということでもあるのです。

管理人

私が新人の頃は弥生会計などの有料ソフトを使ってやっていましたが、

今は上のような無料の会計ソフトがありますので、より実践しやすいですね。

個人事業主のお客さんでも、会計freeeを入れているところは非常に増えてきていますから、

操作方法を覚えておいて損はありませんよ。

(クラウド型の会計ソフトが開発されてから、爆発的に普及が進みました)

会計ソフトの入力の仕方

会計ソフトの入力の仕方についてですが、

「仕事に関連する収入と出費」と、「プライベートの出費」はわけて入力してください。

これは、顧問先の社長が自分の事業所得の計算と、

家事支出の計算を分けるのと同じです。

もし、顧問先の社長が、事業の支出とプライベートな支出を混同していたら、

誤りを指摘しなくてはなりませんよね。それと同じです。

管理人

つまり、あなたの仕事を「事業」と見立てて、その事業所得を計算するという感じです。

  • 仕事に関連する飲み会費用は経費として処理
  • プライベートで彼女と飲みに行ったら家事支出(会計ソフトでは事業主勘定など)で処理

といったように厳密に管理しましょう。

自分の所得税を計算してみる

一定期間にわたって会計ソフト入力作業を継続すると、その間のあなたの所得金額がわかります。

(収入−支出=所得です)

所得金額がわかったら、その金額からどのぐらいの所得税を負担しないといけないのか?を計算してみてください。

もちろん、本来の所得税計算は1年分の所得を元に計算しますが、

ここでは1ヶ月分の所得を計算してみると良いでしょう。

(所得が1年分でも、1ヶ月分でも計算の仕方は同じです)

ここは計算過程を頭で理解するのが重要なので、手書きの方が良いです。

国税庁のホームページで確定申告書のひながたがダウンロードできますから、

記入しながらやってみましょう。

確定申告書類は計算を順番に進めていく形になっています。

数字を埋めていくだけで所得税の計算過程を理解できるようになるでしょう。

所得税の計算方法(計算式)

単純なケースでは、所得税の計算はそんなに難しくないです。

↓計算式にするとこうなります。

所得税額=(収入−経費−所得控除)×所得税率−税額控除

「収入−経費」で所得金額を計算して、そこから社会保険料控除などの所得控除をマイナスします。

その金額に所得税率を掛け算して税額控除をひくだけです。

所得税の税率は所得金額によって異なりますので注意しておきましょう。

所得控除ってなんだ?

税額控除ってなんだ?

と調べながらやっているうちに、所得税計算の意味がわかってくると思いますよ。

管理人

重要なことは、収入・経費・所得控除の金額を、

実際のあなたの生活に基づいて計算してみることです。

計算式は本を読めば誰でもすぐに知ることができますが、

実際の生活に基づく数字は、会計ソフトの数字と、実際の自分の所持金をつき合わせてみないと実感として知ることができません。

「収入からこれだけの経費を引き算して、実際に手元に残っているお金はこれだけなのに、

さらにここから税金も持っていかれるのか…」

という実感を持つことが大事です。

これが顧問先の経営者の感覚を知ることにつながるからです。

管理人

顧問先企業の巡回監査や、確定申告(=所得税計算)の作業もまったく同じです。

実際にやってみるとわかりますが、これめちゃくちゃ勉強になると思います。

実際に仕事で確定申告をする時期(2月〜3月)になると、

事務所内は繁忙期ですから、はっきりいって勉強をしている時間はないでしょう。

忙しい時期が来る前に、上で紹介した方法で月次監査や確定申告の流れを理解しておくと良いですね。

月次監査や決算業務も、家計簿と基本は同じ

税理士事務所 仕事 覚え方

(会社の経理も家計簿も、原理的な部分では同じです)

ここまで読まれた方の中には、

会社経理と家計簿ではルールが違うのでは?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、原理原則はまったく同じです。

あなたの仕事を1つの「事業」として考えて、売上(給料)と出費を入力していきましょう。

ただし、やるからにはきちんとやらないと意味がありません(勉強になりません)

月初の現預金残高を入力し、

毎日現金や銀行預金を動かすたびに会計仕訳を入力してください。

現金で買い物をしたら必ずレシートをもらいましょう。

ノートにレシートをのりで毎日貼付けをし、

その内容に基づいて会計ソフトに入力していってください。

管理人

あなたの顧問先企業の経理担当者も、これとまったく同じことをしています。

彼らの気持ちがより深く理解できるようになるでしょう。

そのうえで、週末や月末には実際に手元にある現預金残高と、

会計ソフトに表示されている現預金残高があっているかチェックします。

もし会計ソフト上の数字と、実際の現預金の残高があっていなかったら、

原因を徹底的に調べてください。

(レシートからの入力ミス?それとも勘定科目の入れ間違い?など。

自分で自分の月次監査をやるわけですね)

管理人

さらに徹底的にやるなら、試算表も1か月ごとにプリントアウトして、

先月と見比べてみるなどもやってみましょう。

これは顧問先の社長に先月の業績を報告するのと同じです。

会計ソフトの使い方を理解すると、仕事の理解度は飛躍的に上がる

くりかえしになりますが、会計事務所の仕事は基本的に会計ソフトを使って行います。

法律上は手書きの会計帳簿でも問題はありませんが、

ほぼすべての企業で会計ソフトを使って経理作業を行っているのが実際のところです。

なので、会計ソフトの使い方をいかに早く覚えるか?が税理士事務所の仕事ではとても重要になります。

管理人

そして、会計ソフトというものは「実際に使いながら覚える」のが一番早いです。

テレビゲームなども説明書を10回読んでから遊ぶ…なんて人はいませんよね。

Excel(エクセル)やWord(ワード)なんかも教科書をたくさん読むより、

実際に資料を1個作ってみるほうが理解しやすいでしょう。

会計ソフトもこれと全く同じです。

いろいろと使い方の解説書を読み込むより、実際に入力作業を1回やってみるのが早いですよ。

「先輩が教えてくれない」について

「先輩が仕事を教えてくれなくて困っている…」という悩みはよく聞きますね。

しかし、ひょっとするとその先輩は、

「わからないことを調べながら進めるのがこの仕事なんだよ」

ということを伝えたいのかもしれません。

(ただ単にいじわるなだけの人もいるかもしれませんが…)

新人のあなたも、顧問先の経理担当者からしたら、

資格の有無にかかわらず「税理士先生」です。

最初のうちは先輩や所長税理士からの引継ぎが行われるのが普通ですが、

いずれは1人で訪問して経理スタッフさんや経営者に指導をしなくてはなりません。

管理人

最初は不安だと思いますが、わからないことはそのつど覚えるようにしていけば、

経理指導のカンどころのようなものは見えてくるはずですよ。

仕事の処理能力と、人に説明する能力は別

また、「自分で仕事を処理できる能力」と、

「それを他人にわかりやすく説明する能力」とは全く別物であることも知っておきましょう。

会計事務所で働く人というのは、基本的に内気で口下手な人が多いです。

私が会計事務所1年目のときにも、

ものすごく仕事ができるといわれている人がいましたが、

ものすごく口下手で説明することは苦手…という人がほとんどだったのでなかなか苦労しました。

管理人

何がいいたいかというと、税理士事務所の仕事では、

わからないことは自分で調べながら取り組む」というスタンスが重要だということです。

調べものをする対象は、

税法についての解説書(実務向きのもの)や、過去の決算資料などがメインですね。

会計処理は基本的に「継続性の原則」(簡単にいうと「同じ取引では毎回同じ会計処理をする」ということ)を維持する必要があります。

仕事をしていて判断に迷ったときには、

過去にどういう処理をしているか?」をまず調べるようにしてみましょう。

管理人

会計事務所の仕事の流れ

会計ソフトに使い慣れておくことと、

わからないことが出てきたら、過去の処理方法を参考にすることをお伝えしました。

これらに加えて、会計事務所の仕事の基本的な流れを理解しておくと良いでしょう。

自分がいま取り組んでいる仕事は、

どういう工程のどの部分で、どういう意味があるのか?

を理解しながら仕事に取り組むことが大切です。

↓会計事務所の仕事は基本的に以下のような流れになっています。

管理人
  1. 請求書や領収書などの「原資料」から会計ソフトへ入力
  2. 月次監査で会計ソフトの入力が正しいか毎月チェックする
  3. 12か月分の会計データがたまったら、1年に1度年次決算を行う
  4. 年次決算の内容から税金計算を行って申告、納税

1.については基本的に顧問先企業の経理スタッフさんが行ってくれますが、

会計事務所側で処理を行うこともあります(これを記帳代行と呼ぶことがあります)

入社してすぐの時点では自分の担当顧問先はまだないでしょうから、

先輩職員が担当しているお客さんの手伝いをすることが多いですね。

2.は月次監査(巡回監査)ですね。

3.と4.が決算業務に当たります。

個人事業主の決算業務を確定申告と呼びます。

会計事務所の仕事は、2年目以降はとても楽になる

税理士事務所の仕事の覚え方がわからなくてお悩みの新人さんに、

1つ良いニュースをお伝えするとすれば、

会計事務所の仕事は、2年目以降は1年目と比べるとかなり楽になるということがあります。

会計は、継続性の原則が基本ルールです。

これは、会計事務所の業務について言えば、

「これまでやってきた会計処理と同じ処理を毎回繰り返していく」ということを意味します。

管理人

顧問先企業のビジネスのあり方はそう変わることはありません。

飲食店は飲食店、製造業は製造業…といったように、

基本的には毎回同じ処理の繰り返しです(細かい変更はそのつどありますが)

なので、業務の処理に困ったときには、

前回、同じような取引があった時はどういう会計処理をしたのだろう?

と調べるのが基本になるのです。

これを繰り返していけば、一つの顧問先についてどういう処理をすべきか?

はおのずとわかるようになりますよ。

決算処理などについても毎年同じ処理を繰り返すのが原則ですから、

2年目以降の仕事はずいぶん楽になっていくはずです。

本当に仕事ができるようになるのか不安…という方へ

税理士事務所 仕事 覚え方

(今の事務所にずっといて本当に大丈夫だろうか…とお悩みの方へ)

ここまで、税理士事務所の仕事の覚え方についていろいろ説明してきました。

それでも「今の事務所にこの先何年も勤めていて本当に大丈夫だろうか…」と不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。

また、多くの人が税理士試験の勉強も同時進行で進めていると思います。

「仕事が忙しすぎて(ストレスが多すぎて)、税理士試験の勉強がぜんぜん進まない…」

というお悩みをお持ちの方も多いかもしれません。

管理人

多くの人が「会計事務所で仕事を覚えながら、税理士試験の勉強を同時進行で進めていく」という形でこの業界のキャリアをスタートします。

しかし、残念ながらその中から実際に税理士試験に合格していく人はひとにぎりなのです。

このように書くと、まじめな方は、

「お給料をもらっているんだから、仕事は最優先でやらないといけない」

と感じるかもしれません。もちろんそれは正しいです。

ですが、忙しい日常に忙殺されるだけでは、

税理士試験はいつまでも合格できないのが現実であることは理解しておきましょう。

今から5年後のあなたの姿をイメージしてみて

税理士事務所 仕事 覚え方

(5年後に「こんなはずじゃなかった…」なんてことにならないために今やっておくべきこと)

↓例えば今から5年後になって、あなたが以下のような状況だったらどうしますか?

  • 資格スクール(TAC)にお金を払ってきたものの、実務が忙しすぎて講義に出ることすらできない。
  • 入社前に予定していた科目合格のスケジュールなんてまったく追いついていない。
  • 繁忙期は毎日深夜24時まで仕事。しかも残業代が出ない地獄のようなループ。
  • 年数を重ねるごとに担当件数がどんどん増えていく。難しいお客さんも増えていく…。
  • 事務所に入社して何年も経っているのに貯金はゼロ円。
  • まわりの同年代の友人は結婚してマイホームを購入して…と順調なのに、自分だけ取り残された気分…。

↑実はこれ、私が1社目の会計事務所を辞めた時の状況そのままです。

(従業員20名ほどの比較的大きな事務所でしたが、まさにブラック事務所でした)

この記事を読んでいるあなたは、こういう悲惨な状態にならないように注意してください。

管理人

「どうしても今の事務所では、自分の将来的なビジョン(勤務税理士としての活躍・将来的に独立など)に近づいていける気がしない…」

とあなたが感じているなら、

転職活動を始めること(別の税理士事務所に移ること)も選択肢に入れなくてはなりません。

世の中にはまだまだブラックな環境な税理士事務所が少なくないのが現実ですが、

従業員の税理士試験合格を積極的に後押ししてくれる事務所も増えてきています。




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